□公式練習 天候:雨| コース:ウェット | 気温/路面温度:開始前(8:55)15℃/18℃、中盤(9:30)16℃/18℃、GT300専有時(10:30)16℃/18℃。
第8戦もてぎの公式練習は午前9時にコースオープン。天候は雨、路面はウェットと第6戦から3戦連続でのウェットコンディションでの走行となり、今回も赤旗が何度も出される展開となった。
開始直後にGT300車両がコース上にストップしたことによる最初の赤旗が出され、9時8分に再開となる。しかし次第に雨が強まったことからコースを飛び出す車両が相次いだため、15分が経過したところでレースコントロールは走行を見合わせるとの判断を下し、2度目の赤旗が出された。
この時点でトップに立っていたのはNo.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)で1分56秒111。その後走行は9時40分に再開されるが、直後に最終コーナーでまたもやGT300車両がグラベルに捕まってしまったため、3度目の赤旗中断になる。車両回収ののち、9時52分に走行が再開されると、ここでNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)の山下が1分51秒872を記録しトップに浮上する。しかしその直後、序盤トップに立っていた38号車が3コーナーで飛び出しグラベルに捕まってしまったことで4度目の赤旗が提示されてしまった。
38号車を回収したのち、10時15分に走行は再開。ここでNo.64 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)の大草が1分49秒676を自身の15周目に記録してトップに浮上する。続いてNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)の牧野も1分50秒292で2番手に浮上。それまでトップだった36号車も坪井が1分50秒466までタイムを縮めたが、混走終了まで残り2分となったところでまたもやヘアピンでコースを飛び出す車両があったため、ここで5度目の赤旗が出され、そのまま混走は終了。
再開後はGT300クラスの専有走行が行われることになったが、この頃から次第に天候が悪化、コースの至る所でスピンやコースアウトが相次いだため、レースコントロールは6度目の赤旗を出してセッションを中断。GT300クラスの専有走行はこれをもって終了となった。その後、GT500クラスの専有走行もキャンセルすると決定し、これで公式練習は終了となった。
その結果、No.64 Modulo CIVIC TYPE R-GTがトップタイム、No.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTが2位とHonda CIVIC TYPE R-GTがワン・ツー。3位にはTOYOTA GR SupraのNo.36 au TOM'S GR Supra。No.12 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)がNissan Z NISMO GT500勢最上位の4位となり、午後の予選に臨むこととなった。
GT300クラスでは、開始からわずか2分でNo.25 HOPPY Schatz GR Supra GT(菅波冬悟/松井孝允)がコース上でストップ。電気系トラブルで動けなくなったようで、車両回収のために赤旗が提示され走行が6分ほど中断した。
走行が再開されるとNo.45 PONOS FERRARI 296(ケイ・コッツォリーノ/リル・ワドゥー)が2分2秒034でトップに。これにランキングトップのNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)、同3位のNo.88 VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)が続いたが、すぐにNo.6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)が3番手に浮上した。
開始から13分ほどで雨が強くなったためか、数台がスピン。No.777 D'station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)がビクトリーコーナー先でスピンして、グラベル(砂地)に捕まったこともあり、再度の赤旗となった。
雨の勢いが弱まった9時40分に走行が再開。この時点では1~3番手は変わらず45号車、65号車、6号車で、4、5番手にNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一)と88号車が続いていた。しかし4,5分でまた雨量が増えてコースアウトする車両が出てくる。9時45分にNo.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)がビクトリーコーナー先でコースアウトしてグラベルで動けなくなる。これを機に3度目の赤旗となり、7分ほどの中断となった。
走行が再開すると、No.87 METALIVE S Lamborghini GT3(松浦孝亮/坂口夏月)が2分4秒601で2番手に浮上。だが多くのマシンは様子見なのか、走行を控えていた。その中で、GT500車両がコースアウトして、4度目の赤旗となった。
10時15分に再開すると雨が弱まったか、777号車の藤井が2分0秒841でトップに立つと、6号車のムンタンも1分59秒107と上回る。だが、777号車も1分58秒547とさらにタイムアップして、トップを取り返した。このタイミングでは上位の各車がタイムを更新しており、3、4番手にはNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)、No.18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)が続いていた。だが、20分を過ぎるとまた雨粒が大きくなり、No.20 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎)がコースアウトしてグラベルに止まったため、5回目の赤旗となった。 そのあと、GT300専有走行として再開したが、またもや雨が強くなってスピンする車両が数台あったため、赤旗となってこのまま走行は終了となった。
大草りき(No.64 Modulo CIVIC TYPE R-GT)
「(赤旗がなければ)タイムがもうちょっと伸びたかな」
今回からレインタイヤはちょっと改良を加えたものを持ち込んでいるんです。その確認もする意味で、今回は最初から僕が走らせてもらいました。最初に僕が乗ったときは結構雨量が強くて前が見えない状況だったので、あまりプッシュして走りませんでした。そのあとは、雨量の少ないところを見計らって伊沢(拓也)さんと僕で順番に乗ったという感じです。
最後のスティントというか、(5回目の)赤旗が出る前の僕のラップ自体は雨量としては少なかったんですが、ベスト(ラップ)の周はGT300車両に引っかかっちゃって。セクター2で1秒ぐらい結構ロスしました。そのあと、赤旗になる周に(コースが)クリアになって(各セクタータイムで)全体ベスト、全体ベスト⋯⋯で赤旗になってピットイン、という状況でした。なので、走れていたらタイムがもうちょっと伸びたかなっていうのもありますね。まぁフィーリング的には悪くないので、本音を言えばこのまま(午後から予選を)やってほしいなっていう感じです。
(最近は雨が多いため)ダンロップさんが雨用のタイヤをすごく考えてくれて、今まで悪かったところの解決策が少し見えているような気がします。細かくは言えませんが(笑)、いい方向に行ってるんじゃないかなと思います。午後の予選ができるなら、ウェットコンディションでしょうから僕はやりたいですね。明日、朝早くからのセッションだとお客さん含めて大変だろうし、可能なタイミングを見計らって、Q1だけでもやってしまいたいなぁという気持ちです。チーム的にもいい雰囲気なので、引き続きがんばります!
藤井誠暢(No.777 D'station Vantage GT3)
「ウェットタイヤでのアドバンテージを感じることができた」
セッション序盤のスピンは、雨がすごく降ってきたタイミングで最終コーナーにいったら、単純にハイドロ(ハイドロプレーニング現象)を起こしてコントロールする以前の問題でした(苦笑)。
今のSUPER GTのウェットタイヤは雨量が多いとレンジ的に走れない状況になっているので路面コンディションとか雨量に左右されるんですけど、たまたま雨量が少ない時に、クリアも取れたのであのタイムが出ました。ドライでもウェットでもダンロップタイヤの性能が非常に高くて、ドライも自信がありましたが、他メーカーと比較してもウェットタイヤでのアドバンテージを感じることができましたね。(第6戦の)SUGOもウェットで予選3位でしたけど、そういう意味では自分が頑張ったとかではなく、(今回も)タイヤの良さによってトップタイムが出たという感じです。
ウェットで予選をやれば上位にいける自信があります。ただ、ウェットでの予選は赤旗が出ることが多いので難しいところはあるんですけど……与えられたなかでしっかり走ります。
4/13-14 | Round1 OKAYAMA | |
5/03-04 | Round2 FUJI | |
6/01-02 | Round3 SUZUKA | |
8/03-04 | Round4 FUJI | |
9/21-22 | Round6 SUGO | |
10/19-20 | Round7 AUTOPOLIS | |
11/02-03 | Round8 MOTEGI | |
12/07-08 | Round5 SUZUKA |