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2015.10.07
【公開タイヤテスト オートポリス・2日目】D'station ADVAN GT-Rが2日目ベスト。GT300はTOYOTA PRIUS apr GTが最速に!

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SUPER GT公開タイヤテスト オートポリス 2日目

前日同様、好天に恵まれた10月7日、オートポリスでは公開タイヤテストの2日目(最終日)が行われた。GT500クラスが7台、GT300クラスは、マシントラブルなどから出走を取り消したマシンがあり、前日の10台から1台減った9台、計16台が参加。走行時間は、午前10時からと午後2時から、合わせて2時間のセッションだった。この日のトップタイムはヨコハマタイヤのNo.24 D'station ADVAN GT-Rで、2日間でも最速、コースレコードをも上回る好記録だった。GT300クラスはNo.31 TOYOTA PRIUS apr GTが終日トップで、こちらも2日間総合で1番となる速さを見せた。

 

◎走行1回目 10:00-12:00 天気/晴れ 路面/ドライ
 気温/15℃〜20℃ 路面温度/24℃〜34℃(開始時は15℃/24℃)

◎走行2回目 14:00-16:00 天気/晴れ 路面/ドライ
 気温/20℃〜22℃ 路面温度/35℃〜38℃(開始時は20℃/37℃)

 

 

第7戦への手応えを感じていた12号車、24号車のGT-R

 この日の走行は、午前10時からと午後2時から。ともに2時間のセッションが用意されていた。前日同様、オートポリスは秋晴れの好天に恵まれ、日陰では少々肌寒かったものの、ひなたでは汗ばむほどの陽気だ。気温と路面温度は、午前のセッションがスタートした時点で15℃/24℃だったがぐんぐんと上昇、午後のセッションでは22℃/38℃まで達している。多くの関係者が、本番の第7戦(決勝は11月1日)は今回よりは10℃くらいは低くなると予想しているが、果たしてどのようなコンディションとなるのか?
 午前のセッションではヨコハマ+GT-RのNo.24 D'station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム)が1分34秒082のトップタイムをマーク。これは前日にNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)がマークしたトップタイムを上回るもので、結果的に2日間を通じてのベストタイムとなった。ちなみに、昨年の第3戦・公式予選でロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH GT-R)がマークした1分34秒523のコースレコードをも上回るスーパーラップで、チームとヨコハマタイヤの好調さを改めてアピールすることになった。2、3番手にはNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)とNo.19 WedsSport ADVAN RC F(脇阪寿一/関口雄飛)が1分34秒台後半で続いた。

 

 

 

 午後のセッションでは各チームがロングランのテストに精を出しており、なかなかタイムアップは見られなかったが、そんな中でただ1台、No.12 カルソニック IMPUL GT-Rが1分34秒211まで詰めて午後のトップタイムを記録。この日の総合でも2位に入った。しかもこれがロングランのテスト中にマークしたものと言うから、第7戦での優勝候補筆頭に名乗りを上げたとも言えよう。

 

TOYOTA PRIUS apr GTがレコードを超えるタイムを記録

 GT300では午前、午後を通じてブリヂストンタイヤを履くNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一)がライバルを圧倒するタイムをマーク。午前のセッションでマークした1分44秒783は、これまでのコースレコードを大きく更新するもので、さらに2日間、4回のセッションを通じて安定した速さを見せつけた。彼らもクラス優勝に、そして逆転チャンピオンに向け手応えを得たことだろう。

 

 

 なお、昨日コースアウトしてマシンにトラブルを負ったNo.2 シンティアム・アップル・ロータスは、修復が叶わずこの日の走行を取りやめた。

 

GT500各チームとタイヤメーカーの動向は?

 GT500クラスのドライバーズ・ランキングでトップにつけるNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rも、2日間を通してしっかりとタイヤテストを行った。初日の午前中にニュータイヤを確認し、午後と2日目は主にロングランでのタイヤチェックを進めていた。ただし彼らには個別のメニューもあったようだ。2日目お昼には「安田(裕信)がモラルハザードの関係で、公式練習では走れなくなりました。サーキット・サファリを走っただけで午後の公式予選を走ることになったので、2日目の午後には安田にニュー(タイヤ)を履かせて走らせると思います。ただ(レース本番までに)3週間もあるので、ドライバーの感覚がどこまで維持できるのか…。難しいところです」と高橋紳一郎工場長。さらに本来のタイヤテストに関しても「本番では随分と気温や路面温度が下がると思うので、今日テストするタイヤは多分、当日はハードとかミディアムとかに位置づけられると思います。ソフトは(気温や路面温度の)下がり幅を予想してブリヂストンさんにお任せになります」と心配げな表情も。だが「長いストレートでは(燃料)リストリクターが絞られていて厳しい部分もありますが、(その分)ウェイトハンディが軽いので、今回は勝負に行きます。シリーズを考えたら、ランキング上位の前にいることがマスト。でも今回は正直、勝ちを狙っているし、手応えもあります」と、最後は力強いコメントで締めくくった。結果からみればレースラップの速さも証明でき、シリーズタイトル争いでも大きくリードしそうな勢いで、オートポリスでのテストを締めくくることになった。

 


走行後にブリジストンのエンジニアとタイヤの確認を行うNo.12 安田裕信

 

 各タイヤメーカー/各チームともにセッションあたり5セット以上のタイヤをチェックしていたようで、No.1 MOTUL AUTECH GT-Rの鈴木豊監督やNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT GTをメンテナンスしているM-TECの手塚長孝エンジニアは「タイヤテストだから基本的にはクルマのセットがどうのこうのではなく、タイヤの確認と選択、そしてロングランのチェック」が基本メニューだと声を揃える。No.36 PETRONAS TOM'S RC Fの東條力チーフエンジニアなどは「タイヤをチェックするために、基本的にクルマ(のセット)は変えません」とキッパリ。好調だったヨコハマの藤代秀一エンジニアは「19号車と24号車、それぞれの15種類のタイヤを持ち込みましたが主にコンパウンドの違いが80%。残りは構造も少し見直したものを用意してきました。ライバル各社さんはピックアップ(タイヤかすがトレッド面につくこと。これでグリップ力が低下したり振動が出たりする)を気にされていたようですが、今日のコンディションではウチは全く悩まされませんでした。だから本番が今日のようなコンディションだったら“ウチが勝つ!”という自信はあります。でも本番当日のコンディションが読めないので…」と苦笑していた。
 ミシュラン勢は2日間を通じてNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rのドライバーとして、柳田真孝(No.46 S Road MOLA GT-R)が加わり、走行後のミーティングには46号車の大駅俊臣監督もミーティングに加わるなど1号車だけではなく、GT-R+ミシュランとしてのテスト体制だった。対するブリヂストンはNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rに加えてレクサスRC F勢やHonda NSX CONCEPT-GT勢など多くのユーザーを抱えており、こちらもタイヤエンジニアは走行後に各陣営でミーティングに忙殺されていた。
 果たしてシリーズ第7戦オートポリスは、どのようなコンディションで開催されるのか? そしてどのような展開で勝負が決するのか。公式予選は10月31日土曜日の午後。決勝レースは翌11月1日日曜日の午後にスタートする。

 


平日ではあったが熱心なファンが数多く来場し、コースサイドでカメラを構えて撮影に興じていた。

 

 


セッションの合間となったお昼には、GTマシンが走ったばかりのコースを
自分の車で走ることができる体験走行が行われた(先導車付き)。こちらにも多くのファンが参加していた。

 

 

SUPER GT公開タイヤテスト オートポリス 2日目

 

走行3回目 (10月7日午前)


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走行4回目 (10月7日午後)


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2日間総合結果


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