2010 AUTOBACS SUPER GT第4戦「SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA」の練習走行が、6月19日午前、セパン・インターナショナル・サーキット(マレーシア)で行なわれた。GT500クラスではNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生)がトップタイムをマーク。GT300クラスではNo.66 triple a Vantage GT2(吉本大樹)がトップだった。

公式練習 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時:30度/35度 終了時:33度/40度


 練習走行は10時ちょうどから11時45分まで、全時間帯GT500、GT300両クラスの合同で行なわれた。
 毎年、暑さとの戦いとなるマレーシア・ラウンド。今回も、朝方こそ比較的涼しく感じられたものの、走行が始まる頃には気温は30度に上昇。路面温度は終了時に40度まで上がり、やはり厳しいコンディションでの走行となった。

 今回は暑さ対策のため、通風孔にリップやルーバーを追加することが認められており、ルーフに潜望鏡のような突起を設けている車両も見られた。
 各チーム、序盤はタイヤのウォームアップと初期セッティングの確認に費やすが、その中で早めにタイムを出してきたのがNo.6 ENEOS SC430(伊藤大輔)とNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生)。開始15分ほどでNo.6 伊藤が最初に2分を切ると、その後、No.12 松田がこれを上回る。
 セッション中盤はロングランの確認を行うチームが多くタイムの更新はなかったが、残り30分を切って再び2チームがトップを奪い合う。最終的にはNo.12 松田が出した1分58秒763が、このセッションでの最速となった。
 2番手はNo.6 伊藤の1分59秒004。3番手にはNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)、4番手にはNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲)がつづき、5番手No.8 ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン)がHSV-010 GT勢の最上位だった。Honda陣営は、セッション序盤には一様に下位に留まっており、チームによってはガレージ内で大がかりな作業をする姿も見られたが、終盤にタイムアップしてきた。



No.66 triple a Vantage GT2

 GT300クラスでは、No.66 triple a Vantage GT2(吉本大樹)の2分10秒714がトップタイム。序盤はNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学)、No.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7(谷口信輝)、No.86 JLOCランボルギーニRG-3(山西康司)らがトップタイムを更新しあっていたが、残り30分を切ってNo.66吉本が彼らを上回った。
 最終的に2番手になったのはNo.7 谷口。3番手には、やはり終盤にタイムを上げてきたNo.3 HASEMI SPORT TOMICA Z(柳田真孝)がつけた。


松田次生/No.12 カルソニックIMPUL GT-R(GT500クラストップタイム)
いつも、ここ(練習走行)までは調子がいいんですよね。ここからクルマのバランスが変わらなければ、ポールポジションを狙えると思います。今朝の路面は、1月に来た時と比べたらサラサラで、なかなかラバーグリップも乗ってこないようなイメージでしたね。あと、サポートレースの影響なのか、ラインではないところがラバーで黒くなっていて、それはちょっと不思議でした。クルマのバランスはちょっとアンダーステア傾向なんですけど、路面が良くなってくれば良くなると思うので、セットアップをいじるつもりはないです。ロングに関しても、ロニーのタイムは悪くなかったんですけど、ただ6号車が同じように速いので、そこが心配かな。でも、滑り出し順調ですし、がんばります
吉本大樹/No.66 triple a Vantage GT2(GT300クラストップタイム)
セパンは長いコーナーが多いので、クルマ的に苦手なコースだと思っていたので、ちょっと驚いています。僕らのクルマはロールが大きいので、去年乗っていた紫電(No.2)と比べても、コーナリングスピードは遅いんですよね。でも、高速のS字コーナーなどでも、意外にクルマが安定していました。アタックラップはスーパーラップを想定して、もうあれ以上はできないぐらい、目いっぱい全開でいっています。ただ、周りはそこまでいっていないと思うので、予選はそんなに甘くないと思っています。あとはスーパーラップでどれだけまとめられるかですね。朝も2つのコーナーでタイムロスしているので。とにかくがんばります