News

News
2017.05.21
【GTA定例会見】2年ぶりの開催となるオートポリスで坂東代表が記者会見を実施

【GTA定例会見】2年ぶりの開催となるオートポリスで坂東代表が記者会見を実施の画像

 昨年は平成28年熊本地震の影響でキャンセルされたため、2年ぶりの開催となったオートポリス大会で、SUPER GTを運営する株式会社GTアソシエイション(GTA)が決勝日の5月21日の午前に定例記者会見を実施した。会見では坂東正明GTA代表が日本モータースポーツ記者会(JMS)の代表質問やその他の取材記者の質問に回答した。

 質問を受ける前のあいさつで、坂東代表は「昨年の地震の後、現地を視察し、地元やサーキットの状況を確認した結果、開催は出来ないと苦渋の判断をした。今年もこれまでに何度も足を運んで確認を行ったが、我々が大会を開催することが地元の方々にどのように影響するのかを常に考えて、本当に悩んだ」と、今大会の開催にあたっての状況を語った。そして、「SUPER GTは各開催サーキットの地元と密接な関係でありたいと考えている。東北のスポーツランドSUGOでの開催もそうだが、単なるシリーズの一戦ではなく、勝った負けたでもなく、被災した皆さんが復興に追われる中で、1日でも楽しく過ごしていただき、SUPER GTを見に来て良かったと思えるようなレースをしようと、エントラント(チーム)や関係者に伝えた」と、今回大会の意味を説明した。

 

 

■NSX-GTに対して、救済とも思えるミッドシップウェイトハンディが15㎏軽減されましたが、その経緯と15㎏軽減に決定した理由を教えてください。また、このような対処は他の車両に対しても行う準備はあるのでしょうか?

坂東代表「2014年にNSX CONCEPT-GTとして最初に参戦した時点では、ミドシップレイアウトとハイブリッドシステムのハンディキャップを課した。そしてハイブリッドを降ろした昨年からは、ミドシップレイアウトに対するハンディキャップとして29㎏を課した。3メーカーとGTAの性能調整委員会が確認、了承したものだ。SUPER GTにおいては、参加各メーカーの車両が拮抗した争いを実現することで、より多くのお客様に魅力あるレースをお届けするための処置である。
 今回、15㎏軽減に決定した理由については、SUPER GTの性能調整委員会ならびにメーカー関係者などの有識者の意見を参考にしつつ、GTAが妥当と判断した数字である。軽減が今大会になった理由としては、今年は車両が変わったために開幕前に数値を決めることが難しかったためだ。開幕のテクニカルな岡山、ストレートの長い第2戦の富士での状況を確認した上で、この数字に決めた。
 なお、このような措置を他の車両については、現時点では考えていない」

 

 

■この軽減措置はホンダから要望があったのでしょうか?

坂東代表「ハイブリッドを降ろした時点で、ミドシップレイアウトのハンディキャップとして29㎏の見直しの要望はあった。ただし、今回の処置は、ミドシップレイアウトに対するハンディキャップを撤回する処置ではない。したがって、今後この処置を見直すこともあり得る。
 ただ、このような措置を頻繁に変えることはしたくないのが本音だ。記者の皆さんからも、関係者からも、いろんな意見が有ることは承知している。最後は、ファンの皆さんがどう思って見てくれるかだ。これで拮抗した状況になり、喜んでいただけるならそれもいいと思う」

 

 

■GT300クラスでFIA-GT3のBoP見直しにより若干の重量増が一部に見られますが、JAF-GTに関してはノータッチとなっています。これはどのような理由からなのでしょうか?

坂東代表「FIA GT3車両のBoPは、SRO(ステファン・ラテル・オーガニゼーション)との契約、協力のもと設定された性能調整値を採用している。その調整値にあわせて、JAF-GT300車両のBoPの検討、設定をSUPER GTの性能調整委員会が行っており、今シーズンが開幕して2戦を終えた現段階では、JAF-GT300車両のBoPを変更する特別の理由はないと判断した。
 今後も、各大会の結果をもとに性能調整委員会にて検討、判断していく」

 

 

 

 

■今年はタイから年間エントリーチームがありますが、今後も海外チームの参戦は歓迎されるでしょうか? 現在、他の国からの参加の打診はあるのでしょうか?

坂東代表「GTAはシリーズのプロフェッショナル化、国際化を進めている。その意味で、海外のチームの参戦は歓迎しており、海外チームのための参加枠を2台用意したが、タイチームはその1台である。今季参戦のタイチーム(35号車)は、タイのスーパーシリーズで活躍してのステップアップだが、なかなか苦労し、なんとか戦っている状況だと思う。今後、我々も協力してアジア各国のスーパーシリーズを盛り上げ、レベルや興味を上げてもらい、そして、憧れのSUPER GTに挑戦するという環境を作っていきたい」

 

 

■前戦の富士大会の定例会見で、大会後にDTMとの話し合いに向かうとお話しをされていましたが、具体的にどのような話し合いをされてきたのでしょうか?

坂東代表「富士大会後にDTMのホッケンハイムで大会があり、その金曜、日曜にミーティングを持った。これはITR(DTM主催団体)の会長がアウフレヒト氏からベルガー氏に代わったことに伴う表敬訪問と、これまでのDTMとSUPER GTのコラボレーションを継続するという双方の方針の確認が目的であった。この際には、ドイツの参加マニファクチャラー(メーカー)とも話し合うことができた。多少考え方の違いはあったが、今後6週間で基本合意を再確認してもらうことになった。そして、ファイナルレース(両シリーズの合同レース)を早く実現したい。彼も日本に来たいと言っていたので、その時期にベルガー会長とまた会うことになるだろう」

 

 

Page Top