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Race Report
2015.08.30
第5戦 鈴鹿:タイヤ情報

第5戦 鈴鹿:タイヤ情報の画像

 

ブリヂストン

「昨日は、気温が想定以上に低かったですね。今回持ち込んだタイヤは、ここでのテストをベースに用意しています。テスト時は結構暑い日でしたが、昨日の予選でのコンディション(気温23~27度、路面温度25~33度)は、一応加減値として考えていたものです。
 GT500は予選9番手の36号車ですらコースレコードを更新しましたが、全体的にちょっと速すぎ(苦笑)。今回持ち込みのタイヤはドライが2種類。ミディアムとミディアムハードですが、チームによってはミディアムハードとハードという言い方をしています。それにしてもそれぞれ2種類の持ち込みです。一方でウェットは3種類。ソフト・ミディアム・ハードで、溝の深さはすべて同じ。こちらも夏仕様というか鈴鹿仕様です。
 今レースに関しては、なにせ1000kmなのでいかに安定して走るかを重視しています。温度、速度、距離すべてがスペシャルなので、それを意識した“鈴鹿スーパースペシャル”のタイヤを用意しています。まさに“夏の鈴鹿だけ”ですね。レインタイヤはここでのテストで少ない雨が半日降ったので、そこで確認したものを今回持ち込みました。
 レースに関しては、チームが言うには燃費がまだ読めていない、ということです。去年のパターンだと5スティントで結構カツカツの状態だったようなので、6スティントが多くなるのではないでしょうか。もちろん雨が降り続けば5(スティント)でしょうか。予選では各チームともやわらかい方のタイヤを選択(Q1、Q2とも)しています。なので、ドライであればそれをベースに途中の2、3回目のピットインで硬い方を装着する可能性もありますね。暑さの心配はないと思いますが、外的なトラブルを避けてレースをしてもらえればいいと思います。
 GT300は、我々がターゲットとするタイムが出てはいたのですが、周りの車両が速かった。持ち込みタイヤもGT500と同じ。ドライが2種類、ウェットが3種類。こちらも鈴鹿スペシャル仕様です。レースの展開、天候次第によってはリア2本交換という戦略もなくはないですが、鈴鹿はフロントにも厳しいのでまずその可能性は少ないかな。あるとしてもドライコンディションの終盤にリア2本(交換)というくらいかと思います」

 

ヨコハマ

「GT500用にはドライはミディアムとミディアムハード、そしてハードの3種類に加えて、わずかですがミディアムソフトも用意していますが、基本的にはミディアムとミディアムハードで予選・決勝を戦うことになると思います。マーキングした6セットもミディアムとミディアムハードの2種類です。
路温の想定は40℃~50℃ですが、どうやらそれよりは随分低くなってしまいました。それでもミディアムで対応できました。しかし例えば決勝で(雨が)降ったり止んだりで、ドライでも低い路温が続くと、ミディアムソフトのセット数が僅かなので、少し苦しい展開になるかもしれません。ウェットに関してはソフトとミディアム、ハードの3種類です。
一方、GT300に関してドライは、各サイズそれぞれにミディアムとハードの2種類用意しています。さらに車種によってはスーパーハードも用意しています。ウェットは、ソフトとミディアム、そしてハードの3種類です。前回から、GT500と同様にGT300でもウェットタイヤのトレッドパターンを一つにして、レインとインターミディエイトの区別をなくしたものを用意していますが、どうやら今回が“デビュー戦”となりそうです。しっかりとテストはできているのですが、一部の車両で評価しただけで、全車で履くのはこれが初めて。レースが(実戦)テストになってしまい、実は少しドキドキしています(苦笑)。
予選でGT500は19号車がミディアムハード、24号車はミディアムを選んでいます。GT300は、Q2に進出したクルマは総てミディアムを装着していました。決勝の作戦としては4ストップか5ストップか? が注目されていますが、どちらかを選ぶうえでタイヤが判定の要素となることは少ないと思います。燃費とかの関係で(4ストップで行くのか5ストップにするのか)決めたら、その周回数を安定して走りきれる。作戦に対応できる性能が求められています。いずれにしても通常の300kmに比べてスティントの距離は長くなりますが、もともと鈴鹿はタイヤに厳しいサーキットだから、耐久性については充分配慮しています。7月末にタイヤテストがあったので、そのデータから(本番に使用するタイヤを)選んでいます」

 

ミシュラン

「予選での1位と4位を獲得できましたが、2台のハンデキャップのことを考えると結果としては良かったと思います。この結果はドライバーとチームががんばってくれたおかげです。
ただ、レースは長丁場になるし、天候も不安定なので、幅を持たせた選択肢のタイヤを持ち込み、対応する予定です。今回は極端に気温が高い状況でもないのですが、シリーズの中では一番暑いレースになるので、幅広いレンジに合わせるということがポイントになります。天候によって、さまざまな状況が考えられるとは思いますが、状況に合わせてアジャストしていきたいですね。
2台のGT-Rはどちらもハンデキャップがきついので、クルマとしては厳しくなると思いますが、ポイントになるのはサバイバルレースをどううまく勝ち抜いていくかということだと思っています」

 

ダンロップ

「今回は鈴鹿でのタイヤテストの結果を反映して、GT500、GT300ともに構造とゴムを鈴鹿用に見直したものを持ち込んでいます。持ち込んだタイヤはGT500、GT300ともソフトとミディアムで、予選はQ1、Q2とも全車ソフトでいきました。ドライであれば基本的にはレースもずっとソフトでいくことになると思うんですが、雨が降った時に、どういうタイミングでピットに呼んで、いかに適正なタイヤを入れられるかがポイントですね。ウエェットタイヤは4台とも浅溝がソフトとミディアム、深溝がミディアムです。  64号車が公式練習でトップタイムとなり、ドライバーからはもうちょっと余裕があると聞いていたので予選3番手は残念なんですけど、Q1は赤旗が出て1アタックしかできないという状況の中で確実にQ2に進めるように(ベルトラン)バゲット選手が頑張ってくれたと思います。Q2を担当した中嶋(大祐)選手もほぼ初めてのニュータイヤで47秒台ですからね。ただもう1周あれば、という感じはあります。GT300は(ウェイトハンディを88kgも積む)10号車が2番手までいけるとは思っていなかったので、正直ビックリしました。今年から一緒にやるようになった61号車についてはタイヤの進む方向がしっかり見えてきて、それを投入できたのがこのタイミングになりました。それを体感してもらえるようになって、ドライバーからはいい評価をしてもらっています。
 決勝に向けては、ともかくコース上にとどまって完走することが大事だと思うんですが、先ほども言ったように、雨が降った時にいいタイミングでピットに呼んで、適切なタイヤを入れられるかがポイントになると思います。鈴鹿は過去に何度も走っているので、そのデータを参考に状況を見ながら適切な判断をしていきたいと思います」

 

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