10月24日、2010 AUTOBACS SUPER GT第8戦「MOTEGI GT 250km RACE」はツインリンクもてぎ(栃木県)で決勝日を迎えた。決勝日朝のフリー走行が、8時30分から45分間行なわれた。


Free Practice

フリー走行 天候:曇 | コース:ドライ | 開始時:気温16℃/路面温度18℃

 決勝日朝のフリー走行は8時30分から45分間。上空は雲に覆われ、やや肌寒さを感じさせる気候の中で始まった。
 今回の決勝は通常より短い250km。GT300クラスはもちろん、GT500クラスでもタイヤ無交換作戦が視野に入ってくる距離だ。それをにらみ、各チームとも、このセッションで燃料搭載量を含めた入念なチェックを繰り返していた。
 そうした中、GT500クラスでトップタイム(1分46秒401)をマークしたのはNo.17 KEIHIN HSV-010(金石年弘)。最初に金石が乗ってこのタイムをマークし、中盤には塚越広大が入念なチェック。最後に再び金石が乗って確認するという手順で走行をこなしていた。
 これにつづく2番手はNo.18 ウイダーHSV-010(ロイック・デュバル)。ノックダウン予選では小暮卓史>デュバル>小暮の順に乗ってポールポジションを獲得したが、このセッションはデュバルが先に乗って好タイムを出した。決勝でのスタートドライバーはデュバルが務める作戦かもしれない。
 3番手はNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(ブノワ・トレルイエ)。予選では、タイトル獲得にはやや苦しい9番手に留まったが、それであきらめるチームではない。大逆転を狙って、まずは優勝を目指しているようだ。
 4番手につけたNo.1 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)も立場は同様。タイトル争いのライバルであるHonda勢が上位にいることで状況は厳しいが、けっしてあきらめてはいないようだ。
 一方、ランキング2位で予選でも2番手につけたNo.6 ENEOS SC430(伊藤大輔)は、このセッションでは9番手に留まった。あるいはタイヤ選択を含め、ライバルとは異なる作戦を採っているのかもしれない。

 GT300クラスのトップタイムはNo.5 マッハGOGOGO車検408R(黒澤治樹)がマークした1分56秒385。5号車は前日の練習走行でもトップタイムをマークしており、予選こそ13番手に留まったものの、決勝では上位へのジャンプアップも期待できそうだ。
 2番手はNo.66 triple a Vantage GT2(吉本大樹)、3番手にはNo.2 アップル・K-one・紫電(加藤寛規)がつけた。66号車は予選9番手、2号車は予選8番手と隣り合ったグリッドからのスタートとなるが、5号車を含め、決勝では中位グリッドのクルマのスタートダッシュに注目が必要となるだろう。
 ポールポジションのNo.3 TOMICA Z(柳田真孝)は6番手。コースオフやGT500車両との軽い接触などもあり、長谷見昌弘監督は苦笑いの表情だったが、トラブルやダメージはないもよう。大逆転タイトルを、虎視眈々と狙っている。
 一方、ランキングトップのNo.43 ARTA Garaiyaと同2位のNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7はそろって16、17番手に留まった。この2チームは、ムリに優勝を狙うよりも、ライバルの順位を見ながらタイトルの獲れるポイントを稼ぐというのが、現実的な作戦かもしれない。

 フリー走行終了後、9時25分から20分間、恒例のサーキットサファリが行われた。観客を乗せたバスがコースを周回する中、SUPER GTマシンがラップを重ねていた。


No.5 マッハGOGOGO車検408R

金石年弘/No.17 KEIHIN HSV-010(GT500クラストップタイム)
クルマのバランスは結構良くて、意外とタイム出ちゃったっていう感じです(笑)。あのタイムを出した時は、(燃料は)満タンやと思いますよ。まぁ、クルマの調子がいいので(決勝は)楽しみです。途中、塚越に変わった時には、ちゃんと4本交換しています。(スティント後半でも)タイムの落ちも、それほどないですね
黒澤治樹/No.5 マッハGOGOGO車検408R(GT300クラストップタイム)
昨日のフリー走行からクルマは調子が良かったし、決勝はふたりで力を合わせて、ちょっとでも前にいけるように頑張ります。ストレートも悲観するほど遅くないし、トップ何台かに入っているんでね。確かにFIA車両は速いですが、それ以外のクルマでは、ウチも速いほうです。クルマはまとまっているし、ミスなくレースをして、来年につながる結果を出したいですね。最終戦なので、みんなが楽しめる展開になればいいなと思っています