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2010 SUPER GT FUJI SPRINT CUP

プレビュー

2010-11-08

未知数の短距離&個人戦
スプリントカップはシリーズ戦とはひと味違う!
GT監督たちが激走するレジェンドカップも開催!!

日本モータースポーツ史において画期的なレースイベント“JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2010”(富士スプリントカップ)が11月12日〜14日、富士スピードウェイ(静岡県)で開催される。大会名の通り、市販車レースの最高峰であるSUPER GTとフォーミュラレースの国内最高峰であるFormula NIPPONが同日開催され、SUPER GTではシリーズ戦とは違った試みも行われる、まさに見逃せないレースイベントである。さらに往年の名選手であったGTチームの監督が多数参加するレジェンドカップも行われ、開催前から話題となっている。


超短距離100kmの個人戦! ドライバー個人の能力が試される!

 今回のレースは“スプリントカップ”と呼ばれるように、決勝レースは100kmと非常に短い。しかもGT500とGT300が別のレース、さらに土曜に決勝レース1、日曜に決勝レース2とそれぞれ2レースが行われる。今季のシリーズ戦は250〜700kmで行われ、ドライバー交代をする。だが、富士スプリントカップではピットインの必要はなく、ドライバーも1人で走りきってしまう。シリーズ戦を団体戦1本勝負と考えれば、富士スプリントカップは個人戦が2戦あるというわけだ。
 シリーズ戦ではパートナーやタイヤのことを考えての駆け引きが必要(これもSUPER GTのおもしろさ)だが、この大会ではそんな事を抜きに1人のドライバーが一気に激走!となる。しかも距離が短いから、バトルの仕掛けも早め早めで、混走の別クラス車両もないから、各ドライバーの純粋な速さの勝負となろう。
 ファンとしてもお気に入り選手の走りを単独でじっくり見て応援できるし、選手も相棒を気にすることなく走りに集中できる。きっと、シリーズ戦に勝るとも劣らない、好勝負が繰り広げられるであろう。しかも、それが2レースもだ。

名誉あるJAFグランプリ、国交大臣賞、多額の賞金を狙え!

 今大会には“JAF Grand Prix(JAFグランプリ)”が懸かっている。これは20年ぶりに復活したJAFのビッグタイトルだ。つまり、歴史に残る1戦であり、ここで勝った者は歴史に名を残すことになる。さらには国土交通大臣賞も授与されるのだ。なお、タイトルを獲得するのは、2レースのポイントを合計して最多となった総合優勝チームとなる。
 さらにさらに今大会は総額1億円の賞金も用意されている。2レース優勝を果たせば、チーム、ドライバーもろもろ合計700万円の賞金がつかみ獲れる。これで燃えないドライバーはいないだろう。


来場ファンも参加できる新しい試みの東西対抗戦


東西対抗戦参加用「応援リストバンドタオル」500円
赤(東軍) 青(西軍) 各色限定 5,000枚
 また、今大会には“東西対抗戦”という新しい試みも行われる。これは今大会に参加する全ドライバーを出身地により東西の両軍に分け(外国人選手は大会実行委員会が分ける)、それぞれの選手の獲得ポイント合計で勝負をつけようというものだ。もちろん、勝った軍の選手には賞金が贈られる(サポートレース等は記念品)。
 さらに、この東西対抗戦は富士スピードウェイに来場したファンも参加できるのだ。東西両軍に分けられた応援グッズや飲食店の応援メニューを購入すると、それもポイントとして追加される。選手によるポイントは拮抗すると予想されるだけに、意外にこのポイントも重要になりそうだ。しかも勝利軍選手に賞金があるよう、勝利軍の応援グッズを購入したファンも大会限定の記念品を手にできるのだ! 富士スピードウェイに来場するファンはぜひ参加してほしい。

往年の名選手20名が参戦する真剣勝負“レジェンドカップ”


中嶋悟総監督/鈴木亜久里監督
 今大会の目玉レースの一つに挙げられるのが“ENEOS SUSTINA LEGEND CUP(レジェンドカップ)”だ。これは80年代〜つい最近まで活躍していた往年の名ドライバーたちによるレース。その多くは現在、SUPER GTに参戦するチーム監督や関係者としてSUPER GTを支えている。元F1ドライバーの中嶋悟総監督(No.32 EPSON HSV-010)と鈴木亜久里監督(No.8 ARTA HSV-010)、高木虎之介監督(No.38 ZENT CERUMO SC430)。ル・マン24時間覇者の関谷正徳監督(No.1 PETRONAS TOM'S SC430)。そして国内レースで数々の勝利を挙げてきた高橋国光監督(No.100 RAYBRIG HSV-010)は最高齢70歳!だ。他にも今季のGT300を制したHASEMI MOTOR SPORTの長谷見昌弘監督(No.3 TOMICA Z)や近藤真彦監督(No.24 HIS ADVAN KONDO GT-R)。オールドファンには懐かしい松本恵二氏、ジェフ・リース氏、和田孝夫氏などもう名を挙げるときりがないほど。

高橋国光監督/長谷見昌弘監督
 マシンはレース仕様マツダ・ロードスターのワンメイク。そして50歳以上の選手には予選のタイムハンデもある。もちろん、賞金も。これだけの条件だけゆえ、各“選手”大いにマジに(自分が築いたプライドのためにも)走ってくるだろう。彼らの現役時代を知るファンも、監督としての顔しか知らないファンも、大いに楽しみと言えるレースとなりそうだ。

他にも見逃せないレース、イベントなどが盛りだくさん

 富士スプリントカップでは、この他にもヴィッツカップの日本一を決めるレースや、往年の人気ツーリングカーレースの復刻版であるマイナーツーリング(土曜決勝)、そしてF4のコンストラクター日本一決定戦などサポートレースも気になるものばかり。さらに陸上自衛隊の特殊車両(装甲車等)の展示や航空自衛隊の戦闘機デモフライト(土曜昼)、各種限定品の販売などビッグイベントだから行われる催しも多数ある。
 ぜひ11月12日(金、予選)、13日(土、決勝1)、14日(日、決勝2)は富士スピードウェイへ観戦に行ってほしい。残念ながら行けない人は、J SPORTSで決勝の土・日だけでなく、予選日の12日よりライブ放送を実施。さらに8日よりJAFグランプリ特集番組も放送する。こちらでもぜひ楽しんでほしい。