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Race Report
2015.11.01
Rd.7 決勝GT500:GT-Rバトルを制したMOTUL AUTECH GT-Rが今季2勝目を挙げる

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第7戦 オートポリス : 決勝 GT500レビュー

11月1日、大分県のオートポリスで2015 AUTOBACS SUPER GT第7戦「SUPER GT in KYUSHU 300km RACE」の決勝レースが行なわれた。シーズン終盤らしい激戦が各所で繰り広げられ、GT500クラスではNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が、予選3位から逆転で今季2勝目を挙げてランキングでも2位に進出。ポールポジションのNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)も2位となり、ランキングトップを守った。GT300クラスではNo.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)が今季2勝目を挙げた。そして、No.10 GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート/千代勝正)が予選14位からの猛追で、2位を獲得。最終戦を待たずにクートとGAINERのシリーズチャンピオンが確定した。

 

□天候:曇りのち雨 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始:14度/18度>途中13*度/17度>終了:13度/16度

 

  

 

■カルソニック GT-RにZENT RC Fによる激しいトップ争い

 午後2時に大分県警察本部の白バイとパトロールカーが、SUPER GTマシンを引き連れての交通安全をPRするパレードラップを実施。そのまま、フォーメーションラップに入り、そしてレースはスタートを切る。
 スタートはクリーンで上位陣はほぼスターティンググリッド通りのオーダーでオープニングラップを終え、ポールポジションからトップをキープしたNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)を先頭に、No.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路)とNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ)が喰らいつき、早くも3番手以下との差をじわじわ拡げて行く。その後ろ4番手のバトルは、一時は10台ほどが団子状態で争う混戦となったが、やがてNo.24 D'station ADVAN GT-R(ミハエル・クルム)とNo.19 WedsSport ADVAN RC F(関口雄飛)、そしてNo.36 PETRONAS TOM'S RC F(ジェームス・ロシター)の三つ巴となっていった。
 9周目辺りからNo.12 カルソニック IMPUL GT-RにNo.38 ZENT CERUMO RC Fが猛チャージ。デ・オリベイラと立川によるテール・トゥ・ノーズ、そしてサイド・バイ・サイドの超接近戦が繰り広げられる。そして観客の目がトップ争いに奪われている間に力を溜めていたか、No.1 MOTUL AUTECH GT-Rも再びこのトップ争いに急接近。20周目の第2ヘアピンではインを突いたNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rが、No.38 ZENT CERUMO RC Fとサイド・バイ・サイドでジェットコースター・ストレートを駆け降りるシーンが展開されている。そして23周目のコントロールラインを、2位のNo.38 ZENT CERUMO RC Fからコンマ9秒差で駆け抜けたNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rは、No.38 ZENT CERUMO RC Fが第2ヘアピンで僅かにオーバーランした隙を逃さずパッシング、2位に進出した。これでトップ争いは小休止。No.12 カルソニック IMPUL GT-RとNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rが2〜3秒差でトップ2を快走することになる。

 

  

 

■ベテラン3人の6位争いも場内を熱狂させた

 31周目を終えた時点で7位争いのグループに着けていたNo.37 KeePer TOM'S RC F(アンドレア・カルダレッリ→平川亮)がルーティンのピットイン。これが“呼び水”となったかのように、次の周からは中段グループから続々と、ルーティンピットインを行う。35周目には、トップを争うNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(クインタレッリ>松田次生)と、その後方で4位に着けていたNo.36 PETRONAS TOM'S RC F(ロシター>伊藤大輔)がピットイン、それぞれ41秒4、42秒6と最小限のピットストップで後半のスティントにスタートして行った。その2周後には3位に着けていたNo.38 ZENT CERUMO RC F(立川>石浦宏明)がピットインして43秒6でピットアウトして行く。ピットでもコンマ秒差のバトルとなっていた。
 トップを快走していたNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rはライバルに比べて最初のスティントを引っ張り、39周終了したところでピットに向かう。ここでTEAM IMPULのメカニックたちが最高の仕事ぶりを見せつける。ピットワークで定評のあるNISMOに比べて4秒以上も速い37秒3で安田裕信を後半のスティントに送り出したのだ。ただし、4周前にルーティンピットを終え、タイヤも十分に温まっていたNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rを、フレッシュとは言え冷えたタイヤで抑えきるのは無理な相談。結局、41周目のコントロールラインはNo.1 MOTUL AUTECH GT-R、No.12 カルソニック IMPUL GT-Rの順に駆け抜け、両車の間隔が離れたり近付いたりを繰り返したものの、最後までオーダーが変わることはなかった。そしてチェッカーまで音を上げることなくトップに喰らい付いていった安田は、47周目の第2ヘアピンでも猛プッシュ。たがいに小さなミスもあり、ラインをクロスさせながらもポジションを入れ替えるには至らず。
 これで優勝はNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rのものに。松田/クインタレッリ組は、ランキングでも2位に浮上。トップと2ポイント差まで詰め、最終戦もてぎで連覇に挑むことになる。一方、No.12 カルソニックIMPUL GT-Rの安田はファイナルラップのゴールラインまで諦めずに攻め続け、松田から0.3秒差で2位にフィニッシュ。勝利こそ逃したが、安田/デ・オリベイラ組はポイントリーダを堅守して最終戦を迎えることになった。
 3位争いは、終盤になり路面がハーフウェットとなった頃からNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTの塚越広大が得意のオートポリス、得意のちょい濡れで怒涛の追い上げを見せ、No.36 PETRONAS TOM'S RC F(伊藤大輔)とNo.38 ZENT CERUMO RC F(石浦宏明)をかわして表彰台の残る一つをもぎ取ることになった。
 ドライバーズチャンピオンの争いだが、上位の2組に加え、No.38 立川/石浦組、Np.46 本山哲/柳田真孝組(S Road MOLA GT-R)、No.100 山本尚貴/伊沢拓也組(RAYBRIG NSX CONCEPT-GT)No.36 伊藤/ロシター組のトップ6が最終戦もてぎに可能性を残すことになった。

 

 

 

 

 

 


 

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