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2017.06.30
【公式テスト鈴鹿・1日目】GT500はMOTUL AUTECH GT-Rがベストタイム!GT300はB-MAX NDDP GT-Rがトップに

【公式テスト鈴鹿・1日目】GT500はMOTUL AUTECH GT-Rがベストタイム!GT300はB-MAX NDDP GT-Rがトップにの画像

公式テスト・鈴鹿サーキット 6月30日(金)

6月30日、鈴鹿サーキットでは今年4回目となるSUPER GT公式テストが始まった。8月26、27日に開催される第6戦鈴鹿およびシリーズ後半戦に向けての重要なテストだが、梅雨前線が北上したこともあり、鈴鹿の午前はあいにくの雨模様。雨の上がった午後の走行後半にはコースもドライとなり、ここでNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が1分47秒944の最速タイムを記録。GT300クラスではNo.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)の1分58秒379がクラスベストとなった。テストは明日7月1日(土)まで行われる。

【公式テスト鈴鹿】エントリーリスト/タイムスケジュール/ピット割

 

◎走行1回目 09:30-11:30
天気/小雨 路面/ウエット 気温/22℃~23℃ 路面温度/24℃~25℃(開始時22℃/24℃)

◎走行2回目 13:30-16:40(16:20-16:30はGT300専有、16:30-16:40はGT500専有)
天気/曇り 路面/ウエット>ドライ 気温/23℃~24℃ 路面温度/25℃~27℃(開始時23℃/27℃)

 

 

雨の午前はNSX-GTがワン・ツー。最速タイムはKEIHIN NSX-GT

 午前のセッションは小雨が降り、路面は完全なウエットコンディション。貴重なテスト機会だけに、水しぶきを撒き上げながら各車一斉にコースインするも、1周でピットに戻り待機するチームも少なくなかった。その中、No.12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信/ヤン・マーデンボロー)のマーデンボローがすぐに2分を切り、タイミングモニターのトップに立つ。そして、スタートから30分もしないうちにダンロップコーナー先で1台がストップ。この日最初の赤旗が提示される。10分後に走行再開となったが、この頃から雨脚が激しくなり、少しの走行で全車がピットに戻る。
 60分経過で雨脚も弱まり再び各車がコースイン。そこから15分ほどでNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/久保凜太郎)の嵯峨が1コーナーでクラッシュ。2度目の赤旗となる。その後、車両回収後は雨が小康状態となり、ウエットながら路面は徐々にコンディションが良くなる。ここから各車のタイムは目まぐるしく上がっていく。
 中でもNSX-GT勢が好調で、No.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/小林崇志)の小林とNo.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/伊沢拓也)の伊沢、そしてNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史)の塚越がベストラップを書き換えていくうちにチェッカーとなる。最終的にはKEIHIN NSX-GT(塚越)の1分57秒320が午前の最速タイムとなり、これにRAYBRIG NSX-GT(伊沢)が続いた。午前のトップタイムをマークした塚越は「クルマのセットは特に変えてない。ライバルがどんな状況か分かりませんが、僕たちのクルマのフィーリングが良かったのは事実」と手応えを語った。Honda勢を統括する佐伯昌浩プロジェクトリーダーも「鈴鹿がではなく、雨の中ではいつも調子が良いという印象がありますね」と、ウエットでのNSX-GTのパフォーマンスを評価していた。
 3番手にはNSX-GTに割り込む形で、No.1 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/平手晃平)のコバライネンが割り込んだ。4、5番手はARTA NSX-GT、No.64 Epson Modulo NSX-GT(ベルトラン・バゲット/松浦孝亮。タイムはバゲット)が入った。日産GT-Rでは7番手のカルソニック IMPUL GT-R(タイムは安田)だった。

 

 

ドライとなった午後は3メーカーがトップ3を分ける

 午後になると雨は上がり、路面はウエットから次第にドライへと変わる。この状況で良い走りを見せたのは、6月6、7日に鈴鹿で行われたタイヤメーカーテストでも好タイムを記録しているNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)。セッション中盤、路面がほぼ乾きドライタイヤを履くようになってからは、クインタレッリが常にタイミングモニターの最上位に名を連ねていた。1分48秒台に最初に入れたのもクインタレッリだったが、最終的には1分47秒944とただ一人1分47秒台をマークして、この日の総合トップとなった。
 午前の雨の中でトップタイムだったNo.17 KEIHIN NSX-GTは、ドライの午後も好走を披露し、小暮のドライブで2番手タイム。3番手にはNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明。タイムは立川)と、3メーカーでトップ3を分け合う格好となった。

 日産GT-RのGT500クラス車両開発も担うNISMOの鈴木豊監督は「(23号車が)トップタイムをマークできましたが、クルマが良くなったというよりもミシュランさんが良いタイヤを用意してくれたことが大きい。もちろんそのパフォーマンスを引き出せるようクルマをセットアップできたのは事実。ただ8月の本番(第6戦鈴鹿)までに2レースあるので、そこで(ウェイトハンディがどうなるのか)まったく見えません。トップタイムを出せたといっても決して油断はできないですね」と、気を引き締めていた。
 また、第6戦鈴鹿の第3ドライバーとしてSUPER GT初参戦となるF1経験者の2人、No.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐)のジェンソン・バトン、No.19 WedsSport ADVAN LC500(関口雄飛/国本雄資)の小林可夢偉もこのテストに参加した。可夢偉は午前と午後に1度ずつ計13周を走行。バトンはドライとなった午後に36周と積極的に走り込んでいた。

 

    

 

 

 

 

雨の午前はLEON CVSTOS AMG、ドライの午後はB-MAX NDDP GT-RがGT300最速に

 GT300クラスでは、前回の公式テストSUGO(6/17,18)に続いて、鈴鹿でもFIA GT3車両が上位に並んだ。午前中のウエット路面ではNo.65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥。タイムは蒲生)が、2分7秒092でトップタイム。2番手はNo.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/柳田真孝。タイムはライアン)が続いた。
 2番手に約1.5秒差という午前のトップタイムを出した65号車の蒲生は「ウエットのコンディションにクルマのセットとタイヤが合っていました。本番に向けてはやはり、ドライタイヤでの走り込みが必要になると思いますが、それは黒澤さんに任せます」とコメント。スケジュールの事情で午前のみの走行となった蒲生は、あとを黒澤治樹に託していた。

 午後のセッションでもトップタイムを争ったのは、FIA-GT3車両だった。セッション中は、No.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井翔)とNo.60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(飯田章/吉本大樹)、No.10 GAINER TANAX GT-R(富田竜一郎/吉田広樹)、そしてNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)とトップが目まぐるしく入れ替わった。
 最後にこの日のベストを叩き出したのは、No.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)の髙星で1分58秒379。前回のSUGOテスト(クラスの2日間総合)に引き続いて、鈴鹿の初日も最速を記録した。

 

    

 

 

→ 【公式テスト鈴鹿】走行1回目

→ 【公式テスト鈴鹿】走行2回目/1日目総合

 

 

オープンピットもあって内容盛りだくさんの公式テストは明日も開催

 公式テスト鈴鹿は、明日の7月1日(土曜)も午前は8時半から、午後は1時10分からと、2回の走行セッションが予定されている。その合間、午前11時40分から1時間、オープンピットが予定されている。また、10時40分からはサーキットサファリ、11時25分からジェンソン・バトン選手と小倉茂徳氏のトークショー。さらに11時40分から12時50分まではサーキットチャレンジャーの営業も予定されている。テスト期間のイベントに関しては、鈴鹿サーキット公式サイトで確認を。

 

【公式テスト鈴鹿】エントリーリスト/タイムスケジュール/ピット割

SUPER GT公式テスト開催情報 (鈴鹿サーキット公式サイト)

SUPER GT第6戦「インターナショナル SUZUKA 1000km」チケット情報 (鈴鹿サーキット公式サイト)

 

 

GT500クラス・トップタイム

ロニー・クインタレッリ(No.23 MOTUL AUTECH GT-R)

(タイヤメーカーテストも含め)鈴鹿では調子いいね。ドライコンディションになったらクルマのフィーリングもとても良かった。でも一発のタイムが出ただけで(より多くの周回数を走り込む)ロングのテストは全然できませんでした。だから明日、ドライコンディションになったらロングのテストと、今日チェックできなかったタイヤを何セットかテストする必要があります。序盤戦は苦労しましたが、チームが皆一生懸命がんばってくれてクルマがずいぶん良くなりました。ライバルが(ウェイトハンディや搭載燃料など)どんな条件で走っているのか分かりませんが、自分たちで(今日のパフォーマンスを)判断したなら良いテストだったと思います

 

GT300クラス・トップタイム

高星明誠(No.3 B-MAX NDDP GT-R)

練習と考えたら良い練習になりましたが、トップタイムをマークしたこと自体はどう評価すればよいのか…。鈴鹿の本番(第6戦)まで2レースもあって、僕たちだって何ポイント稼いで(ウェイトハンディが)何kgになるのか分かりませんからね。SUGOほど絶対的なアドバンテージはないと思いますが、やはり鈴鹿でもマザーシャシー勢の86(No.25 VivaC 86 MCなど)は速いと思うし、FIA GT3車両でもAMG(No.4 グッドスマイル 初音ミク AMGやNo.65 LEON CVSTOS AMGなど)はコーナリングが速いので安心できません。それにトップタイムはマークできましたが、クルマの状態、バランスが今一つなんです。だから明日、ドライコンディションだったら、クルマのセットをもう一度詰めて行く必要があると思います

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