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2016.09.29
SUPER GT公式アナウンサー・ピエール北川のサーキットガイド『タイ編』

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SUPER GT公式アナウンサー・ピエール北川がご紹介するチャン・インターナショナル・サーキット(第7戦)
「バトルが多くてコースを一望できる日本にはない雰囲気のサーキットです」

 

 

 

コースの紹介

 ボンジュール! 観戦に出かける人は必見!? 今回は第7戦の舞台、タイのチャン・インターナショナル・サーキットをガイドします!
 実はね、先に白状すると今回、僕は現地へ行きません。現地のMC(実況アナウンサー)が日本語ではなくタイ語でレースを実況します。ごめんなさい。でも昨年初めて訪れたこのサーキットには、いろいろな点でとても感銘を受けたので、今回はそんな経験からサーキットをご紹介したいと思います〜!
 このサーキットが誕生したのは2014年。したがって、今年でSUPER GT開催もまだ3回目です。サーキットには近代的なサッカースタジアムが隣接していて、アジアでは有名なサッカークラブの本拠地にもなっているので、場内のホスピタリティはサッカークラブの影響もあるのか、想像以上にキレイで素晴らしかったですね。
 そしてこのコースの魅力はなんと言っても、全長4.5kmあるとは思えないほどコンパクトなレイアウトと高低差のなさが幸いして、グランドスタンドにいればコースのほぼ全域が見えてしまうというところ。つまりスタートからゴールまで、お目当てのドライバーやチームをずっと追いかけて応援ができるんです! また要所要所はコース幅も広く、オーバーテイクを仕掛けやすい感じになっていて、バトルの多さと、サーキット全体を一望できるロケーションは、日本国内のサーキットにはなかなかありません。皆さんも、ぜひ一度は観戦に出かけてみる価値はありますよ!
 でも、陽射しは強く本当に暑いですから、それは良く覚えておいてください!(汗)

 

では、コースのデータです

 

 

 

 

 

コースデータ
コース全長 4,554m
コース幅 12〜18.5m
高低差 9.668m
コースレコード
GT500クラス
1'24.704 本山 哲/S Road MOLA GT-R 2014年 第7戦予選Q2(10月4日)
GT300クラス
1'33.507 アレキサンドレ・インペラトーリ/MOBILE AAS(ポルシェ) 2014年 第7戦予選Q2(10月4日)
2015年第3戦優勝
GT500 No.46 S Road MOLA GT-R 本山 哲/柳田 真孝
GT300 No.3 B-MAX NDDP GT-R 星野一樹/高星明誠
2015年第3戦ポールポジション
GT500 No.38 立川祐路/ZENT CERUMO RC F 1'25.295
GT300 No.25 土屋武士/VivaC 86 MC 1'33.915

 

 

タイ大会公式戦全2戦のデータ(2014年初開催)

 

優勝回数
最多勝ドライバー
(今季参戦予定ドライバーのみ)
GT500:ジェームス・ロシター、本山哲、柳田真孝(1勝)
GT300:星野一樹(2勝)
GT500メーカー別 レクサス:1勝(RC F:1勝)
日 産:1勝(GT-R:1勝)
ホンダ:0勝
GT300最多勝車種 日産GT-R(2勝)
ポールポジション回数
最多ポールポジションドライバー
(今季参戦予定ドライバーのみ)
GT500:本山哲、立川祐路(1回)
GT300:土屋武士(1回)
GT500メーカー別 レクサス:1回(RC F:1回)
日 産:1回(GT-R:1回)
ホンダ:0回
GT300最多ポールポジション車種 ポルシェ 911GT3 R、トヨタ86(MC)(1pp)

 

 

 

観戦ポイント

※お薦めポイントはピエール北川アナによる解説です。実況口調で読んでください

 

 

(1)メインストレート

 

 メインスタンド前のメインストレートは、このコースでは3番目と決して長いものではなく、トップギア(6速)には入らないようだ。だが、パッシングポイントのひとつであるターン1(チャンではコーナーをターンと呼んでいる)に向けてのポジション取りもあって、動きの出る場所である。また、ストレートの前半は、一番スピードの落ちるターン12(最終コーナー)からフル加速するGTマシンの迫力あるシーンが見られます。

 


 

(2)ターン1

 

 ターン1はいわゆる第1コーナー。L字に近いコーナーで、かなりの減速を強いられます。とは言え、決して低速のコーナーではなく、スリリングなコーナーです。ブレーキングの勝負ポイントになっています。

 


 

(3)ロングストレート

 

ターン1の後は緩やかな下り直線で、コース最長なだけに最高速が記録されます。ストレートの後半には緩いコーナー(ターン2)がありますが、コース幅があるだけにドライバーも「ほとんど直線」という感覚で走っているようです。このターン2あたりからターン3への激しいブレーキング、競り合いならポジション争いが見られます。

 


 

(4)ターン3(ヘアピン)

 


ピエール北川オススメ!


ここは昨年も本山選手と立川選手が激しいサイド・バイ・サイドのバトルをした場所ですね。ロングストレート終わりのヘアピン(ターン3)はコース幅もかなり広いので、ハイスピードからのブレーキ勝負をしても少々無理ができそう。そのせいか、ついついドライバーたちはリスクを恐れず何度もバトルしたくなるようです(笑)。今年もツッコミから立ち上がりまで、クロスラインの応酬が見られそうですね!


 

 


 

(5)ターン4

 

ターン3からまた直線があり、その後に控えるのが高速コーナーのターン4です。ドライバーたちは「鈴鹿の130Rみたい」という感想が出ています。ここからコーナーが連続するテクニカルセクションとなり、テール・トゥ・ノーズのバトルが頻発します。

 


 

(6)ターン5〜6

 


ピエール北川オススメ!


鈴鹿の130R風な高速コーナー(ターン4)から、左コーナーが連続するターン5〜6も重要なバトルポイントです。Gフォースがかかりながらブレーキングする難しいゾーンなので、昨年もスピンが続出したり接触があったり、ここはアクシデントもかなり多いコーナーです。ドライバーからは正面に見える巨大なグランドスタンドがドンドン近づいてくるので、つい力んでしまうんでしょうね。「いいバトルして観客を沸かせてやるー!」って。それがアクシデントの多い原因か?(笑)


 

 


 

(7)ターン7

 

大きな1つのコーナーではなく、実は小さな2つのコーナーが組み合わさる、いわゆる複合コーナーになっているターン7。加速しながら回り込むコーナーで、この辺りはコース幅が狭く接触も起こりやすい場所です。

 


 

(8)ターン8

 

短いストレートの後、今度は右コーナーの連続(ターン8,9)となります。この間も短い直線があり、タイムアップするには少しでも加速したいところです。

 


 

(9)ターン11

 

大きく回り込むターン9からターン10、11は、いわゆるS字コーナーです。ただ、鈴鹿のS字のようにアクセルのオンオフで回るというより、ターン9から加速しながら左右に振って行く感じになるようです。

 


 

(10)ターン12

 

S字を抜けると長めの直線があり、その先には最終コーナーとなるターン12があります。ターン1が開き気味のL字なら、ターン12はしまり気味のレクサスのエンブレムのようなL字のコーナーで、このコースで一番スピードが落ちる場所です。それだけに、レース中はブレーキング勝負のパッシングポイントに、予選タイムアタックではメインストレートへの加速に向けて速度を落としすぎないように、と難しいコーナーのようです。

 


 

サーキットアクセス

○所在地

444 Moo15, I-Sarn, Muang, Buriram 31000, Thailand
TEL.044 666 448

 

 

 

詳しくチャンインターナショナルサーキットの公式ウェブサイト(タイ語・英語)をご覧ください。

 

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