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Race Report
2015.08.08
Rd.4 予選GT500:ZENT CERUMO RC Fが連続ポール!立川が最多記録を21回に延ばす

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第4戦 富士:公式予選 GT500レビュー

2015 AUTOBACS SUPER GT第4戦「FUJI GT 300km RACE」の公式予選が8月8日(土)午後、富士スピードウェイ(静岡県)で行なわれた。GT500クラスはQ1、Q2を通じてNo.38 ZENT CERUMO RC Fがトップタイムをマーク。“富士最速男”の異名を持つベテランの立川祐路が、自身の持つGT500最多ポールポジション記録を21回に伸ばした。GT300クラスではNo.55 ARTA CR-Z GTの高木真一がFIA-GT3勢を抑えてクラスポールを獲得した。

 

□公式予選 天候:曇り | コース:ドライ | 気温/路面温度 Q1開始時27℃/34℃、Q2開始時26℃/32℃、Q2終了時25℃/31℃

 

■Q1はRC Fトップもライバル2車種も僅差で続く

 朝一番は快晴となった予選日だったが、時とともに雲が拡がり、予選開始時点では青空が影をひそめる完全な曇り空となる。そのために、気温/路面温度は予想したほどには上昇せず、GT500クラスQ1のスタート時点(14時45分)で気温は29℃、路面温度36℃と、むしろ5月の第2戦よりも暑くないコンディションとなった。
 開始から6分過ぎまでは各車ピットで待機していたが、まずはNo.19 WedsSport ADVAN RC F(関口雄飛)がピットを離れると、No.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)、No.24 D'station ADVAN GT-R(佐々木大樹)、そしてNo.64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐)の3台が続いてコースイン。さらにセッションも残り6分あまりとなったところ全車がピットを離れていった。
 最初に、ペースタイムを設定したのはNo.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(小暮卓史)で、1分29秒108を記録してトップに立った。これをNo.36 PETRONAS TOM’S RC F (伊藤大輔)が1分29秒036で逆転すると、さらにNo.24 D'station ADVAN GT-Rが1分29秒を切って28秒963で再逆転する。一方、52kgのウェイトハンディが厳しい第2戦富士の勝者No.1 MOTUL AUTECH GT-Rも渾身のドライブでアタックするも、10番手前後につける。
 その後、セッションも大詰めになったところでNo.8 ARTA NSX CONCEPT-GT(野尻智紀)が1分29秒を切って1分28秒952をマークしてトップにジャンプアップ。さらにNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴)も1分29秒183で上位に進出する。54kg分のハンディを負うNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)も1分29秒225でQ1突破圏内へと進出を果たしていた。
 反対に、No.6 ENEOS SUSTINA RC F(国本雄資)は100分の5秒差でQ2進出を阻まれてしまった。そんな数々のドラマを一蹴したのはNo.38 ZENT CERUMO RC F(石浦宏明)。ラストラップに渾身のアタックを見せNo.8 ARTA NSX CONCEPT-GTを1000分の23秒上回り、トップでQ1を突破、Q2を担当する立川祐路にバトンを繋ぐことになった。
 ランキング上位につけ、ウェイトハンディも大きいNo.46 S Road MOLA GT-R(柳田真孝)とNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)、No.37 KeePer TOM'S RC F(平川亮)もQ2進出を果たせず。またNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大)、No.64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐)、No.19 WedsSport ADVAN RC F(関口雄飛)らもQ1で敗退してしまった。

 

 

■ARTA NSX CONCEPT-GTが快走見せるも予選2位

 GT300クラスのQ2を挟んでGT500クラスのQ2は午後3時35分から。いつものようにセッション序盤は各車様子見をしていたが、残り7分を切ったところでNo.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(オリバー・ターベイ)がピットを後にすると、これに続く格好で各車がコースインして行く。最初にアタックラップに入ったNo.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは、まずは1分29秒080をマークしこれがターゲットタイムとなる。続いてアタックに入ったNo.24 D'station ADVAN GT-R(ミハエル・クルム)とNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信)はNo.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTを更新できなかったが、レクサスRC F勢が一気にこれを抜き去り、1分28秒712をマークしたNo.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路)を筆頭にNo.36 PETRONAS TOM’S RC F (ジェームス・ロシター)、No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(平手晃平)のトリオがモニターの上位に並ぶ。
 これで決まりかと思われた瞬間、No.8 ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦孝亮)が1分28秒733とNo.38 ZENT CERUMO RC Fに肉薄する好タイムをマーク。場内が大きくどよめいたが、No.38 ZENT CERUMO RC Fをドライブする立川は、ファイナルラップに1分28秒579まで詰め、まるで余裕をみせるようにポールポジションを奪取。自身の持つ最多ポールポジション奪取記録を21回に伸ばし、富士でのポールも9回目とライバル(続くのは脇阪寿一の3回)を大きく引き離し、“富士最速男”の面目躍如となった。
 一方、これまで富士を苦手としてきたNSX CONCEPT-GTの8号車がQ1、Q2共に2番手を奪ったことで、これまでのパワーバランスが変わってきた印象がある。果たして決勝レースでは、RC Fがホームコースで輝くのか? 日産GT-R勢の巻き返しがあるのか? それともNSX CONCEPT-GTがシーズン後半に向け逆襲の狼煙を上げるのか?決勝レースは明日、15時ちょうどにスタートする。

 

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