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Race Report
2015.04.24
プライドを賭けた最高速バトル!大型連休の5/2、3は富士でSUPER GTだ!!

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第2戦 富士スピードウェイ : プレビュー

GT500クラス3メーカーのマシンが相次いでトップに立つ激戦となった開幕戦岡山の余韻も残るなか、いよいよ5月2日(土)3日(日)に富士スピードウェイでAUTOBACS SUPER GT第2戦「FUJI GT 500km RACE」が開催される。ゴールデンウィークのただ中、より熟成度が増したGT500クラスマシンの、そして車種も台数も増えたGT300マシンの、超高速コースでの激走を楽しみにして欲しい。

 

■3車種の実力伯仲!混沌のGT500クラス

 第2戦の舞台になる富士スピードウェイは、世界的にも知られる約1.5kmの直線を持つ超高速コースだ。ここで勝つには、このロングストレートでライバルの前に出るスピードが求められる。過去においては、スープラ、SC430と最高速自慢のトヨタ/レクサスのマシンが得意コースとしてきた。だが、昨年GT500クラスの車両規定が大きく変わり、新たな車両が投入されたことで、その流れにリセットが掛かったようだ。
 昨年の第2戦は日産GT-R勢が活躍。車両のセッティング熟成や高速コース用空力パーツが満足な状態でないライバルを一歩リードした。実際、予選ではGT-Rがトップ3を独占。決勝でもカルソニックIMPUL GT-Rが優勝を果たした。
 だが、今季は様相が変わる可能性がある。トヨタ系列のコースだけに、ここでの勝利は必須となるレクサスRC F勢。プライドを取り戻すためにも、新たな空力セットが投入される。3月のメーカー合同テストでは、 No.37 KeePer TOM'S RC F(アンドレア・カルダレッリ/平川亮)を筆頭にベストラップのトップ3を独占。トップ8で見ても5台が入ってみせた。

 

 

 一方、昨年トラブル頻発で結果を残せなかったNSX CONCEPT-GT勢も、今年は逆襲を狙っている。先の富士テストではNo.64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット)が4番手タイムを記録。最高速も307.430km/hとRC F勢を抑えてトップを獲得した。今年のNSX CONCEPT-GTは明らかに富士で勝てるマシンである。
 さて、昨年勝利したGT-R勢だが、先の富士テストでは1日目のトップタイムをNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が記録している。それ以外には目立ってはいないが、テストはテストで、本当の実力は隠していることも十分ありうる。
 このように、昨年以上にどこが勝つか分からない。混沌とした状況のGT500クラスとなっている。

 

 

■若手コンビが波に乗るか!? 500kmでベテランの味が出るか?

 開幕戦は降ったり止んだりの雨もあって、めまぐるしく状況が変わった。その難しい状況で25歳と21歳のカルダレッリ/平川のKeePer TOM'S RC Fが見事優勝。これで第2戦富士はウェイトハンディを積むものの、勢いがあるだけに連勝、連続表彰台は十分考えられる。また、ブレーキのトラブルでトップを降りることになったNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)も、今度こそ勝利を掴むべく臨んでくるだろう。
 NSX CONCEPT-GT勢では、やはり開幕戦でトップに立っているNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也)、No.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/オリバー・ターベイ)もトップに絡む存在となりそうだ。富士テストで好調であったEpson NSX CONCEPT-GTもここに加えたい。
 そして、今年本命視されるRC F勢で注目したいのが、No.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明)とNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(平手晃平/ヘイキ・コバライネン)か。今回は500kmレースと通常の300kmより長いレースとなる。ピットインは2回が義務付けられており、そのため通常の戦略ならエースが走る時間が長くなる。富士マイスターの異名を持つ立川のZENT CERUMO RC F、元F1優勝ドライバーと昨年まで立川の相棒だった平手という強力コンビのDENSO KOBELCO SARD RC Fはやはりマークしておきたい。

 

 

 

■GT300はハイブリッド勢の攻勢が続くのか!? それとも…

 開幕戦では予選ポールポジションをFIA-GT3のNo.10 GAINER TANAX GT-R(千代勝正/アンドレ・クート)が獲得したが、決勝ではJAF-GTのハイブリッドマシン2台がレースをリード。最終的にはNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一)が優勝、No.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志)が2位につけた。このように好調なハイブリッド勢は富士も得意としている。両車ともウェイトハンディは積むが、富士でもトップ争いを演じる可能性は高い。ことにTOYOTA PRIUS apr GTには3人目のドライバーとして佐々木孝太が加わる。GT300の最多ポールポジション記録保持者がどんなパフォーマンスを見せるか楽しみだ。

 

 

 そして気になるのが、アウディR8の2台。開幕戦でも3、4位に入り、トップを狙える存在といえる。中でもNo.21 Audi R8 LMS ultra(リチャード・ライアン/藤井誠暢)にはアウディのワークスドライバーでル・マン24時間優勝経験も持つステファン・オルテリが第3ドライバーを務める点も興味深い。この他、富士テストで好タイムを出したNo.77 ケーズフロンティア Direction 458(横溝直輝/峰尾恭輔/飯田太陽)もダークホースに挙げたい。
 さて、昨年のチャンピオンNo.0 グッドスマイル初音ミクSLS(谷口信輝/片岡龍也)は、開幕戦は決勝5位と少々精彩を欠いた。また、昨年は彼らと接戦を演じたNo.11 GAINER TANAX SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)も予選こそ2位だったが、決勝はタイヤ選択を誤り、12位に甘んじている。タイトル争いを考えれば、両車にとってこの富士は勝負に出るべきポイントとなる。
 一方、開幕戦で健闘を見せたのが今季から本格参戦となるGT300マザーシャシー車両。コーナー勝負のマシンと言われるだけに、高速コースの富士は厳しい舞台かもしれないが、マシン開発を得意とするNo.2 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂/加藤寛規)やNo.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井 孝允)は、新しいアイディアをつぎ込んでくる可能性も。工夫が活かせるマザーシャシー車両は、そんなところにも注目してほしい。

 

  

 

 

 GT500もGT300も、昨年以上に熱い戦いが展開される2015年シーズン。コース上で展開される激しいドラマと、サーキット内で展開される楽しいイベント。ぜひ、ゴールデンウィークは富士スピードウェイにお越しください。残念ながら行けないという方は、J SPORTSの中継、テレビ東京系の「SUPER GT+」、パブリックビューイングでお楽しみください。

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