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2024.10.11
【第7戦プレビュー】過酷な3時間レースとなりオートポリスは昨年以上の激闘か!?

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第7戦 オートポリス : プレビュー

10月19日(土)、20日(日)に2024 AUTOBACS SUPER GT第7戦「AUTOPOLIS GT 3Hours RACE」が、大分県のオートポリスで開催される。今季はオートポリスでは初となる3時間レースであり、順調に進めば昨年より長いレースとなる。元々ここはタイヤやマシンに厳しいコースと言われ、レース自体も激しい展開となることが多く、例年以上の激戦となるだろう。さらに、第5戦鈴鹿が台風の影響で12月に延期され、今大会が今季の6戦目となるため、サクセスウェイトは例年とは異なりポイント×2kgでの開催なる。GT500クラスのランキング上位陣は厳しい状況が続く反面、取りこぼしができない一戦でもある。もちろんGT300クラスもタイトル争いのサバイバルが懸かる戦いだ。激戦だった昨年を上回る、オートポリス戦に期待が高まる。

※上の写真は昨年の第7戦 オートポリス

 

 

■昨年のオートポリスは36号車が大活躍。今年もGR Supra勢が優勢か!?

 昨年の第7戦オートポリスは、No.36 au TOM'S GR Supraが予選12位から決勝で猛追し、タイトルを争うライバルの2台も抜いて大逆転の優勝。さらに最終戦も勝利し、年間3勝を挙げて2023年のチャンピオンに輝いた。その転換点となったオートポリスに、今季の36号車は坪井翔/山下健太のコンビ、ランキング1位で臨む。再び大きなポイントを獲得したいが、今季はサクセスウェイト(SW)が重い。しかも前述の通り第5戦鈴鹿が延期されたため、SWはポイント×2kgのままで、36号車は98kgものSWとなった。ランキング2位のNo.37 Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)もSW96kgで、SW効果が影響されにくいと言われるオートポリスではあるが、この2台は1点でも多くのポイントを目指すレースになりそうだ。
 TOYOTA GR Supra GT500勢で、このランキング最上位の2台に代わってトップ争いに絡んできそうなのはNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)とNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)だろうか。14号車はSWが58kgと軽くはないが、ここ2戦は表彰台を争う速さを見せているので、今回も大嶋&福住の速さが光りそうだ。そして39号車はSWが38kgなので2020年以来の、オートポリスでは2019年以来となる優勝を掴みたい。

 

   

 

 

■オートポリス初見参のCIVIC TYPE R-GT。コース特性とのマッチングは?

 第4戦富士ではHonda CIVIC TYPE R-GTとしての初優勝をNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)が記録した。一方、前戦SUGOでは、開幕以来4戦続いたCIVIC勢の連続表彰台が途絶えた。そのSUGOはアップダウンのきつい中高速のテクニカルコースだ。今戦の舞台オートポリスはSUGOと特性が似ているとの評もあり、ストレートスピードを武器とするCIVIC TYPE R-GTは、今戦も厳しいのでは?との声もある。一方、これまでオートポリスで速かったNSX-GTのノウハウが活きる、と言うドライバーもいた。初のオートポリスをCIVIC TYPE R-GT勢がどう攻略するかに注目だ。
 そこで期待のチームだが、ランキング3位でSWが86kgのNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)はポイントを稼ぐ戦いに徹してきそう。対して、52kgとSWが少なくまだ勝利のないNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)は勝ちたい意欲十分でオートポリスに臨むはず。そして、SWが14kgのNo.64 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)も期待の存在になるだろう。GT500でダンロップタイヤを履く唯一の車両は、第4戦富士で予選3位の速さをみせており、大会当日の気温や天候にタイヤをマッチさせられればトップ争いに絡んできそうだ。

 

   

 

 

■Z勢のオートポリスは今季未勝利の12号車、23号車に表彰台以上を期待!

 今季のNissan Z NISMO GT500勢ではNo.3 Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)が、第2戦富士で優勝して以降ランキング上位に付けていたが、第6戦を終えて同5位まで下がってしまった。この第7戦オートポリスは3号車、そして他のZ勢も上位を欲しているはず。
 この中で、3号車は70kgとSWが重いだけにトップ5以内、チャンスがあれば表彰台というレースとなるだろう。そして3号車に続くランキングであるNo.12 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)とNo.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)は、ここで表彰台を逃すとタイトル争いから脱落する可能性も出てくる。特に23号車はSWがまだ46kgであり、彼らよりランキングが上のチームが燃料流量リストリクター制限を受けているので、第7戦は大きなチャンスである。近年はここで優勝こそないが、車両の特性的にZ勢は決して苦手なコースではないはず。12号車、23号車を中心とした巻き返しに、この第7戦オートポリスは期待したい。

 

   

 

 

■GT300は予選Q1から注目!決勝トップ争いにはランキング上位勢も絡むか!?

 第7戦オートポリスのGT300クラスにおいて、まず注目は予選だ。今季からQ1とQ2を全車が走り、その合算タイムで予選が競われているのはご存じだろう。今季の第5戦鈴鹿からGT300クラスの予選方式が変更され、Q1は2つの組み分けを行わずに、全車が20分間走行することとなった。またタイヤも1セット(4本)から2セット(8本)まで使用可能(予選で使用したタイヤで決勝レースをスタートすることは変わらない)となった。だが、この変更もご承知の通り、第5戦が12月に延期され、第6戦SUGOの予選は悪天候で中止となったため、この新予選方式は今大会が最初となる。各チームがノウハウや戦術の熟成もできていない中、Q1からどのようなタイムアタック合戦となるのか楽しみである。
 この予選で注目なのは、昨年の予選2位でオートポリスを得意とするNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)だ。SWは軽いので、ポールポジションの本命とする声も高い。またSWは最大の50kgながら昨年のポールシッターであるNo.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)に、No.7 Studie BMW M4(荒聖治/ニクラス・クルッテン/ブルーノ・スペングラー)、No.18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻/三井優介)も速さを見せてきそうだ。

 

   

 

 そして決勝レースだが、61号車が予選上位に来ればその速さで逃げる作戦を採るはず。それに2回の義務ピットインでタイヤの使い方が上手く1回は無交換や2本交換を採用するチーム、2回とも4本を替えてラップタイム重視でくるチームと戦略が入り乱れて終盤までトップ争いが読めない激戦になるだろう。
 昨年は、1回のタイヤ無交換を決めたNo.52 Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)が、2回のタイヤ交換を行った2号車に競り勝って、オートポリス連勝を果たした。今大会は3時間レースで普通に進行すれば昨年より周回数(距離)が増えるはず。タイヤ無交換が可能なのか、それとも異なる戦術が飛び出すか。はたまた気温や天候などでレースが荒れれば、前戦SUGOのNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗/黒澤治樹)のように15番手スタートから、その状況を味方にして大逆転を決めるものが出るかもしれない。

 52号車や2号車、61号車、そして昨年は初の3位表彰台をゲットしたNo.31 apr LC500h GT(小高一斗/中村仁/根本悠生)などGT300規定の車両が強いとされるオートポリス。だが、3時間レースが現実として長距離になれば、タイヤに厳しいオートポリスだけにピットイン2回ともタイヤ4本交換が必須となる場合もある。そうなれば、パワーに勝るFIA-GT3規定車のチームも上位に来そうだ。ましてや今季はSWが最大50kgに抑えられているので、ランキング上位勢も表彰台に上がるチャンスは十分ある。ランキング1位の65号車、同2、3位の2号車やNo.777 D'station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)こそ手堅いレースを選ぶかもしてないが、この第7戦がタイトル争いのサバイバルになるNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)やNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)、7号車、52号車などは必勝の体制をとるはず。GT300の第7戦は至るところで接戦となる、昨年以上の激戦レースとなりそうだ。

 

   

 

 

 

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