News

News
2014.09.30
第3回ステアリングコミッティ:日米欧の新規定名「Class One」合意。DTMも直4ターボに

第3回ステアリングコミッティ:日米欧の新規定名「Class One」合意。DTMも直4ターボにの画像

9月30日、東京都内のホテルで「第3回ステアリングコミッティ会議」が実施された。ステアリングコミッティは日本のSUPER GT、ドイツのDTM、アメリカのIMSAという日米欧を代表するレースカテゴリーによる2017年の共通規定の制定や合同イベント開催を目指す組織で、ドイツでの第1回、アメリカの第2回に続き、第3回会議が日本で開かれた。
今回は、共通規定の名称を「Class One(クラス・ワン)」とすることや2017年車両規定としてSUPER GTのGT500クラスで先行している2000cc直列4気筒ターボのエンジンを採用することなどが合意された。

 

 

 

会議にはSUPER GTを統括するGTアソシエイションの坂東正明代表取締役を座長に、DTMを統括するITRのハンス・ウォルター・アウフレヒト氏、自動車メーカーからはトヨタモーターセールスマーケティングの高橋敬三氏、ニッサン・モータースポーツ・インターナショナルの宮谷正一氏、アウディのウォルフガング・ウルリッヒ氏、BMWのJens MARQUARDT氏、メルセデスベンツのトト・ウォルフ氏、そしてJAFとDMSBからも担当者が参加。さらにIMSAの担当者もテレビ会議で意見を交換したという。このように日独米のレース関係者、メーカー関係者が一堂に会して、協議を繰り広げた。

 

 

会議後の記者会見でSUPER GTを統括するGTアソシエイションの坂東正明代表取締役は、「今回の会議では、2017年レギュレーションに関して、ジョイントイベントの可能性、各メーカーの(参戦)意思の確認が行われました。決定したことはレギュレーションの名称を「Class One」としたこと。GTレースの頂点、最高クラスを目指すという意味を持たせています。また、2017年レギュレーションの合意が得られました。SUPER GTとDTMとのコラボレーションイベントに関しては、引き続き開催できるよう協議してまいります」と、会議の成果を発表した。規定の合意では、SUPER GTのGT500クラスで先行しているエンジン、2000cc直列4気筒ターボをDTMでも採用することが含まれている。
坂東GTA代表と共にステートメントを発表したDTMのアウフレヒト氏は「とても満足のいく会議で、これで次のフェーズ(局面)に移ることができます。2017年には同じ規定になり、合同で走るイベントに関しても具体化していきたい。参加のメーカーも同じ条件で競えますし、先週は鈴鹿(SUPER GT)、今週はニュルブルクリンク(DTM)、来週はデイトナ(IMSA)と参加でき、ファンもそれを楽しむことができる。“Class One”は日米欧をきっちりクリップする存在となるでしょう。モータースポーツ界でも最高峰と言える規定ですし、安全面やコストも考慮されて、各方面の模範になるものです。詳細はこれから詰めることになりますが、私は明るい道のりだと思っています。なにより、世界的でモータースポーツに明るい6つのメーカー(Hondaは会議のみ参加)が参加されたことに、感謝を表したいです」と、満足げだった。

 

 

大きな合意を得た日本での第3回ステアリングコミッティ会議だが、例えばエンジンも仕様は決まってもどの部分を共通とし、どこで開発競争をするか、車体では安全の速度抑制と競技性の問題など、まだまだ詰める必要がある。合同イベントに関しては、SUPER GTはマルチメイク(複数メーカーの参加)のタイヤで、DTMはワンメイクという違いもあり、まだ簡単にできるとは言えないようだ。
しかし、来年行われる第4回会議(ドイツでの予定)では、さらに煮詰まった具体的なものが発表できるだろうと坂東代表もアウフレヒト氏も断言していた。

 

Page Top