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Race Report
2024.08.04
Rd.4 決勝GT500:ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8がポール・トゥ・ウインでCIVIC TYPE R-GTの初勝利を決める

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第4戦 富士:決勝 GT500レビュー

 2024 AUTOBACS SUPER GT第4戦『FUJI GT 350km RACE』の決勝レースが、8月4日(日)に静岡県の富士スピードウェイ(1周4,563m×77周)で行われた。両クラスとも見事なポール・トゥ・ウインという完勝劇。GT500クラスはNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)が、CIVIC TYPE R-GTの初優勝を4戦目で成し遂げた。GT300クラスはNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗/黒澤治樹)が今季初勝利を決めた。

 

□天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 スタート時(14:30)35℃/56℃>中盤(15:30)34℃/55℃>終盤(16:00)31℃/50℃、ゴール(16:40)29℃/45℃。

 

 

 

 

■好調CIVIC TYPE R-GTの3台が8号車を先頭にレース序盤をリードする

  SUPER GTで初めての決勝距離、350kmというフォーマットで行われた第4戦。決勝レースは、午後2時30分に静岡県警察の白バイ9台とパトロールカー4台の先導による、42台のSUPER GTマシンが走る交通安全啓発のパレードランが行われ、続いて1周のフォーメーションラップの後、77周の暑く熱い戦いの火蓋が切って落とされた。

 スタートでトップに立ったのはポールポジションのNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)。2番手にNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)、3番手にNo.64 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)と予選順位通りでオープニングラップを完了した。

 8号車の野尻は1周目から後続との差を広げにかかり、15周目までに3.3秒、25周目までに4.3秒のリードを増やしていく。その後にはダンロップコーナーのランオフエリアにGT300車両がストップ。これを回収するため、FCY(フルコースイエロー)が29周目まで適用されたが、FCYゆえに差が詰まることもなく、トップスピード抑制があっても8号車と野尻はペースを乱れたり遅れたりすることはなく、2番手との差はさらに広がることとなった。

 予選8位からスタートしたNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)が1周目を6番手で戻ってくると、13周目にNo.12 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)を捉えて5番手に浮上。21周目のTGR(第1)コーナーでNo.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)を抜き、26周目のパナソニック(最終)コーナーで64号車をも攻略し、3番手までジャンプアップしていた。

 

 

 

 

 

 

■100号車に一時迫られるも8号車が逃げ切る。38号車が新体制で初表彰台に!

 トップの8号車は34周目にピットイン。給油とタイヤ交換を行なって、交代した松下を実質トップでコースに復帰させる。一方、2番手の100号車は32周目の時点で既にピット作業を終え、後半を担当した山本がアウトラップからハイペースで飛ばしに飛ばして8号車との差を詰めていく。その結果、43周目には100号車が8号車の1.281秒後方まで接近。その後も100号車はトップとの差を着実に縮め、47周目には0.417秒差にまで迫った。

 この状況に8号車の松下もここからペースを上げる。だが100号車も簡単には引き下がらない。GT300車両をかわしなら続く2台の攻防は、48周目に0.932秒、49周目に0.762秒、50周目に0.970秒、51周目に0.724秒と苛烈に続いていく。

 この息詰まる戦いは53周目まで続いたが、8号車の背後を走り続けたことで100号車のタイヤの消耗が進んだようで、54周目からは1.335秒差と、8号車が差を広げる。さらに61周目に2.512秒、64周目で3.338秒、69周目には4.386秒にまで2台の差は広がって、ここは8号車の松下に守り勝ちに傾いていく。

 結局、No.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)は100号車に3.277秒差をつけて77周を走り切ってフィニッシュ。ARTAの8号車としては、昨年の第5戦以来の勝利を挙げ、野尻は通算10勝目となった。今季から加わった松下にとっては、2022年第7戦以来の3勝目。そして今季投入されたHonda CIVIC TYPE R-GTにとっては、4戦目にして大望の初勝利となった。

 8号車に届かなかったもののNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)は2位でゴール。開幕戦以来の表彰台となり、ドライバーランキングでも2番手まで浮上した。

 3位争いは後半、TOYOTA GR Supra GT500同士のバトルとなる。予選4位からスタートした38号車は14号車の先行を一時許して、5番手に後退。だが早めのピットインでアンダーカットを狙うと、アウトラップから後半を担当した大湯が、予選から好調の64号車のパスに成功。さらに14号車をも抜き返した。No.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)は立川祐路監督新体制の4戦目にして、表彰台の一角に食い込んでみせた。

 そして予選6位からスタートしたNo.12 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)は5位でフィニッシュし、これがNissan Z NISMO GT500勢の最上位となった。

 また、ポイントリーダーのNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は予選14位と苦しい位置からのスタートとなったが、今回もしぶとく順位を上げていく。特にレース後半はポイント圏外から1台また1台と抜いていき、最終ラップにもNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)を抜いて、7位でゴール。見事4ポイントを加算してトップの座を守り、連覇に歩みを進めているようだ。

 

 

 

 

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