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Race Report
2016.08.28
第6戦 鈴鹿:タイヤ情報

第6戦 鈴鹿:タイヤ情報の画像

 

ブリヂストン

「7月の鈴鹿公式テストも今日(28日午前)と同じような雨で、その時に幅広い雨量の中で走行しているので、その情報が役立ちそうです。今回の持ち込みタイヤですが、鈴鹿、かつ1000kmということもあり、コンパウンドとしては特別なものを投入しています。これは毎年、他のサーキットとは違うものを用意しています。その点で富士からの継続ではなく、鈴鹿スペシャルです。その理由としては、レース距離が長いために耐久性が必要ですし、サーキット(コース)のタイヤへの入力が過酷であるためです。
今回、持ち込んだのはソフトとハードの2種類に絞っています。今回、6スティントを走ることになるので、持ち込みが12セット。そこで3種類(ソフト・ミディアム・ハード)あっても使いづらいのでは、という考えからです。いいコンディションで走ろうと思えば、2種類で6スティントを走ってもらうのがいいということですね。予選では、GT-Rの12号車はQ1、Q2ともソフトです。RC Fは38号車だけがQ2に残りましたが、全車全セッションでソフトを選びました。NSX勢は全車Q1、Q2ともハードを着けました。ただ、車種別にくっきり区分されたことに関しての明確な理由はありません。
もちろん、持ち込んだタイヤはソフトもハードも、暖かいとき用とか寒いとき用という分け方ではなく、両方ともレースに使えるよう、幅広くカバーできるものとして、ソフトとハードを用意しています。温度レンジもソフトとハードで一部重なりますので、どちらのタイヤを選択するかは、もう好みによるという感じです。ちなみに、昨日は朝の練習走行時と午後の予選とで大きく気温、路面温度が変化しましたが、あれくらいの温度差であればソフト側でも対応できたと思いますね。とはいえ、12号車以外のGT-R勢が速いので、うちとしての全体的な底上げは必要だと思います。
 決勝に向けてもどのように天候が変わるのか、わかりません。持ち込んだレインタイヤは、基本的にソフト、ハードの2種類になります。溝の深さはすべて同じです。ドライのように、鈴鹿スペシャルはないですね。ただ、あえて言えば、ほんの少しソフトなものも準備しており、大雨のときに装着するものもあります。一番ソフトよりなものを着けるとすれば、それは土砂降りのときでしょう。ただ、基本的には着けることはないと思います。
 鈴鹿テストでは、雨で8号車が速かった。15号車もそうですが、今回はNSX CONCEPT-GT勢にチャンスが多いのかもしれないですね。雨量がこの先どうなるかはわかりませんが、ピットインのタイミングはコンディションで左右するでしょうね。
 GT300も、GT500同様にソフトとハードの2種類で鈴鹿スペシャルという感じですが、レインは基本的に変化ありません。予選では、55号車がQ1でハードを、31号車はQ1、Q2ともにソフトでした。55号車はウエイトとの兼ね合いでハードを選択しました」

 

ヨコハマ

「GT500用にはドライもウエットもソフトとミディアム、ハードの3種類を持ち込んでいます。またGT300用もドライ、ウエットともに、ソフトとミディアム、ハードの3種類を用意しています。GT300に関しては、車種によってコンパウンド(トレッド面のゴム)が様々で、車種ごとの基準タイヤがミディアムで、それよりコンパウンドが硬めのものをハード、柔らか目のものをソフトと呼んでいます。またチームによってはミディアムとハード、あるいはミディアムとソフトを選んでいるケースもあって、全チームが3種類持っている、という訳ではありません。
予選では500クラスの19号車がミディアム、24号車がソフトを選んでいます。GT300では予選上位(Q2進出車両)の内26号車と33号車、88号車がハード、そのほかのクルマはミディアムです。鈴鹿では7月に公式テストがありましたが、その後SUGOと富士でレースがあり、そのデータを踏まえて改良を加えたものを、今回は持ち込んでいます。
ウエットタイヤは、なかなか安定したコンディションでテストすることが難しいのですが、今回は基準となるタイヤに対していくつかの技術をトライしたものも持ち込んでいます。決勝はスタートが完全なウエットコンディションとなりそうですが、鈴鹿のテストでブリヂストンさんが速かったことや、トラクションが掛りやすりミッドシップのNSX CONCEPT-GTが有利だろうということで、ポールの15号車が逃げる展開となりそうですね。正直なところウエットタイヤのパフォーマンスではライバルメーカーに対して厳しいのですが、途中からドライに変わってくれれば、そこから反撃できると思っています」

 

ミシュラン

「持ち込んだタイヤは、いつもどおり2種類。前回の富士から鈴鹿に向けて対応したものです。鈴鹿はシリーズで一番暑くなるレースと捉えているので、一番高い温度域をカバーできるタイヤにしています。そこを天井として、もう少し低い温度でも対応できるタイヤも用意しています。今回、セット数が増えましたが、距離のせいで種類としてはいつもと変わりません。1号車、46号車ともミディアムとハードの2種類ですが、どう組み合わせるのかは、各チーム次第。予選は、両車とも全アタックでミディアムでした。
100kgのウエイトを搭載する1号車ですが、充分速いタイムだと思いますね。46号車は、急きょ高星選手が初ドライブですが、うまくタイムを詰めていたし、一番やらなきゃいけないQ1突破という仕事もできましたね。46号車はポテンシャルとしてもトップを狙える状況でしたので、それに近いタイムを出してくれたと受け止めています。
今回は、午前の練習走行から午後の予選に向けて、気温、路面温度が大きく上昇しましたこともあり、決勝に向けてのタイヤの感度を見ることができました。むしろ、午前中の数値が予想していたよりも低いものでしたが、その状況でもタイヤがうまく機能していたし、(広い温度レンジを)カバーできたことも確認できました。
予選はドライでしたが、決勝は台風の影響もあって雨の降り方がわからないので、状況に合せるしかないですね。持ち込んだレインタイヤは、前回と基本的に同じのフルウエット、スタンダードウエット、ドライングの3種類、溝の深さも変わりません。5回のピットインをどう行なうかは、チーム次第です。いかにタイヤをうまく使い切るかがポイントだとは思いますが、タイヤメーカーとしては、今回の規定が決まる前からタイヤ開発していますので、その意味では4ピットにも対応できるタイヤとして仕上げてきました」

 

ダンロップ

「前回の富士ではGT500(64号車)はタイヤがコンディションに合わずピット回数が増えたのですが、結果的に長いスティントでも安定したタイムで走れることが確認できました。今回もその系統と同じものを持ってきていて、予選は9番手でしたが、1000kmの長いレースではいいレースができると思っています。GT300は0号車、11号車を含む全車が入賞し、21号車と61号車が表彰台(2、3位)に上がれたので、そこそこの性能を発揮できたかなと。21号車は最後、優勝も見えたのでちょっと残念でしたけどね。
 ドライタイヤはGT500、GT300ともにミディアムとハードで、各車、決勝を重視した仕様を持ち込んでいます。予選ではGT500がミディアムを装着、GT300は各チームによって違います。ウエットタイヤはGT500が浅溝と深溝のミディアムとハード、GT300は1パターンの深溝のみでゴム(コンパウンド)は3種類を準備しています。
 昨日の公式練習ではロングを確認していますし、予選でも決勝重視のタイヤを選んでいるなかでチームががんばってくれて(GT500が)9番手、0 号車もFIA GT3勢のトップとやっと成果が表れてきと思っています。GT300は前回に続いて全車入賞して、そのなかで表彰台、できれば優勝できたらいいですね。GT500も表彰台を目指してがんばります。長いレースなので最後まで確実に走り切れば結果はついてくると信じています」

 

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