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2024.12.19
【2024表彰式 Part2】両クラスのチャンピオンに大杯と賞金が授与され、受賞者たちは各種賞典を手にする

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 2024 AUTOBACS SUPER GTのシリーズ表彰式“SUPER GT HEROES 2024”が、12月19日夜に都内のホテルで開催され、式典に続き今シーズンのGT500クラス、GT300クラス、FIA-F4選手権のチャンピオンたちが表彰された。
 このPart2では各表彰の模様を中心にレポートしていく。

※SUPER GT HEROES Part1「式典」の模様はこちらより

 

 

 

【JAF表彰】

 

 

 

 

 

 

 2024シーズンは第5戦鈴鹿が台風10号の影響で12月に延期されて最終戦となったため、11月末日に開催されたJAF(一般社団法人 日本自動車連盟)のモータースポーツ表彰式ではSUPER GT関係の表彰が行えなかった。そのため、このSUPER GT HEROESでJAF表彰の時間が設けられた。

 壇上にはGT500クラスでチャンピオンを獲得したドライバー部門のNo.36 坪井翔/山下健太選手とチーム部門のNo.36 TGR TEAM au TOM’S(伊藤大輔監督)、GT300クラスのチャンピオンであるNo.88 小暮卓史選手と元嶋佑弥選手、No.88 JLOC(則竹功雄監督)、そしてランキングの2、3位が登壇。また、FIA-F4選手権のチャンピオンクラスとインディペンデントクラスのチャンピオンと上位者(2~6位)が登場。チャンピオンたちには、JAFの野津真生 専務理事と坂東代表からトロフィーや楯、記念品を授与された。

 

 

 

 

 

【FIA モータースポーツゲームス】

 

 

 FIA-F4選手権の表彰を前に、2024年10月にスペインで開催された「FIAモータースポーツゲームス2024」のF4カップ部門に、日本代表としてFIA-F4選手権で活躍する森山冬星選手(HELM MOTORSPORTS)が派遣された。ここで森山選手は、日本国内で使用しているものとは異なるマシンやタイヤ、初めてのコースという難しい環境の中ながら、21台中6位と健闘の活躍を見せた。
 このFIA-F4ドライバーの派遣にご協賛いただいた大阪トヨペット株式会社様(上田中謙二 執行役員)と株式会社ペトロプラン様(大野偉貴 取締役社長)の2社に、坂東代表より感謝の意を込めた記念品が贈呈された。

 

 

 

【FIA-F4選手権 2024シーズン表彰】

 

 

 

 

 続いてFIA-F4選手権の表彰式が行われた。GTAが運営するこのシリーズも10年目を迎え、2024年から安全性の向上が図られた「第2世代車両」となり、新たなシャシーである東レ・カーボンマジック製MCS4-24、TIOM’S製の新エンジンTMA43のパッケージとなった。またクラス分けも新たになり、将来のトップドライバーを目指す若手によるチャンピオンクラスに、ジェントルマンが中心のインディペンデントクラスと2クラスに分けて行われ、今季もSUPER GTのサポートレースとして7大会で全14戦が開催された。

 チャンピオンクラスのドライバータイトルを獲得したNo.50 野村勇斗、ランキング2、3位のNo.51 洞地遼大選手とNo.16 新原光太郎選手、インディペンデントクラスは、クラスの初代チャンピオンとなったNo.30 DRAGON選手、ランキング2、3位のNo.44 今田信宏選手とNo.96 齋藤真紀雄選手(本日は欠席)が登壇した。
 各選手には坂東代表とFIA-F4シリーズスポンサーの大阪トヨペット株式会社様、株式会社ダンロップタイヤ様からトロフィーが贈呈され、GTAアワードとして表彰プレートと副賞の伊勢エビ(提供:静岡県南伊豆漁協)が贈呈された。

 

  

 

 加えて、タイトルを獲得した野村選手にはスカラシップ(奨学金1,000万円)として、彼が来シーズンにステップアップするチームに授与される。

 

  

 

 チーム部門でタイトルを獲得した、チャンピオンクラスのHFDP with B-Max Racing(杉山太一 エントラント代表代理)には『国土交通大臣杯』が国土交通省自動車局車両基準・国際課の杉﨑友信課長より贈呈された。
 またチャンピオンクラスのチャンピオンである野村勇斗選手とインディペンデントクラスのチャンピオンのDRAGON選手には、東レ・カーボンマジック賞(賞金と特別仕様のカーボン製キャリーケース)として東レ・カーボンマジック株式会社様の奥 明栄 代表取締役社長から贈呈された。さらに両チームには、坂東代表からGTAアワードの表彰プレートと副賞の伊勢エビが贈呈された。

 

 

【SUPER GT 2024チーム表彰】

 

  

 

 

 

 いよいよ表彰式もSUPER GTの部門を迎えた。壇上に上がったチームランキングの1位を獲得したGT500クラスのNo.36 TGR TEAM au TOM’S(伊藤大輔監督)と、GT300クラスのNo.88 JLOC(則竹功雄監督)には“オートバックス賞”のトロフィーと賞金1千万円が株式会社オートバックスセブン様の小林喜夫巳 特別顧問より贈呈された。また、ランキング2、3位であるGT500クラスのNo.100 TEAM KUNIMITSU(小島一浩 監督)、No.3 NISMO NDDP(島田次郎 監督)、GT300クラスのランキング2、3位であるNo.65 K2 R&D LEON RACING(黒澤治樹 監督)No.2 muta Racing INGING(加藤寛規 監督)には、それぞれにオートバックス賞のトロフィーが贈呈された。

 

  

 

 GT300クラスのGT300規定車両及びGT300マザーシャシー規定車両の最上位のチームに贈られる国土交通大臣杯は、No.2 muta Racing INGINGが獲得し、国土交通省の杉崎友信 課長より加藤寛規監督に授与された。続いて2024シーズンチャンピオンチームに贈られる“GTA PRIZE”が、坂東代表よりJLOCの則竹監督に贈呈された。

 

 

 

 GT500クラスのチームチャンピオンを勝ち獲ったNo.36 TGR TEAM au TOM'Sの伊藤大輔監督には、光輝く大杯“経済産業大臣杯”が経済産業省製造産業局の田中一成 大臣官房審議官より授与された。

 

  

 

 SUPER GTでは各大会で素晴らしい活躍をしたチームのメカニックを「ZFアワード・ベストメカニック賞」を贈呈している。このGT500車両に欠かせない共通パーツを供給するZF社(ZF フリードリヒスハーフェンAG)様が、シリーズ表彰では「ZF Award of The Year」として、今季最も活躍したメカニック&エンジニアを表彰する。
 選出されたのは1994年の全日本GT選手権初年度からランボルギーニ車で参戦を続け、今シーズンは3連続を含む全8戦中なんと4勝を挙げて、GT300クラス制覇を達成したNo.88 JLOCのメカニックたちに贈られた。ゼット・エフ・ジャパン株式会社様の多田直純代表取締役社長より、JLOCのメカニックを代表して足立 豊 チーフメカニックに賞金の賞典ボードが贈呈された。

 

 

 

【SUPER GT 2024ドライバー表彰】

 

  

 

 表彰式も大詰めになり、ドライバーの表彰となる。まずGT500クラスのNo.36 坪井翔/山下健太組、No.100 山本尚貴/牧野任祐組、No.3 高星明誠/三宅淳詞組、そしてGT300クラスのNo.88 小暮卓史/元嶋佑弥組、No.65 蒲生尚弥/篠原拓朗組、No.2 堤優威/平良響組のドライバーランキング上位3組が登壇し、オートバックス賞のトロフィーがオートバックセブン様の小林喜夫巳 特別顧問から贈られた。

 

  

 

 そして、両クラスのチャンピオンには“CVSTOS賞”として、ワールド通商株式会社様の河合寿也代表取締役よりチャンピオンの名前が刻まれたCVSTOSの高級腕時計「チャレンジクロノグラフ2 2024 SUPER GTチャンピオンウォッチ」が贈呈された。
 続いて坂東代表からは“GTA PRIZE”として、GT300クラスのチャンピオンである小暮卓史と元嶋佑弥選手にはNo.88 VENTENY Lamborghini GT3を、GT500クラスのチャンピオンの坪井翔と山下健太にはNo.36 au TOM'S GR Supraを刻んだ3Dクリスタルと副賞の伊勢エビが手渡された。

 

 

 

【SUPER GT ドライバー&エントラント代表あいさつ】

 

  

 

 SUPER GTの表彰を終えて、今季参戦チーム(エントラント)の代表者が登壇。参戦チームを代表して、GTエントラント協会 の会長も務めるaprの金曽裕人監督があいさつした。
「“石の上にも3年”という、昔からのことわざがあります。石の上に3年も座れば石も温まって変化が起き、好転するという意味ですが、ご存じの通りここにおられるJLOCの則竹代表は30年かけて今年チャンピオンを獲得しました。それくらいSUPER GTで勝つことは難しいということです。チームの力だけではなく、タイヤメーカーさんや部品メーカーさんなど、いろんな力に支えられて栄光は巡ってきます。SUPER GTは間違いなく、この先も30年続くと思います。ここにおられる若い皆さんたちが、その30年の歴史を繋いでください。来年も我々エントラントはガチンコで新しい歴史を作っていきますので、皆さんも一緒に盛り上げてください」と、SUPER GT挑戦の意義と来シーズンの展望を語った。

 

  

 

 続いて参戦ドライバーたちが登壇。代表して2024シーズンの両クラスチャンピオンが参戦ドライバーを代表してあいさつを行なった。

 

  

 

 GT300チャンピオンを初獲得、3人目の両クラス戴冠を果たした小暮選手は「GT300クラスの2024年チャンピオンとして今日、スピーチできることを光栄に思います。チームに加入して6年目になりますが、昨年まで優勝することが難しい状況が続いていました。そんな中でひとつずつ積み上げていって、昨年の最終戦で優勝することができました。その勢いで今年挑み、チームも最高の働きをした結果、チャンピオンを獲れたのかなと思います。チームやスポンサーの皆様には感謝しています。来年もドライバーとしてベストを尽くし、SUPER GTを盛り上げていけたらと思います」と、これまでの苦労とタイトル獲得の感謝を述べた。
 そして、元嶋選手は「シリーズチャンピオンに向かって日々、本当にがんばってきました。正直なところ、自分なんかがチャンピオンを獲れるのかなと最終戦まで自信はありませんでしたが、則竹代表をはじめとしたチームの皆さんと小暮選手とヨコハマタイヤさんに支えられて、こうしてチャンピオンを獲れたことを非常に嬉しく思います。本当に有難うございました」とタイトルへの感想を語った。

 

  

 

 そして、GT500クラスを連覇したチャンピオンがあいさつ。自身3度目、GT500クラス連覇を果たした坪井選手は「2連覇と3回目のタイトルを獲得することができ、今年は非常に良い年になりました。強くて速いドライバーがしっかりとフィーチャーされるSUPER GTで結果を出せたことは嬉しいですし、これからも結果を出し続けたいと思います。GT300クラスを含め僕ら全員が、もっともっとドライバーとしての価値を高め、結果を出した人がフィーチャーされるようなシリーズであり続けてほしいです」と、今季を振りかえり、今後の抱負を述べた。
 また自身2度目のタイトルとなる山下選手は「今年36号車に移籍して、坪井選手とチームの2連覇が期待された中で、自分も最初は“獲れるだろう”と思っていましたが、うまく行かないこともあって日に日にプレッシャーを感じるようになりました。そんな中、開幕戦での優勝かから最終戦まで一度もランキングトップを譲ることなく終われたのは坪井選手やチーム、関係者の皆さんのおかげだと思います。来年はもう少し気を楽にしてレースができると思いますが、チームの3連覇がかかっていますし、それはそれでプレッシャーですが、ここにいるドライバーの皆さんと一緒にSUPER GTを盛り上げられるよう頑張ります」と、今季の感想と感謝を語った。

 

  

 

 今年はGT500クラスで史上最多のチャンピオン4回の記録を持つロニー・クインタレッリ選手(No.23 MOTUL AUTECH Z)が、最終戦鈴鹿をもってSUPER GTドライバー活動の終了を発表。2008年からSUPER GTを大いに盛り上げてくれたクインタレッリ選手への感謝を表す記念のクリスタルトロフィーと花束が、坂東代表より贈呈された。
 クインタレッリ選手は「(活動終了を発表してから)ずっとサプライズだらけで、今日も最後の最後に坂東代表から花束をいただけると思わなくて。スピーチも考えていませんでした。先ほど(松田)次生選手と話したのですが、2015年にこのHEROESが初めて開催されて、次生選手と一緒にこのステージに立てました。昨日のように心の中に残っています。それから9年も経っていて、もっと5回、6回とチャンピオンを獲りたかったのですが、若手のドライバーたちも、他のクルマも強くなって…。去年も(自分が)成長できたと思いました。でも、最終的に今年の先の鈴鹿戦で最後のレースにすることにしました。SUPER GTのファン、他のドライバーたちからも(感謝と労いの)言葉を掛けてもらえて、僕にとって最高の1年になりました。お世話になった色々な方に感謝したいです。来年はレーシングドライバーとしてはここに居ないと思いますが、違う姿でお会いできればと思います」とSUPER GTでの思い出を語り、会場にいる関係者にも感謝を述べた。

 

 

 

【エンディング】

 

 

 今季を締めくくる“SUPER GT HEROES 2024”も、エンディングを迎えた。最後に坂東代表が改めて今季の感謝とSUPER GTの今後として先に発表した「SUPER GT理念」を語った。
「2024年、本当にありがとうございました。この1年は日本でモータースポーツが大きな盛り上がりを見せ、SUPER GTやスーパーフォーミュラの他にも、F1日本グランプリ、フォーミュラE、WEC、WRCと4つもの世界選手権イベントが国内で開かれました。その中でSUPER GTの理念を改めて考え、最終戦鈴鹿では「SUPER GT理念」を発表いたしました。
 これを少し話させてください。1つは、「ミッション」:SUPER GTが果たす使命として“モータースポーツと自動車産業の持続的発展に貢献する”、次に「ビジョン」:SUPER GTが目指す未来の姿として“チームと人の成長を支援し、ステークフォルダーとの相互繁栄を目指す”、そして「バリュー」:SUPER GTが重視する価値基準と行動指針として“ファンを魅了し、子どもたちが夢を抱く、アスリートのスポーツをプロデュースする”、“交通安全の啓発や環境負荷の低減に積極的に取り組む”、“マニファクチャラーとともに、自動車技術の進歩)を促進する”という3つの観点に基づく5項目を掲げました。

 詳しく申し上げますと、モータースポーツの振興を通して日本の基幹産業である自動車産業発展の一助となるべく、私たちはチーム、そして関わる人たちの成長を後押しするとともに、自動車メーカー、タイヤメーカーをはじめとするステークフォルダーの皆さまに資する、マーケティング戦略のツールとしてもっと機能する、そして様々な企業が積極的に投資できるコンテンツへとSUPER GTの価値をさらに高めていくことを目標といたします。

 そのためには、ファンの皆さまに支持される、子どもたちが憧れるモータースポーツ、SUPER GTであり続けなければなりません。モータースポーツが持つ夢と感動、おもしろさを多くの人たちに伝えるのが、私たちプロモーターの使命であると考えます。

 また、モータースポーツが自動車を使う競技である以上、交通安全啓発活動の展開、カーボンニュートラル化を意識したレース運営には今後も積極的に取り組み、自動車メーカー各社とともに、自動車技術の進歩にも寄与してまいります。

 ここにお集まりの皆さまと一緒に作り上げたSUPER GTを、環境に配慮しつつ時代のニーズに応じたSUPER GTのおもしろさ、凄さ、ワクワクドキドキ、皆の憧れであるモータースポーツ、SUPER GTの素晴らしさをもっと多くの人々にお伝えできるよう、邁進してまいります」と、これからのSUPER GTのあり方を訴えて、SUPER GT HEROES 2024の締めとした。

 

※「SUPER GT理念」

【Rd.5 定例記者会見】坂東GTA代表がSUPER GT理念を説明

「SUPER GT理念」 PDFをダウンロード

 

 

※SUPER GT HEROES Part1式典の模様はこちらより

 

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