2010 AUTOBACS SUPER GT第6戦「39th International Pokka GT SUMMER SPECIAL」の公式練習が、8月21日午前、鈴鹿サーキット(三重県)で行なわれた。GT500クラスではNo.8 ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン)がトップタイムをマーク。GT300クラスではNo.2 アップル・K-one・紫電(加藤寛規)がトップだった。
□公式練習 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時:31度/36度>終了時:32度/44度
公式練習は10時05分ちょうどから11時50分までの1時間45分間。全時間帯GT500、GT300両クラスの合同で行なわれた。
暦のうえでは秋を迎えたが、残暑というには暑すぎる鈴鹿。走行開始の時点で気温はすでに31度に達していた。例年、暑さ対策がひとつのポイントとなるこのレースだが、今回はいつもにも増してその重要性がクローズアップされそうだ。
GT500クラスは、セッション序盤にはまずタイヤの選定が主なメニュー。高い路面温度を想定して比較的硬めのタイヤを試していたチームが多かったのか、ラップタイムはあまり上がってこない。ほとんどのチームが1分58秒台だったが、その中でNo.8 ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン)が1分57秒483をマークする。
だが、開始から25分を過ぎた頃、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(ブノワ・トレルイエ)が1分56秒894でこれを逆転。この暑い状況にミシュランタイヤが合っているのか、好調ぶりを見せつける。前回、優勝確実と思われながら電源のカットオフという思わぬハプニングでそれを逃しているだけに、今回にかける気持ちは強いようだ。
セッション開始から55分ほど経った頃、No.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生)がスローダウン。130Rイン側のコースサイドにマシンを止めてしまう。その直後、No.666 BOMEX LIAN BOXSTER(Takamori.com)が1コーナー先でコースアウト。この2台のレスキューのためにセッションは一時中断となる。12号車は電気系統のトラブルだったようで、ピットに戻った後はすぐに走行を再開できた。
だが、再開後数分で今度はNo.86 JLOCランボルギーニRG-3(関口雄飛)がダンロップコーナー手前のコースサイドにストップ。再び中断となる。
再開後、残り時間15分を切った頃から各チーム予選シミュレーションを行う。ここでNo.8 ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン)が1分56秒853をマーク。23号車トレルイエのタイムを上回り、このセッションでのトップとなった。また、今回の予選はノックダウン方式で、二人ともにタイムアタックをする必要がある。そのため、いつもはアタックをしないほうのドライバーがアタックするシーンも見られた。なかでもNo.100 RAYBRIG HSV-010は山本尚貴が1分57秒662のベストタイムをマーク。3番手につけた。
4番手はNo.18 ウイダーHSV-010(小暮卓史)、5番手はNo.32 EPSON HSV-010(道上龍)とHSV-010 GT勢がつづき、6番手No.6 ENEOS SC430(伊藤大輔)がSC430勢の最上位。6号車はウェイトハンデ100kgという極量を背負いながら、1分58秒130をマークしてみせた。
なお、2回の走行中断があったため、終了時間が5分延長された。
GT300クラスの上位陣は2分09秒台をマーク。その中でのトップはNo.2 アップル・K-one・紫電(加藤寛規)で、タイムは2分09秒207だった。2号車は今回、久々に高橋一穂がドライバーとして復帰。セッション後半には高橋も乗り込み、衰えのない走りを披露していた。
2番手はNo.74 COROLLA AXIO apr GT(井口卓人)。3番手には終盤タイムを上げたNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7(谷口信輝)がつけた。7号車はクラス最重量の88kgのウェイトハンデを背負いながらの好タイムとなった。
さらにNo.66 triple a Vantage GT2(吉本大樹)が4番手、No.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430(田中哲也)が5番手、No.88 リール ランボルギーニRG-3(余郷敦)が6番手と欧州車勢が続き、ここまでが2分09秒台だった。
一方、7号車と並んでランキングトップのNo.3 TOMICA Z(星野一樹)は15番手。一昨年、昨年とこのレースを連覇したNo.46アップスタートMOLA Z(横溝直輝)は14番手に留まった。