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2015.02.28
「今年は美しく勝つ!」と柿元総監督。日産/NISMOが今季体制発表会を実施

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 好天に恵まれた週末、2月28日に横浜市の日産自動車株式会社グローバル本社ギャラリーで日産/NISMO(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)の2015年モータースポーツ活動計画発表会が開催された。今季SUPER GTの日産系チームの概要は、2月12日に日産自動車からリリースで発表されている(http://supergt.net/news/single/14939)が、この日は参戦各チームのドライバーと選手、そしてGT500、GT300それぞれに参戦する2015年型GT-Rが揃ってファンとマスコミの前に披露された。
 


No.1 MOTUL AUTECH GT-R(GT500クラス)


No.3 B-MAX NDDP GT-R(GT300クラス)


 発表会は、NISMOの宮谷正一CEO(写真下)が「昨年はNISMO創立30周年という記念すべき年にSUPER GTのチャンピオンを獲ることができしました。ファンとスポンサーのご支援に大変感謝します」と2014年GT500チャンピオン獲得に対する感謝の言葉からスタート。そして宮谷CEOは「昨年は各チームが良いパフォーマンスを示したので、今季の体制は変えませんでした。ただ今季前半WECのLMP1クラス参戦車両の開発にミハエル・クルムが専念するため、その間(KONDO RACINGにおいて)ルーカス・オルドネスを抜擢しました。1号車は連覇を狙いますが、日産勢全車がチャンピオンを狙える状態で、戦う相手は日産勢の中にいると思っています。また、GT300クラスには高星明誠がステップアップ。GT300には、この3号車を含めは4台のGT-R GT3が参戦します。昨年1勝のGT-R GT3は今季さらに戦闘力を強化し、クラスチャンピオンを狙ってきます」と、今季の体制に自信を見せた。
 


 

 多くのファンが詰めかけた本社ギャラリーのステージには、続いて柿元邦彦SUPER GT日産系-チーム総監督を先頭に、昨年のGT500クラス・チャンピオンとなったNISMO、そしてTEAM IMPUL、KONDO RACING、MOLAの4チーム、そしてGT300クラスのNDDP RACING、GT300クラスと海外GTレースに参戦する千代勝正という面々が勢揃い。
 全チームを代表して柿元総監督(写真下)は「今年のマシン開発は極めて順調です。昨年は少しバタバタしました(トラブルが少なくなかった)が、今年は“美しく”勝って、チャンピオンを獲りたいと思ってます。これは余裕とか油断ではなく、ピリピリとした緊張感の中でのGT-RがGT500でもGT300でも、そしてブランパン(GT3の海外シリーズ)でも”美しく戦って、美しく勝つ”ということをお約束したい」と、ファンにきっぱり宣言すると大きな拍手が沸き上がった。
 


 続いて、ドライバーを代表して昨年自身初のドライバーズチャンピオンを獲得したNISMOの松田次生(写真下)があいさつ。「昨年はGT500クラスのチャンピオンを獲れましたが、これはドライバーの力だけでなく、車を開発してくれた皆さんのおかげでもあります。今年は昨年以上にテストも順調。それだけに、ここに並んでいるドライバー全員がチャンピオンを狙ってくると思います。とにかく、全戦でGT-Rが表彰台に上り、チャンピオンを獲れるようがんばります。皆さんの熱いご声援をよろしくお願いします!」と、こちらも頼もしい言葉でGT-Rの連覇を誓った。
 



 その後、ファンに向けたGT500クラスの全チームの監督、ドライバー、そして柿元総監督によるトークショーが行われた。この日、TEAM IMPULのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラは左親指を包帯で巻いていたのだが、この席上で「実は転んでしまって親指を折ってしまいました。でも、開幕戦には間に合います」とメモを見ながらも自ら日本語でファンに報告する一幕も。ただ「チームとチームメイトが良い準備をしてくれているので、マシンは順調です」と加えていた。
 


 そして、このトークショーでは、司会者からのお題をドライバーらが紙に書いてファンに公表するパフォーマンスも。「監督への要望」の問いに、NISMOの松田は『サインを考えて』とのこと。レース中の合図のことかと思いきや「鈴木監督は色紙とかにサインを求められると“鈴木豊”ときっちり名前を書くんです。そうすると僕らサインが浮くし、書くのにも時間が掛かる。なので、監督も自分のサインを作ってください!」と言われ、苦笑いの鈴木監督だった。また、昨年はルーキーながら大活躍のKONDO RACING・佐々木大樹は『予選1位とったらごほうび下さい』と近藤真彦監督におねだり。これに監督は「予選1位くらいじゃダメ! 優勝したらいいものをあげよう」と監督としてハードルをしっかり上げてみせた。
 さらに『今季の挑戦』というお題で、MOLAの本山哲が掲げたのは大きく『2勝』の二文字。司会からその意味を聞かれると「昨年当初は(LEXUS 38号車の)立川(祐路)と最多勝で並んでいたのに、今は彼が1勝先行してしまった。今年は絶対最多勝を奪回したい」と“SUPER GTのキング”らしい記録へのこだわりを強く語っていた。
 


 今季は開幕前のテストがとても順調らしく、各監督、選手からもマシンやタイヤに自信ありとの言葉が口々に上っており、とても表情が明るい発表会とだった。

 また、発表会の前後にはGTドライバーが運転するNISMO仕様日産車の同乗体験会やドライバー・監督との記念写真撮影会なども行われ、開幕前のひとときをファンと選手たちが楽しく交流していた。
 

No.1 NISMO 松田次生、鈴木豊監督、ロニー・クインタレッリ


No.12 TEAM IMPUL ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、星野一義監督、安田裕信


No.24 KONDO RACING
ミハエル・クルム、近藤真彦監督、ルーカス・オルドネス、佐々木大樹


No.46 MOLA 本山哲、大駅俊臣監督、柳田真孝


No.3 NDDP RACING 星野一樹、長谷見昌弘監督、高星明誠

 

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