News

News
2014.08.29
GTA開発のGT300マザーシャシーとSUPER GTサポートレースとなるFIA-F4が発表される

GTA開発のGT300マザーシャシーとSUPER GTサポートレースとなるFIA-F4が発表されるの画像

 8月29日、株式会社GTアソシエイション(GTA、坂東正明代表取締役)は、第6戦鈴鹿1000kmを翌日に控えた鈴鹿サーキットで、GT300クラスに参戦するエントラント向けに開発した「GT300マザーシャシー(専用モノコック)」を発表した。この専用モノコックに好みのパーツを組み合わせることで、自由度の高い車両製作が可能になる。GTAはマザーシャシープロジェクトを通じてレース業界各社が長年培った技術力を存分に発揮できる機会を提供し、「日本のモノづくり」の一端を支えていく。

 

 

 同時に、2015年からSUPER GTシリーズのサポートレースとしてスタートするフォーミュラシリーズ「FIA-F4」(FIA フォーミュラ4地方選手権)を国内7大会・14レースの予定で開催する。同シリーズは特定非営利団体日本自動車レース工業会(JMIA、大岩湛矣会長)の会員各社が製作・開発を手掛けた「F110」によるワンメークレース。GTAとJMIAは同シリーズの展開を通じて「日本のモノづくり」を支えるとともに、次代のレース界を担う若手ドライバーの育成を推進する。

 

 

 発表会で坂東GTA代表は「現在、GT300クラスはFIA GT3規定の車両が大勢を占めており、プライベータ―が車両を所有し、開発費用等の負担を含めてシリーズに参加することに難しい要素が出てきています。その中で、ロールセンター、ヨー、キャンバー等の調整だけではなく、メカニック、チームが車両をセットアップする能力を高めることができる素材を提供する。これがGT300マザーシャシー導入の目的です。
 SUPER GTにおいて、マニュファクチャラー(車輌製造会社)の力だけではなく、チームの技術を競い合う。私たちはこの車両によって、チームの技術力向上が図れるものと期待しております。そして、このGT300マザーシャシーをFIA GT3車両と互角に戦える車両にしたいと考えております。」と、このマザーシャシーの理念と今後を語った。

また、FIA-F4に関しては「私たちがプロモーターとなり、2015年に地方選手権として運営する予定です。FIA-F4はFIAが世界統一の規則を設け、若手ドライバーのためのカテゴリーで、私たちの目的も次代を担う若手ドライバーの育成にあります。限定Aライセンスを取得した16歳以上のドライバー、あるいはカート、FJ、スーパーFJからステップアップするドライバーが、リーズナブルな費用で参加できるよう運営してまいります。また、GTAのアカデミー、またはスカラシップといったシステムも検討しております。そしてもうひとつの目的は、このレースの運営を通して、今後を担うスタッフ、オフィシャルを含めた人材を育成できればとも考えております」と、新カテゴリー設立の目的を説明した。

 

 


GT300用マザーシャシーのモノコック

 

◎FIA-F4 車両概要

FIA-F4は、FIAに参入を申請して許諾されたコンストラクター、マニュファクチャラーだけが供給を許される。日本国内で開催予定のFIA-F4は、童夢がコンストラクター、トムスがエンジン・マニュファクチャラーとして許諾されている。
車両名:童夢 F110/Tom's
モノコック:FIA F4用 UOVAモノコック
空力開発:童夢
エンジン:トムス TZR42 直列4気筒自然吸気/1987cc 160ps/5800rpm
ギアボックス:戸田レーシング 6速シーケンシャル パドルシフト

 

◎FIA-F4 シリーズ概要

 2015年はSUPER GT国内7大会のサポートレースとして開催予定。1大会2レース制(公式予選1回)を採用し、レース距離は60kmまたは30分間とする。
 日本国内で開催されるFIA-F4は「F110」のワンメークレース。また、車両規則は2015年から2019年の5年間は固定(変更なし)される。ドライバーの参加資格は「限定国内競技運転者許可証A」以上、「国際ドライバーライセンスB」以下のライセンス所持者。ただし、2012年〜2014年にGP2、SUPER FORMULA、FORMULA NIPPON、F3のいずれかのレースにおいて3位以内に入賞した者は参加できない。
 得点基準は日本自動車連盟(JAF)地方選手権の下記得点基準表を採用。また、有効ポイント制(80%=14戦中11戦をカウント)を採用する。

順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
得点 20点 15点 12点 10点 8点 6点 4点 3点 2点 1点

 


FIA F4車両の概要を発表する大岩湛矣JMIA会長

 


FIA F4に搭載される2000cc自然吸気のトムス TZR42 Y

 


プレスと関係者で満席となった発表会

 


会場にはGT300マザーシャシーとモノコック、FIA F4とエンジンが展示された

 


GT300マザーシャシーの横位置

 

 

 

若手ドライバー育成プログラム(予定)

 将来的には同シリーズの成績優秀ドライバーに対し、自動車メーカーやGT300参戦チーム、F3参戦チームなどが採用・育成条件を提示のうえで有望選手の獲得する「スカウト制度」やGTA独自の若手育成プログラム「SUPER GTアカデミー(仮称)」の開設なども検討。さらに、若手ドライバーの育成のみならず若手オフィシャルの育成についても同シリーズの運営を通じて実現する。

 

シリーズプロモーション(予定)

 本シリーズのプロモーションに当たっては、各種メディアを通じてレース中継・結果などの積極的な露出を目指す。また、新たなファンづくりにつながるGTAならではのプロモーション活動を各方面に展開していく。

 

2015年カレンダー(予定)

第1戦〜第2戦 4月4日(土)〜5日(日) 岡山国際サーキット
第3戦〜第4戦 5月2日(土)〜3日(日) 富士スピードウェイ
第5戦〜第6戦 5月30日(土)〜31日(日) オートポリス
第7戦〜第8戦 7月25日(土)〜26日(日) スポーツランドSUGO
第9戦〜第10戦 8月8日(土)〜9日(日) 富士スピードウェイ
第11戦〜第12戦 8月29日(土)〜30日(日) 鈴鹿サーキット
第13戦〜第14戦 11月14日(土)〜15日(日) ツインリンクもてぎ

Page Top