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Race Report
2014.08.01
真夏の3連戦!第2陣は灼熱の富士で300kmバトル

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第5戦 富士スピードウェイ : プレビュー

前戦の第4戦SUGO、そして8月9、10日のAUTOBACS SUPER GT第5戦「FUJI GT 300km RACE」、第6戦鈴鹿1000kmは、夏の7、8月に行われるため“真夏の3連戦”と中盤の山場とされている。SUGO戦は雨もあって厳しい暑さとはならなかったが、夏の盛りの富士は暑く、熱いレースになるはず。そして、今シーズンは全8戦でおこなれるので、ちょうど折り返しの一戦でもある。この夏休み、ぜひ富士で大いに盛り上がってほしい。

 

■富士でのレースはGT-RとRC Fが優勢か?

 今シーズン、富士では5月に第2戦が行われ、日産GT-RとレクサスRC Fが互角の戦いを演じた結果、No.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が優勝。しかし、2位のNo.1 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/平手晃平)を筆頭にトップ5には3台のRC Fが入っている。

 

 

 ストレートスピード勝負の富士ではこの2車種による戦いとなる可能性が高い。その中でもここまで優勝しているNo.37 KeePer TOM'S RC F(伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ)、カルソニックIMPUL GT-RやZENT CERUMO RC F、ランキング上位につけるNo.6 ENEOS SUSTINA RC F(大嶋和也/国本雄資)あたりはウェイトハンディも増え、守りの戦いを強いられるかもしれない。
 それだけに、まだウェイトハンディの少ないNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)やNo.46 S Road MOLA GT-R(本山哲/柳田真孝)、No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(石浦宏明/オリバー・ジャービス)は、勝負のレースとなりそうだ。特に夏場に強いミシュランタイヤを履くMOTUL AUTCHE GT-RとS Road MOLA GT-Rは要注意と言えるだろう。そして、前戦ポールを獲りながら表彰台を逃したNo.36 PETRONAS TOM'S RC F(中嶋一貴/ジェームス・ロシター)も優勝候補に加えておきたい。

 

 

■ここからの巻き返しを狙うNSX CONCEPT-GT勢

 第2戦ではマシントラブルが頻発し、ペース的にもGT-RやRC Fに追いつけなかったNSX CONCEPT-GT勢。だが、この2戦の間にマシンの改良が進んでいる。前戦の第4戦SUGOでは、予選でNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/武藤英紀)が2位となり、決勝でも終盤の猛追を見せたNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/金石年弘)が今季初の3位表彰台を獲得。そして、レース中にも関わらずNo.18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ)がコースレコードを塗り替えるなど、活躍を見せている。
 雨もあって荒れたレースだったSUGO戦だけに、全車が本領を発揮してのバトルではないものの、これらの結果は前向きに考えたい。パワーサーキットである富士でも“結果”を出せれば、NSX CONCEPT-GTの実力はライバルに並ぶものと言っていいだろう。前戦活躍の3台を中心に表彰台をつかみ取って欲しい。

 

 

 

■富士は得意のCR-Zとプリウスだが、好調のSLS勢も注目

 GT300クラスで富士を得意とするのがJAF-GT300規定のCR-Zとプリウスというハイブリッドマシンだろう。ただし、今回の富士は真夏のレース。ハイブリットのウィークポイントである熱への対策を万全であるかがポイントになりそう。今季すでに1勝しているNo.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志)、昨年チャンピオンのNo.0 MUGEN CR-Z GT(中山友貴/野尻智紀)、ここで本領発揮といきたいNo.31 OGT Panasonic PRIUS(新田守男/嵯峨宏紀)に注目だ。

 

 

 そして、前戦SUGOはアンラッキーに見舞われたNo.11 GAINER DIXCEL SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)や2位に入ったNo.65 LEON SLS(黒澤治樹/黒澤翼)など好調のメルセデスベンツSLSの活躍にも期待したい。そして、前戦優勝のNo.88 マネパ ランボルギーニ GT3(織戸学/青木孝行)の勢いで、ランボルギーニ勢も波に乗りたいところ。ただ、前戦はタイヤ無交換作戦が採れたが、夏の富士ではどうなるか?
 そしてこのところシーズン序盤の勢いが落ちたBMW Z4勢。No.7 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒聖治)やNo.60 TWS LM corsa BMW Z4(飯田章/吉本大樹)は、速さは見せているだけに、後は少しのラッキーがあれば。そして、ポイントリーダーのNo.4 グッドスマイル 初音ミクZ4(谷口信輝/片岡龍也)は、80kgものウェイトハンディに苦しむが、この厳しい時期に数ポイントでも稼げると、シーズン終盤のタイトル争いで強みになる。富士を得意とする彼らだけに、意地を見せて欲しい。

 

 

 昨年は秋の大会だったが、今年は真夏となった2回目の富士ラウンド。それだけに例年とひと味違う戦いになるだろう。夏休みシーズンだけに、スタンドにも多くの観客が集まり、応援合戦も盛り上がるであろう。サーキットで観戦する皆さんもしっかり暑さ対策を行い、存分に楽しんでほしい。残念ながらサーキットに行けない皆さんも、J SPORTSの中継やGTプラスなどをお見逃しなく!

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