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2024.05.24
【第3戦プレビュー】鈴鹿で3時間の長距離戦!前戦と違う戦略はあるのか?

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第3戦 鈴鹿サーキット : プレビュー

6月も間近だが、その最初の週末、6月1日(土)、2日(日)に、三重県の鈴鹿サーキットで2024 AUTOBACS SUPER GTの第3戦「SUZUKA GT 3Hours RACE」が開催される。今季も2戦を行う鈴鹿だが、その1戦目は3時間の時間制レースだ。前戦の第2戦富士も3時間レースではあったが、コース特性が異なる鈴鹿なので、また違ったレース展開となるだろう。第3戦も順当にいけば500kmを超えると思われるが、異なった強みを持つ42台のGTマシンがスピードと戦略を駆使する、鈴鹿での3時間バトルを楽しんで欲しい。また今季3戦目となるので、強者の証であるサクセスウェイトを背負う者たちが、1つでも前を狙っていく奮闘にも注目だ。

※上の写真は昨年の第3戦 鈴鹿

 

 

■GR Supra勢ではサクセスウェイトが軽い14号車、19号車が優勝候補か

 今季の開幕戦岡山でポール・トゥ・ウインを決めた昨年チャンピオンのNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は第2戦富士でも4位と上位入賞を果たし、ランキングトップを維持して連覇に向けて好発進。とはいえサクセスウェイト(SW)があるSUPER GTでは、ここから厳しい戦いとなる。第3戦鈴鹿では勝てないにしても表彰台を、悪くともポイントを少しでも多く獲得する走りとなるだろう。
 対して、この2戦で思うような結果を残せていないのがNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)だ。今季は昨年第5戦鈴鹿でNSX-GTを駆って優勝した福住を招聘した14号車だが、結果的にSWも6kgと少ないので第3戦鈴鹿では当然勝ちを狙ってくるはず。また昨年の第3戦鈴鹿で優勝したNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)も、今度は表彰台の頂点でチーム&ファン皆で勝利を分かち合うべく気合いが入っている。19号車のここ2戦の課題は予選。上位スタートとなれば、第3戦の連勝を引き寄せられるはず。一時は“鈴鹿は苦手”と言われたTOYOTA GR Supra GT500だが、昨年第3戦は優勝&ポールポジション、第5戦は2、3位表彰台とイメージを払拭している。2024年型GR Supraは鈴鹿でどんな走りを見せてくれるだろうか。

 

   

 

 

■前戦2位の勢いがある23号車、鈴鹿で大逆転の12号車とZ勢も侮れない

 2020~21年はNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが3連勝、2022年もNissan Z GT500が連勝と、一時期は鈴鹿で猛威を奮ったNISSAN勢。だが昨年の2戦はライバル勢の後塵を拝してしまった。今季は同じZだが、ベースがNISMOモデルとなって空力性能が刷新している。これが鈴鹿攻略にはまれば、また“鈴鹿に強い日産”が見られるだろう。
 今季は第2戦富士で、予選2位からスタートダッシュを決めたNo.3 Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)が独走して優勝。2位にはNo.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)と、NISMO系チームのワン・ツーを達成。これもあって3号車はSWが54kgと重くなり、この第3戦は悲願のタイトル獲得を考えた上位を目指す戦いをするだろう。対して、23号車はSWが44kgながらまだ十分な速さはあるはずで優勝を、悪くとも表彰台を狙ってくるはず。また鈴鹿と言えば、2022年の第5戦で最下位スタートから優勝という離れ技を成し遂げたNo.12 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)も記憶に新しい。自信のある鈴鹿だけに、12号車には優勝を掴める実力は間違いなくあるはずだ。

 

   

 

 

■Hondaホームの鈴鹿でCIVIC TYPE R-GT初優勝なるか!? 8号車と16号車に注目!

 今季デビューのHonda CIVIC TYPE R-GT勢は、開幕から2戦連続で3位表彰台を獲得し、第2戦ではNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)が初ポールポジションとなった。シーズン前は厳しい予想もあったが、ここまではまずまずの成果を上げているといえよう。
 そして迎える第3戦は、Hondaのホームコースである鈴鹿だ。それだけにCIVIC TYPE R-GT勢の初勝利を、5チームすべてが狙うだろう。昨年も第5戦ではNSX-GTが勝利しているので、Hondaファンの期待も大きいはず。ただスポーツカーのNSXベースのNSX-GTと、TYPE Rといえど5座席のCIVICベースのCIVIC TYPE R-GTでは、マシンの素性はずいぶん違うようだ。今季のCIVIC TYPE R-GTは高速域の延びが武器になっており、これを鈴鹿で上手くセットしてアドバンテージとできるかが鍵となるであろう。
 その中で注目したいのが、ARTAの2台。No.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)とNo.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)だ。ここまでの2戦で速さは示すも、トラブルもあって共に数ポイントの獲得に甘んじている。だがその分SWは少なく勝つチャンスは大きいといえ、チームもそのつもりで臨んでくる。特に新加入の8号車・松下と16号車・佐藤は鈴鹿のスクール育ちで速さがあるので、期待大といえよう。

 

   

 

 

■GT300の本命は7号車M4か? それとも戦略に幅のあるGT300規定勢か!?

 GT300クラスで第3戦鈴鹿といえば、現在連勝中のNo.7 Studie BMW M4(荒聖治/ニクラス・クルッテン/ブルーノ・スペングラー)を1番に挙げる必要があるだろう。2022年からの鈴鹿で4戦2勝(第5戦はSW増だった)とBMW M4 GT3の相性は良好だ。ただこの2勝は日本人コンビだったが、今季はパートナーが異なる。だが、そこは歴戦のBMWワークスの2人なので予選から速さを示せれば、第3戦3連覇は十分可能だろう。
 一方、今季は開幕戦岡山と第2戦富士で好結果を残してランキング1-2位につけているNo.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)、No.88 JLOC Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)はSWが50kgを超えることで、厳しい戦いとなるか。まずは表彰台か5位以内を確保して、タイトル争いのために多くのポイントを重ねるレースが最優先になりそうだ。
 またSWが30kg台のNo.52 Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)やNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗/黒澤治樹)、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は、ランキング上位2台に追い付くためにも、攻めのレースをみせてほしい。中でもGR Supraの52号車は、タイヤに優しいセッティングも可能なGT300規定車両ゆえ第2戦富士でもタイヤ無交換作戦を織り交ぜて3位表彰台に上がった。同じ3時間の鈴鹿で、スピード重視でくる7号車などFIA GT3勢に対してどんな作戦を採るか注目だ。
 鈴鹿で速さがある車両・チームと言えば他にも昨年第5戦(450kmレース)で勝ったNo.18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻/三井優介)、表彰台に上がっているNo.87 METALIVE S Lamborghini GT3(松浦孝亮/坂口夏月)、表彰台&ポール獲得のNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)がいる。今季はまだ上位に食い込めていないが、この鈴鹿で上位を争って、飛躍のきっかけを得てほしい。

 

   

 

 また鈴鹿ならMercedes AMG GT3勢やLEXUS RC F GT3勢なども気になるが、今回ダークホースに挙げたいのは、No.777 D'station Vantage GT3(藤井誠暢/マルコ・ソーレンセン/チャーリー・ファグ)だ。ここまでの2戦は新規参戦ゆえの苦戦、そしてトラブルもあって結果は残せていないが、その速さは上位クラスと遜色はない。Vantage GT3もル・マン24時間も戦える車両なので、長距離戦でも安心して戦えるはず。予選で上位に入れば、決勝でも上位を争ってくるだろう。

 

   

 

 

 

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