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2016.12.02
SUPER GT関係者が一堂に会し、2016年表彰式“SUPER GT HEROES 2016”が開催

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 12月2日夜、都内のホテルで2016 AUTOBACS SUPER GTのシリーズ表彰式“SUPER GT HEROES 2016”が開催された。今年で2回目となるこの表彰式には、今季のシリーズチャンピオンはもちろん、参戦したドライバー、監督、さらにシリーズタイトルスポンサーの株式会社オートバックスセブン(オートバックス)を始め、SUPER GTをサポートするスポンサー各社、そして参戦車両を供給する自動車メーカーやタイヤメーカー、開催サーキット、日本自動車連盟(JAF)等の関係者が一堂に会した。好レースが続出した2016年を締めくくるにふさわしい盛大な式典となった。司会進行は、J SPORTSのSUPER GT中継の実況でお馴染みのラジオパーソナリティのサッシャさんが担当した。

 

 

 開会に当たって、SUPER GT統括団体の株式会社GTアソシエイションの坂東正明代表取締役が登壇。 「今年は第3戦オートポリス大会が熊本地震により中止となり、波乱のシリーズとなりました。それでも多くの方々のご尽力により、最終戦のツインリンクもてぎ大会で代替戦を行うことができました。ここでは1大会2レースというSUPER GT史上初のレースフォーマットで運営しましたが、成功裏に終えることができ、当初の予定通り全8戦を行うことができました。これもSUPER GTを支えてくれている皆さまのお力添えがあったからこそと、心より感謝致します。“SUPER GT HEROES 2016”はその名の示すとおり、ここにお集まりの選手、関係者の皆様がヒーローです。皆様とともに発展をしていきたいと思います」とあいさつをして“SUPER GT HEROES 2016”が開会となった。

 

  

 

 続いてはSUPER GTを支える20社のスポンサー企業が紹介され、それぞれの代表者に坂東GTA代表が記念品を贈呈。スポンサー各社を代表し、シリーズタイトルスポンサーである株式会社オートバックスセブンの小林喜夫巳代表取締役社長が乾杯のあいさつ。 「オートバックスは今年で19年、SUPER GTのスポンサーを行い、来年は節目の20年となります。これまで多くのチーム、ドライバーの皆様の活躍により、毎年毎年来場のお客様が増え続けています。本当に感謝をしております。今年は過去最高の参戦チームを数え、レースも迫力あるものになっており、来年に向け期待できる内容でした。このSUPER GTが、海外でもさらに活躍を見せるよう期待しております」と、小林社長はSUPER GTの隆盛と今後への期待を表わされた。

 

 

 また来賓を代表して、横浜ゴム株式会社の野地彦旬代表取締役社長があいさつ。「SUPER GTは日本を代表するエンターテインメントイベントになっている、と言って過言ではないと思います。このSUPER GTの魅力に数多くの企業が注目し、賛同するところとなっています。参戦車両も日本、海外、マザーシャシーとバラエティに富み、2クラスの混走、タイヤメーカー同士の戦いも組み込まれ、見どころ満載のたぐいまれなレースです。今後は世界からもより一層注目を浴びるでしょう。私たちタイヤメーカーとしてもSUPER GTは技術の宝庫です。さらなる技術革新をして、我々もチャレンジャーとして取り組んでまいります」と、自動車関連メーカーとしてのSUPER GTの魅力と価値を語って頂いた。

 

  

 

 1年を締めくくるパーティとして開催される“SUPER GT HEROES 2016”は、ゲストに提供される食事も本格的だが、そのメニューにも意味を持たせている。今季は、第3戦として開催予定だったオートポリス大会(大分県)が熊本地震の影響により中止となった。その復興を支援し、被災地に想いを届ける意味から、熊本と大分の野菜を使ったサラダ、大分の海老とホタテのムース、九州地方の牛を使ったフィレ肉ステーキに熊本産醤油と大分のゆず胡椒のソースなど、熊本や大分の特産品など素材を活用した料理が饗された。

 

 

 そして、最初の表彰はSUPER GTの情報番組テレビ東京の『SUPER GT+』による特別表彰“GTプラスアワード”となる。ひとつは、レースのバイプレーヤーであるエンジニアやメカニックたちに贈られる“GTプラス助演賞”。そして番組、視聴者の共感、感動を呼んだ選手や監督に贈られる“GTプラス大賞”。この2つの賞典が番組MCの中尾明慶さんと解説者の山本左近さんから発表され、受賞者たちが表彰された。各賞に輝いた選手、監督、エンジニアは果たして誰なのか? 詳しくは、この“SUPER GT HEROES 2016”を特集する『SUPER GT+』で近日放映されるので、お楽しみに。

 

 

 続いて来賓として、自由民主党モータースポーツ振興議員連盟から、衆議院議員の大岡敏孝幹事がお見えになり、あいさつを頂いた。 「自由民主党のモータースポーツ振興議員連盟を代表してご挨拶させていただきます。“SUPER GT HEROES 2016”が盛大に開催されたことをお慶び申し上げます。先だっての熊本地震でオートポリス大会が中止となってしまいましたが、本日のお食事に大分・熊本の復興支援のために九州の素材を使うなどご配慮頂きまして、私も国会議員としてお礼を申し上げたいと思います。自由民主党モータースポーツ振興議員連盟では、ひとつの目標としてなんとか日本で公道レースを実現すべく、法案を通そうと努力をしております。もちろん想定しているのは、SUPER GTの公道レースです。そのためにも皆様と協力していきたいと思っております」と、大岡幹事にはこの表彰式での配慮やSUPER GTの将来への協力を語って頂いた。

 

 

 この表彰式のテーマ“GT HEROES”は、ドライバーやチームスタッフだけではない。そこでシリーズを支えて頂いたJAFと各サーキット(オーガナイザー)、SUPER GTの派遣役員を紹介。ドライバーや関係者からは、日頃の活動への感謝を込めた大きな拍手が贈られた。

 

  

 

 

 GTAでは昨年からドライバー育成にも携わるカテゴリー、FIA-F4選手権をサポートレースとして国内各大会で開催している。そこで、SUPER GTの表彰に先立ち、同選手権の表彰が行われた。

 2016年のドライバーズチャンピオンを獲得した宮田莉朋選手には“GTAアワード”も贈られた。“GTAアワード”では、スカラシップとして上位カテゴリーへのステップアップがサポートされる。宮田選手には坂東GTA代表から、表彰プレートと宮田選手の36号車をレーザー彫刻した3Dクリスタルも手渡された。

 また、チームチャンピオンを獲得したHonda フォーミュラ・ドリーム・プロジェクトには、坂東GTA代表から表彰プレートと、国土交通省の自動車局技術政策課の江坂行弘課長より国土交通大臣杯が、日本自動車レース工業会の大岩湛矣会長からJMIA賞が贈呈された。

 

 

 

  

 

 

 いよいよSUPER GT各賞の表彰を迎えた。まずはGT500、GT300両クラスのチーム代表が壇上に。それぞれのランキング上位3チームには“オートバックス賞”が株式会社オートバックスセブンの小山直行取締役専務執行役員より贈られた。

 

 

 続いてGT300チームチャンピオンとなったNo.25 VivaC team TSUCHIYAには、欠席だった土屋春雄監督の代わりに、土屋武士選手に対して自由民主党モータースポーツ振興議員連盟の大岡孝敏幹事から“自由民主党モータースポーツ振興議員連盟杯”のトロフィーと副賞の目録が贈呈された。

 

  

 

 さらにGT300クラスのJAF規定車及びマザーシャシー使用車の最上位のチームに贈られる“国土交通大臣杯”もVivaC team TSUCHIYAが手にし、国土交通省の江坂課長より授与された。2016シーズンチャンピオンチームに贈られる“GTA PRIZE”は、坂東GTA代表より土屋選手に贈られた。

 

  

 

 そして、GT500クラスのチームチャンピオンには“経済産業大臣杯”が授与される。経済産業省製造産業局の土田浩史審議官より、今季のチャンピオンとなったNo.39 LEXUS TEAM SARDの佐藤勝之株式会社サード代表取締役社長に光り輝く大杯が手渡された。続いて“GTA PRIZE”も坂東GTA代表より佐藤社長に贈られた。

 

 

 その後、壇上に上がったSUPER GT参戦全チームを代表して、金曽裕人apr監督があいさつ。 「2016年、SUPER GTには38エントラント(チーム)、44台が毎戦毎戦をアクセル全開で感動のレースをしてきました。本日この場に立てることは、多くの皆さんの支えのおかげです。心より感謝いたします。SUPER GTは世界のトップクラスのレースです。ここで戦っている者は本当のプロフェッショナルだと自負しています。その中でも26エントラントが1990年代からこのSUPER GTにフル参戦しており、私が学生の時に憧れた往年の名ドライバー、今でも尊敬してやまない諸先輩方がチームを運営しておられます。つまり、日本のモータースポーツの歴史を凝縮したレースがSUPER GTだといえます。一方で、皆SUPER GTが大好きで、大ファンでもあります。だから毎年、情熱を注いで勝った負けた、感動したとやっているわけです。2017年はGT500クラスが新型車両となり、GT300クラスには新しいチームも2台登場すると聞いております。新体制で臨むチームもあるでしょうし、話題は盛りだくさんです。その中で、我々が皆さんにお約束するのは、めいっぱい、激しく、美しく、僕らはこのレースを戦うということ。来年にもご期待ください」と、金曽監督は今季参戦した全チームの気持ちを代弁していた。

 

  

 

 表彰式もいよいよクライマックスとなり、ドライバーの表彰を迎える。まず両クラスのドライバーズランキング上位3組には“オートバックス賞”が贈られた。

 

 

 そして、チャンピオンには“GTA PRIZE”として坂東GTA代表から、GT300のチャンピオンである土屋武士/松井孝允にはNo.25 VivaC 86 MCの、GT500チャンピオンのヘイキ・コバライネン/平手晃平にはNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fの3Dクリスタルが手渡された。

 

  

 

 参戦ドライバーを代表して、GT300クラスチャンピオンの土屋武士/松井孝允(No.25 VivaC 86 MC)と、GT500クラスチャンピオンのヘイキ・コバライネン・平手晃平(No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F)があいさつ。
 土屋は「自分のことで恐縮ですが、24年間の現役生活で初めてのチャンピオンです。今年でSUPER GTのドライバーとしては一線を退くつもりで、来シーズンは(松井)孝允と若いドライバーというチームにする予定です。本当にチャンピオンを獲って嬉しいのですが、今年の孝允の成長が嬉しくて、ここに立たせてもらったのも孝允のおかげ。ドライバーとしてこういう形で幕引きできたのは、幸せ者ですね。ドライバーとしては辞めますが、今後は若いドライバーが大きいレースに出られる環境を作っていきたいです。これからもいちレース屋として頑張っていきますので、応援をよろしくお願いします」と、このチャンピオンで区切りを付け、新たな道を進む決意を語った。
 松井は「今年1年はとてもいい年でした。(土屋)武士さんとは10年前に出会って、僕を育てていただき、また周りの人たちにも恵まれていました。これ(GT300チャンピオン)を通過点として、まだまだこれからも(レース人生を)突き進んでいきたいと思います」と、このタイトルの意義を話してくれた。


 そしてGT500クラスのチャンピオンとなったコバライネンは「わたしはヘイキ。みんなも平気?」と日本語で語り、会場を笑わせてみせた。「この素晴らしいイベントを催してくれたことに感謝します。また、素晴らしいチャンピオンシップを運営したことにもお礼を言います。今年はチャンピオンを獲得できて素晴らしい1年でした。ライバル達にもフェアで素晴らしいレースをしてくれたことへ感謝します。LEXUS TEAM SARD、チームメイトの(平手)晃平さんにも感謝しています。また支援してくれたトヨタ、レクサス、TRDをはじめすべての皆さんにお礼を申し上げます。ありがとうございました」と、コバライネンは感謝の連続だった。
 平手は「自身2度目のタイトルですが、LEXUS TEAM SARDは参戦23年目にして初のタイトル獲得に貢献できたことはすごく嬉しく思っています。今シーズンは何としてもGT-Rの連覇を止めようという思いで、戦ってきました。最終的にレクサスRC Fでタイトルを獲ることができて本当に嬉しく思います。支援してくれたTRD、ブリヂストンタイヤ、LEXUS TEAM SARDをはじめ、たくさんの方々の支援があって獲れたチャンピオンだと思います。来シーズンもここにいるドライバー全員で精いっぱい戦い、良いレースをお見せしますので、応援をよろしくお願いします」と、今季を振り返り、来年への抱負を語ってくれた。

 

 

“SUPER GT HEROES 2016”の終了にあたり、坂東GTA代表は「GTアソシエイションは、法人化して来年で10年目の節目を迎えます。これまでモータースポーツの認知度向上とグローバル化、そしてSUPER GTの日本における位置付けを常に考えながら、皆様に支えられ石橋を叩きながらやってまいりました。今後も日本の基幹産業である自動車産業の一翼を担い、先端技術の向上に貢献し、速さの追求のみならず環境にも配慮したレース運営をしてまいります。来シーズンのGT500クラスでは、安全を考えダウンフォースを約25%減らした新型車両を導入しますが、チームやメーカーの技術の進化を止めるつもりはありません。安全性能と環境性能の両立、そして世界最速のGTレースを目指していきます。また、グローバル展開においては、FIA GT3車両を通じ、アジア諸国との友好関係を高め交流を促進し、ドイツのDTMとの技術規則の完全統一と交流戦の開催を目指していきます。これを通して欧州、ひいては世界のGTレースの振興と発展を進めてまいります。さらにこれまで同様にレースを通じての社会貢献活動も積極的に続けてまいります」と、今後のSUPER GTのあり方を語り、2016年シーズンの幕を閉じた。

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