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Race Report
2016.11.13
2016 AUTOBACS SUPER GT チャンピオン記者会見

2016 AUTOBACS SUPER GT チャンピオン記者会見の画像

第8戦 もてぎ : チャンピオン記者会見

GT500 ドライバーズチャンピオン

No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F

 

 

「素晴らしいシリーズでタイトルを獲れ、最高にハッピーです」

ヘイキ・コバライネン

私は日本に来て2シーズン目ですが、以前にF1クランプリを戦っていた時にも何度も来日した経験があります。だからLEXUS TEAM SARDに所属するための来日で、カルチャーショックを感じるようなことはなかったですね。ただ世界的なメーカーがしのぎを削っているSUPER GTはドライバーやレースのレベルが高く、またとてもプロフェッショナルなレースシリーズだと感じました。そんな素晴らしいシリーズでタイトルを獲ることができたのは最高にハッピーです。
タイトルを手に入れることができた要因としては、多くのレースで着実にポイントを稼ぐことができたこと、これが大きいと思います。晃平(平手)も言っていますが、ウエイトハンディが重くなっても、クルマのパフォーマンスは充分だったことも(タイトルの)大きな要因になりました。
来シーズンからのことはまだ何も決まっていなくて、チームとのミーティングもこれからですが、出来ればこれからも日本でレースしたいと思っています。

 

「チームに関わってくれた全員に感謝したい」

平手 晃平

チャンピオンとなるのは3年ぶりです。LEXUS TEAM ZENT CERUMOでチャンピオンを獲って、その翌年にLEXUS TEAM SARDに移籍して、今年で3年目。最初の2年間は苦しいシーズンが続きました。ドライバーもチームも、それぞれが力を持っているのは明らかだったけど、それを上手く束ねることができませんでした。今年は僕自身の立ち位置を少し変えてヘイキ(コバライネン)のサポートを心掛けながら、チーム全体を考えるようになりました。
チームもオフのテストからレベルアップしてきました。レース前には必ずミーティングをすることになっているのですが、田中耕太郎エンジニアと常々話しながら、どこのサーキットでも速いクルマを目指してきました。昨年はレクサス勢の中でもランキング最下位だったから、LEXUS TEAM ZENT CERUMOがテストしたタイヤでレースを戦うようになっていました。でも田中エンジニアが硬いタイヤでちゃんと走れるクルマに仕上げてくれて、それでウエイト(ハンディ)が重くなった時でも良いパフォーマンスを発揮できたのでと思います。
もちろん、チームだけでなくクルマやエンジンを用意してくれたTRDや、タイヤを開発してくれたブリヂストンにも感謝したい。本当に、チームに関わってくれた全員に感謝したいですね。

 

 

 

 

GT300 ドライバーズチャンピオン

No.25 VivaC 86 MC

 

 

「このストーリーの結末は本当に出来すぎです」

土屋 武士

まずは、ここまで支えてくれた仲間にありがとうと言いたいですね。ウチのチームにはスポンサーがいなくて、その代わりというか、仲間がたくさんいます。というか“仲間しかいない”というべきかな。ともかく「いつかこうなる」「こうしたい」とそんな想いを共有する仲間が集まってチームを盛り上げてくれています。
2年前に、このチームを立ち上げるときにも「(松井)孝允と一緒に戦って行きたい」との想いもあって、チームを立ち上げたんです。そうしたら想像していた以上に孝允が成長して。1戦1戦の成長もあるし、この週末は毎日成長していました。今日勝てたこと、そしてタイトルを獲ることができた大きな要因は“孝允の成長”です。
そしてもうひとつの要因はタイヤ。実は去年の暮れからレースを無交換で戦える、1セットでレースを走り切れるタイヤをヨコハマさんと一緒に開発してきました。もちろん、今回の舞台が(タイヤへの攻撃性の低い)もてぎだから可能になった面もありますが、ヨコハマさんがこんなに良いタイヤを供給してくれなかったら、今日の優勝もチャンピオンもなかった。その2つが大きな要因です。
でもチームを立ち上げてからは「チャンピオンを獲って辞める」と考えていました。そう望んでいたのは事実ですが、このストーリーの結末は本当に出来すぎですね。

 

「勝ってチャンピオンが獲れて報いることができた」

松井 孝允

正直言って、まさかチャンピオンを獲ることができるとは思ってもいませんでした。特に最終戦はもてぎが舞台で、それもオートポリスの代替戦として2レース行うことになっていたので、(マザーシャシー車両に向いていないもてぎでは)正直、厳しいと思っていました。でも(土屋)武士さんが(ドライバー兼任の)エンジニアとして速いクルマを仕上げてくれて、良い作戦を考えてくれる。チームは土屋春雄監督が持もっている“職人魂”を受け継いでいて完璧なクルマを用意してくれる。だから僕は速く走るだけでした。そんな環境を用意してくれたこのチームに今日、勝ってチャンピオンを獲ることができて、報いることができたと思っています。
今シーズンの僕は、大きなクラッシュを経験しました。しかし、結果的にそこからチームが素晴らしいクルマに生まれ変わらせてくれました。僕的には、これがタイトルを獲ることができた大きな要因だと思っています。
でも、まだまだ勉強しなくちゃいけない部分もあるし、まだまだ武士さんや監督から吸収するものもあります。そして、ここが最終目標ではなく、まだまだ上を目指していきたい。将来的にはGT500で走ってみたいと思っています。

 

 

GT300 チームチャンピオン

No.25 VivaC team TSUCHIYA

 

「親子でこうしていられるのは本当に幸せです」

土屋 春男 監督

親子でこうしていられる(土屋武士は実子)、というのは本当に幸せなことですね。
去年、(マザーシャシーの)86がデビューしてからしばらくは、トラブルの連続でした。でも生みの親(GTA所属時にマザーシャシーの企画に携わった)として「これはもう我慢するしかないな」と。でも何回かテストをしているうちに、その中で見違えるように速くなったし、壊れなくなった。特別なことをしている訳じゃなくて、少し削ったり少し付け加えたり、という程度。でもそれを発見するのが大変で、その意味でも「武士の力は凄いな」と思っています。何よりもクルマのバランスが良いから、それこそ誰が乗っても「このクルマ、バランス良いですね!」と言ってもらえる。そんなクルマに仕上げることができました。
あと武士も言っていたけど松井(孝允)の成長も大きかった。ただ僕はもう少しだけ勉強してほしいと思っている。それはクルマを上手く仕上げる術(すべ)。それは武士から吸収したらいいと思う。
でも、86を手掛けるようになって、本当にレースの楽しさが蘇って来たよ。それに加えて、チャンピオンも獲らせてもらって…。ちょっと申し訳ない気分かな(苦笑)。

 

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