News

Race Report
2014.07.19
Rd.4 公式練習:雨の走行でPETRONAS TOM'S RC Fトップタイム!GT300はまたもBRZだ!!

Rd.4 公式練習:雨の走行でPETRONAS TOM'S RC Fトップタイム!GT300はまたもBRZだ!!の画像

第4戦 スポーツランドSUGO : 公式練習レビュー

2014 AUTOBACS SUPER GT第4戦「SUGO GT 300km RACE」の予選日・練習走行が、7月19日午前、スポーツランドSUGO(宮城県)で行なわれた。あいにくの雨模様の中、GT500クラスではNo.36 PETRONAS TOM'S RC Fがトップとなった。GT300クラスは前戦オートポリスのポールシッター、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORTが最速となった。

 

□公式練習 天候:雨 | コース:レイン | 気温/路面温度 開始:21度/23度

 

GT500 Class
■ポイントリーダーのカルソニックが痛恨のクラッシュ

 みちのく・スポーツランドSUGOを舞台に開幕した「SUGO GT 300km RACE」。その最初のセッションとなる公式練習が、土曜の午前9時から行われた。
 どんよりとした空の下で霧雨が降る中、ウエットコンディションでスタートした公式練習では、各車レインタイヤを装着してのコースイン。しかし天候は回復せず、セッションが開始されるとすぐに霧雨から本格的な雨になってしまう。
 それでも連続走行に入ったマシンたちの中で、まずはレクサス勢が好タイムを刻む。1分23秒491でNo.1 ZENT CERUMO RC F(立川祐路)がトップに立ち、No.37 KeePer TOM'S RC F(伊藤大輔)が1分23秒661で2番手に。しかし、すぐさま中嶋一貴のNo.36 PETRONAS TOM'S RC Fが1分22秒859でトップに立ち、これに石浦宏明のNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fが1分23秒188で続く。

 上位を独占するレクサス勢に対し、午前9時20分にNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(小暮卓史)が1分22秒858をマークして一躍トップに立つと、小暮はさらに1分21秒959にまでタイムを上げる。さらにNo.32 Epson NSX CONCEPT-GT(ベルトラン・バゲット)が1分22秒009で2番手に、No.12 カルソニック IMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が1分22秒275で3番手に浮上するなど、レクサス勢の牙城を崩すこととなるが、その直後には再びNo.36 PETRONAS TOM'S RC Fが1分21秒742で首位を奪還。
 さらに1分21秒046にまでタイムを上げたNo.36 PETRONAS TOM'S RC Fに対し、No.12 カルソニック IMPUL GT-Rも1分21秒648で2番手に続き、30分が経過した午前9時30分の段階では、No.36 PETRONAS TOM'S RC F、No.12 カルソニック IMPUL GT-R、No.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fがトップ3に。しかし、ここでGT300車両がS字立ち上がりでスピンアウト。コース脇にストップしたため、セッションは赤旗中断となってしまう。

 午前9時45分にセッションが再開されると、21秒台に突入するマシンが増えて行くが、午前9時54分にNo.36 PETRONAS TOM'S RC Fが1分20秒082へとトップタイムを更新。No.23 MOTUL AUTECH GT-Rも1分20秒884で2番手に浮上するなど、上位陣のオーダーにも変化が訪れる。
 こうして午前10時の段階ではNo.36 PETRONAS TOM'S RC F、No.23 MOTUL AUTECH GT-R、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTと3メーカーがトップ3を分け合う格好となるが、この頃から断続的に雨脚が強まるなど、コンディションは一層不安定なものになっていく中、No.8 ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦孝亮)などGT500でもコースアウトするマシンが散見されるように。
 それでもNo.1 ZENT CERUMO RC F、No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(オリバー・ジャービス)らが20秒台にタイムを上げて行くものの、さらに雨が強まる中、午前10時20分には4コーナーでNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信)がコースアウト。タイヤバリアへのクラッシュは避けられたものの、これで2度目の赤旗に。

 

 

 午前10時27分の再開後も4コーナーでNo.46 S Road MOLA GT-R(本山哲)がコースアウトするなど、コンディションは良化せず、各車タイムは停滞したままGT300の専有時間帯に突入。午前10時50分からはGT500の専有時間帯が始まるものの、S字を中心に多くのGT500マシンが相次いでコースアウトを喫することとなり、午前10時57分にはついに馬の背コーナーでNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)がアクアプレーニングを起こしたか、コースアウトしタイヤバリアにクラッシュしてしまう。これで提示された3度目の赤旗を持って、公式練習は終了となってしまった。
 難コンディションの中で行われた公式練習の結果、No.36 PETRONAS TOM'S RC F、No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F、No.1 ZENT CERUMO RC Fのレクサス勢がトップ3を独占、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rが4番手に続くこととなったが、午前11時半の段階でスポーツランドSUGOは濃い霧に覆われてサポートレースの予選も中止されるなど、コンディションが好転するかは微妙な状況だ。午後2時からの公式予選に向けては、まだまだひと波乱ありそうな気配だ。

 

 

GT300 Class

 

■連続ポールに向けSUBARU BRZ R&D SPORTが雨中の激走

 小雨の中でスタートした練習走行。まず1分30秒を切るターゲットタイムを出したのは、ポイントリーダーのNo.11 GAINER DIXCEL SLS(平中克幸)で1分29秒385。これに続いたのは、本来の調子が戻りつつある前戦2位のNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(佐々木孝太)で、1分29秒409の2番手タイムを出すと、次の周には1分28秒395とタイミングボードのトップに立つ。GAINER DIXCEL SLSも28秒689とするが2番手。開始から20分過ぎにはSUGOを得意とするCR-Z GTの1台、No.0 MUGEN CR-Z GT(中山友貴)が1分29秒218で3番手に浮上する。
 30分を過ぎたところで、No.50 WAKO'S Exe Aston Martin(加納正政樹)がS字コーナーの先でスピンしてコースアウト。大きなダメージはなかったが、コース復帰の際に滑る地面でタイヤが空回りして、スタック状態となる。車両が危険な位置にあるため早急な回収が必要と判断されて、赤旗が提示されて予選は一時中断となった。

 残り1時間15分で予選が再開。この頃、雨が弱くなったこともあり、タイムが上がりだす。再開後、最初のアタックでSUBARU BRZ R&D SPORTの佐々木孝太が1分27秒139を叩き出す。残り60分、多くがセカンドドライバーの走行となるが、コースコンディションが良くなったか、タイム更新が進む。No.7 Studie BMW Z4(荒聖治)が1分28秒845までタイムアップ。セッション後半に入るとNo.3 B-MAX NDDP GT-R(ルーカス・オルドネス)が1分28秒373で2番手となるが、すぐにMUGEN CR-Z GT(野尻智紀)が1分27秒976で3号車の前に。
 残り45分を過ぎるとまた雨が強くなり、各車のタイムは1分38〜43秒台とかなりダウンする。残り40分となってGT500クラスのNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信)がヘアピンで止まれずに直進。クラッシュには至らなかったが、これにより再度の赤旗/中断となった。7分ほどで再開となり、雨もまた少なくなる。だが、この後の10分間のGT300クラス占有走行でも上位陣にタイム更新はなく、GT300の走行は終了となった。
 この練習走行でのトップタイムは、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORTの佐々木孝太。前戦に次ぐ連続ポールポジションへの期待が高まる。また今季初ポール&初優勝を狙うNo.0 MUGEN CR-Z GT、第3戦のポールシッターNo.3 B-MAX NDDP GT-Rも好調さをうかがわせる走行となった。また、かなりのウェイトハンデを積むNo.11 GAINER DIXCEL SLSやBMW Z4勢も十分上位を狙える状況と言えよう。

 

 

GT500クラス・トップタイム

中嶋一貴(No.36 PETRONAS TOM'S RC F)

「タイヤも非常に調子が良く、雨の中でも意外といい」

クルマは雨なのでどうなるのかと思ったのですが、非常に調子がいいので…。あんんまり降られるとちょっといろいろ面倒なので(苦笑)、ほどほどが濡れててくれればいいかなとは思いますね。雨は降っては止みの状態ながら、雨自体は徐々に酷くなってきましたよね。最後はギリギリのコンディションだったし、川ができていたし、(走行には)危ない状況でしたね。
一方でセットアップはなにもしてません(笑)。走り始めたら速かったし、タイヤも非常に調子が良かったし、雨の中でも意外といいな、と思ってますけど。予選もほどほどの雨のままだったら、前に行けると思うんですが…。一方で、レースは晴れてくれたほうがラクですよね。ま、雨でも速さを見せられると思うので、問題はないかな。とにかく安全に行きたいですね。

 

GT300クラス・トップタイム

佐々木孝太(No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT)

「ミシュランタイヤとのマッチングが抜群だった」

もともとSUGOはBRZの得意なサーキットなんですけど、トップタイムを出したのはコンディション的にもミシュランタイヤとのマッチングが抜群のタイミングでした。路面が濡れていれば、それなりに速く走れるんですけど、雨の量が多いと、今のセットではちょっと厳しいので、もう少しセットアップを見直さないとならないかなと思っています。
予選に向けては、SUGOは抜きづらいサーキットなのでポールポジションからスタートすることが絶対的に有利だと思っているので、もちろんポールを狙いますけど、あとはコンディションをしっかり判断して、いい時にベストなタイムを出せるように井口(卓人)と力を合わせてがんばりたいと思います。
1カ月半ぶりのレースで久しぶりにこのクルマに座ったら(その間にニュル24時間に参加したり、いろいろなクルマに乗っていたので)少し違和感がありましたけど(笑)、ここから僕らの季節だと思っているので、グイグイ追い上げて、チャンピオンに向けて爆走したいと思います。

Page Top