2010 AUTOBACS SUPER GTが3月20日、鈴鹿サーキット(三重県)で開幕。第1戦「SUZUKA GT 300km」の練習走行が、同日午前に行なわれた。GT500クラスではNo.1 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)がトップタイムをマーク。このレースがデビューとなるHSV-010 GT勢では、No.32 EPSON HSV-010(道上龍)の7番手が最上位だった。GT300クラスではNo.5マッハGOGOGO車検408R(黒澤治樹)がトップだった。

公式練習 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時:11度/15度 終了時:16度/26度


 練習走行は9時ちょうどから11時40分まで、2時間40分にわたって行なわれた。上空はきれいに晴れ渡り、路面は完全なドライでの走行となった。開始時はやや肌寒く感じる気温だったが、終了時には16度まで上昇。路面温度は、この時期としてはやや高い26度まで上がった。
 シーズン前のテストでかなり走り込んでいるとはいえ、実戦となれば話は別。各チームとも、データ収集のため精力的に走行を重ねていく。ただし、開始から10分ほどは、路面にラバーが乗ってくるのを待っていたのか、走行しない車両も多かった。


No.6 ENEOS SC430
 その中で、まず1分54秒台に入れてきたのがNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(ロニー・クインタレッリ)。1時間を過ぎるまでは、これがリーダーボードのトップに残り続けた。
 その後、No.6 ENEOS SC430(伊藤大輔)、No.1 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)らがこのタイムを上回り、SC430勢の好調をアピールする。
 最終的に、このセッションでのトップとなったのはNo.1 ロッテラーで、タイムは1分54秒150。2週間前、ここ鈴鹿で行なわれた公式テストでのベストタイムより1.3秒ほど遅いが、これは路面温度が予想より上昇した影響なのかもしれない。
 一方、注目のニューマシン、HSV-010 GT勢はピットイン、ピットアウトを繰り返すチームもあり、タイムとしてはあまり上がってこず、トータルではNo.32 EPSON HSV-010(道上龍)の7番手が陣営の最上位だった。
 また、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは、ブノワ・トレルイエが走行中にスローダウン。エキゾーストから炎を噴きながらピットに戻ってきた。チームによればスロットル系のトラブルで、修復後は問題なく走行していた。


No.12 カルソニックIMPUL GT-R

No.32 EPSON HSV-010



No.5 マッハGOGOGO車検408R

 GT300クラスでは、No.5マッハGOGOGO車検408R(黒澤治樹)が序盤に2分05秒574をマーク。最後までこれを上回る車両は現れず、このセッションでのトップとなった。同チームは今季、同じヴィーマックながらRD320RからRD408Rにチェンジ。これに、昨年と同じポルシェ水平対向6気筒エンジンを搭載する。ワイドボディにポルシェパワーの相性はいいようだ。

No.2 アップル・K-ONE・紫電
 2番手はNo.2 アップル・K-ONE・紫電(加藤寛規)。以下、No.43 ARTA Garaiya(新田守男)、No.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7(谷口信輝)と強豪チームがつづき、GT300クラスに帰ってきたNo.3 HASEMI SPORT TOMICA Z(星野一樹)が4番手。ニューマシン、No.66 triple a Vantage GT2(吉本大樹)がセッション終盤に2分06秒850をマークし、5番手に入った。一方、No.88リール ランボルギーニRG-3は電気系トラブルのため、このセッションでは走行できなかった。
 なお、今回の予選はノックダウン方式。2人のドライバーが揃ってタイムを出さなければならない。これも勘案すると、予選順位はまだ予断を許さない。


アンドレ・ロッテラー/No.1 PETRONAS TOM'S SC430(GT500クラストップタイム)
普通にドライブしただけだよ。走り始めは路面があまり良くなかったね。その後、少しずつ良くなったけど、タイムが出るような路面ではなかった。長いセッションだったけど、僕たちはタイヤを1セットしか使っていないし、クルマのバランスをチェックしたのが中心。今回選んでいるタイヤで(長い)距離を走った時にどうなるかっていうのをまだ確認していなかったから。結果は良かったと思うけど、予選はもっとみんなと僅差になると思うよ。予選では自分のベストを尽くすだけ。その結果、ポールポジションを獲れればいいけど、そこにはあまりこだわったていない。僕たちのクルマをできる限り速く走らせることに集中するよ
黒澤治樹/No.5 マッハGOGOGO車検408R(GT300クラストップタイム)
朝はまず動作確認。それから、今までニュータイヤの状態を確認したことがなかったので、それを確認しました。その中でのタイムがトップタイムでしたが、“タイムを出しに行った”という感じではありませんでした。このあいだの公式テストでは、僕は雨の中でしか走っていないので、今日のドライのコンディションとは比べられないですけど、タイムを見るとテストの時より路面はいいのかなと思いました。みんながもう一発プッシュしていれば、さらに1秒半ぐらいは上がったと思います。去年も2分03秒ぐらいは出ていましたもんね。午後の予選では、やるべきことをやれば、ちゃんと結果は出るかなと思います。決勝に向けて、いい位置でスタートしたいので、そういうポジションを獲得できるように頑張ります