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Race Report
2024.06.02
Rd.3 決勝GT500:Deloitte TOM'S GR Supraがポール・トゥ・ウイン!笹原/アレジ組が嬉しい初優勝を飾る

Rd.3 決勝GT500:Deloitte TOM'S GR Supraがポール・トゥ・ウイン!笹原/アレジ組が嬉しい初優勝を飾るの画像

第3戦 鈴鹿:決勝 GT500レビュー

 2024 AUTOBACS SUPER GT第3戦『SUZUKA GT 3Hours RACE』の決勝レースが、6月2日(日)に三重県の鈴鹿サーキット(1周5,807m×3時間)で行われた。GT500クラスはポールポジションからスタートしたNo.37 Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)が一時ライバルの先行を許すも再度トップに返り咲いて、嬉しい初優勝となった。GT300クラスもNo.777 D'station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)が見事なポール・トゥ・ウインを決めた。

 

□天候:曇り | コース:ドライ | 気温/路面温度 スタート時(13:30)25℃/34℃>序盤(14:00)24℃/34℃>中盤(15:00)24℃/31℃>終盤(16:00)22℃/29℃、ゴール時(16:30)22℃/29℃。

 

 

 

 

■序盤は37号車の笹原と14号車の福住によるGR Supra同士の首位攻防に

 今季の第3戦鈴鹿は2度目の3時間レースとなった。決勝レースは午後1時30分に三重県警察の白バイ7台とパトロールカー4台が先導して1周の交通安全啓発活動のパレードラップを行い、続いてフォーメーションラップを経て、午後1時38分にスタートした。

 決勝前に午後0時から行われたウォームアップ走行では、直前に雨が降ったものの、天候はすぐに回復し、路面もドライに。決勝レースにおいても序盤に一時的に小雨が降ったものの、全車が終始ドライタイヤで3時間の激闘を戦い抜いた。

 スタートでトップに立ったのはポールポジションのNo.37 Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)。スタートを担当した笹原は予選2位のNo.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)の追撃を退け、3周目からは徐々に後続に対してリードを築いていく。

 2番手の16号車だが、背後から迫ってきた予選3位のNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)の福住の猛追を受け、5周目に先行を許してしまう。その後はNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)にも追い上げられる苦しい展開となる。一方、2位に浮上した14号車はその勢いのままトップの37号車を追い上げる。5周目の終わりでその差を1秒弱まで縮めるも、37号車もそこからペースを上げ、10周目には2秒強とリードを広げてみせる。その後もTOYOTA GR Supra GT500の2台による一進一退の攻防は、GT300をかわしながら繰り広げられる。そして14号車は32周目、37号車は33周目に最初の給油とタイヤ交換のピットインを行なった。ここで14号車はドライバーを福住から大嶋へと代えたが、37号車はそのまま笹原が2スティント目を走る作戦を採った。

 40周目にはNo.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)がNo.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)に、日立Astemoシケインで追突するアクシデントが発生、23号車はスピンアウトもレースに復帰。一方38号車はリヤ周りを大破して、41周目にピットに戻り、そのままレースを終えてしまった。23号車はこれによりドライビングスルーペナルティとなって、その後は10番手前後での攻防となってしまった。

 このアクシデントで散乱したパーツを排除するため、トップが42周目に入ったところでFCY(フルコースイエロー)を宣言。43周目に解除となるが、この再開時に14号車が猛然と37号車を追い上げ、2台は0.3~0.4秒の僅差を保ったまま周回を重ねる。さらに52周目、GT300車両が西コースでストップしたことによりこの日2度目のフルコースイエローが宣言され、53周目に解除となるが、トップ2台の順位に影響はなく、そのまま僅差で周回を重ねながら37号車は60周目に2度目の給油とドライバー交代を行なった。

 

 

 

 

 

 

■14号車はチームが痛恨のミス!これで37号車がトップに戻って逃げ切る

 14号車はトップの37号車がピットに入ったと見るや、ここをチャンスと捉えた大嶋はペースアップ。各コーナーを攻めに攻め、62周目にピットに飛び込んだ。最後のスティントを託された福住は、見事アレジにドライバー交代した37号車の前でコースに復帰。その後も37号車に対して順調にリードを広げていった。

 ところが14号車はピットアウトを急ぎ、ピットロードを走行していたNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)と接触しそうになってしまった。ピットレーンにおける優先権はファストレーンを走行している車両にあるため、チームの誘導の違反と判定されて、14号車はドライビングスルーを課せられた。そして69周目にピットロードに入って制限速度で通過し、14号車の順位は4番手まで後退してしまった。

 しかし、それでも14号車の福住はハイペースで追い上げを行う。72周目にはNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)を130R手前で捉え、78周目のシケインでは16号車のインに飛び込んで2番手に浮上する。しかしトップの37号車との差はその時点で13秒弱もあった。

 トップを行く37号車のアレジも14号車と遜色のないペースで逃げを打つ。マージンは十分あるも、ワンミスでその差はなくなってしまう。それでもアレジは14号車を退け、37号車は3時間で92周を走り切って、トップでチェッカーフラッグを受けた。

 これによりNo.37 Deloitte TOM'S GR Supraは今季初優勝。笹原とアレジはSUPER GTで初勝利をものにした。2位はNo.14 ENEOS X PRIME GR Supraで、TOYOTA GR Supra GT500は開幕戦岡山に続き今季2度目のワン・ツーを決めた。それに続いたのはNo.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16で、Honda CIVIC TYPE R-GTは3戦連続の3位表彰台となった。またNissan Z NISMO GT500勢では、予選8位から着実に順位を上たNo.12 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)が4位でフィニッシュしている。

 またNo.36 au TOM'S GR Supraは5位となり、坪井翔/山下健太組はドライバーランキングのリーダーを守った。ランキング2番手には8位入賞のNo.3 Niterra MOTUL Zの高星明誠/三宅淳詞が、3番手には今回優勝のNo.37 Deloitte TOM'S GR Supraの笹原/アレジ組が上がっている。

 

 

 

 

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