5月4日午後、2014 AUTOBACS SUPER GT第2戦「FUJI GT 500km RACE」の決勝レースが富士スピードウェイ(静岡県)で行なわれた。GT500クラスはNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rの安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組が優勝。GT300クラスはNo.4 グッドスマイル 初音ミク Z4の谷口信輝/片岡龍也組が連勝した。
□天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始:20度/33度>途中:22度/34度
■トップを争うマシンに次々襲いかかるトラブル
いよいよ迎えた「FUJI GT 500km RACE」の決勝レースは、午後2時に隊列がスタート。各1周のウォームアップラップとフォーメーションラップの後、午後2時04分に110周という長い戦いの火ぶたが切って落とされた。
ポールポジションからNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が飛び出し、これにNo.46 S Road MOLA GT-R(本山哲)、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ)のGT-R勢が続き、さらにNo.36 PETRONAS TOM'S RC F(ジェームス・ロシター)、No.1 ZENT CERUMO RC F(平手晃平)と、上位陣は予選順位通りのオープニングラップとなったが、2周目に早くもNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大)がトラブルからピットイン、そのままリタイアとなってしまう。
レースをリードするオリベイラは、序盤から猛プッシュしNo.46 S Road MOLA GT-Rとのギャップを拡大していくが、4周目にGT300がストレートエンドでクラッシュ。このためセーフティーカーが入り、築いた3秒のリードは無くなってしまう。
10周目からレースはリスタート。ここで再びプッシュしたデ・オリベイラは、14周目にファステストラップとなる1分30秒498をたたき出すと、再びNo.46 S Road MOLA GT-Rを引き離して行く。周回遅れが出始めるも、No.12 カルソニック IMPUL GT-Rは着実に周回を重ねて行くが、19周目になんと2番手を走っていたNo.46 S Road MOLA GT-Rが左フロント付近から出火。本山は2コーナー立ち上がり付近でマシンを止め無事難を逃れたが、これでトップ3を独占していたGT-R勢の一角が崩れてしまう。
このアクシデントで再びコース場にセーフティーカーが入ったが、この段階で上位陣のオーダーは、No.12 カルソニック IMPUL GT-R、No.23 MOTUL AUTECH GT-R、No.36 PETRONAS TOM'S RC F、No.1 ZENT CERUMO RC Fという顔ぶれに。このセーフティーカーラン中の21周目、No.18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT(山本尚貴)、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(小暮卓史)、No.8 ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦孝亮)のHonda勢はピットへ入る。
レースは23周目から今一度リスタートとなるが、33周目のヘアピンでNo.36 PETRONAS TOM'S RC Fが周回遅れに詰まったNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rのインを突くも、立ち上がりでクロスラインから再逆転を許すなど、あまり順位変動のないまま35周目あたりから最初のピットインが始まる。まず35周終了時にNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rと5番手に付けていたNo.24 D'station ADVAN GT-R(ミハエル・クルム)がピットへ。さらに37周目にNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(石浦宏明)とNo.19 WedsSport ADVAN RC F(関口雄飛)、39周目にはNo.6 ENEOS SUSTINA RC F(大嶋和也)などが次々とピットに入るも、トップNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rは42周目までピットインを延ばす。
この後早めにピットを終えていたNo.18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT(ジャン・カール・ベルネイ)がトップに立ったが、47周目にはNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)がこれをパスしてトップに浮上。ややピットで後れを取ったNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rの安田裕信だったが、50周目に1コーナーでNo.1 ZENT CERUMO RC F(立川祐路)を捕らえると、その周の内にNo.18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTをもパス。2番手に浮上したNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rが前を行くNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rを追う展開となった。
■再度トップになったカルソニックIMPUL GT-Rが逃げ切りを果たす
レース中盤はNo.23 MOTUL AUTECH GT-R、No.12 カルソニック IMPUL GT-R、No.1 ZENT CERUMO RC Fがトップ3となり、No.18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTを56周目にかわしたNo.24 D'station ADVAN GT-R(佐々木大樹)とNo.6 ENEOS SUSTINA RC F(国本雄資)、No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(オリバー・ジャービス)が4〜6番手で続いたが、57周目にNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rも最終コーナーで周回遅れと接触してしまい、左フロントにダメージを負うなど、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rを追い切れない。
しばらくこのオーダーでの周回が続いたが、大量リードに守られ、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rがトップのまま終盤に向かうかと思われたが、突然69周目の300Rで松田はマシンを止めてしまう。この間にNo.12 カルソニック IMPUL GT-R、No.1 ZENT CERUMO RC F、No.24 D'station ADVAN GT-Rなどが次々にNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rをかわし、なんとか動き始めたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rはピットに戻り、タイヤを換えてレースに復帰するも、ここで勝負権を失ってしまう。
予期せぬ形でトップを奪い返したNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rは、時にタイヤにタイヤカスが付着して異常振動するピックアップにより一時ペースを乱すことあったが、安田と3スティント目を引き継いだデ・オリベイラがNo.1 ZENT CERUMO RC Fを寄せ付けず、そのままポール・トゥ・ウイン! No.12 カルソニック IMPUL GT-Rは開幕戦の3位に続く優勝で、ランキング首位に躍り出た。
2位にはNo.1 ZENT CERUMO RC F。3位には2回目のピットイン後にNo.24 D'station ADVAN GT-Rを逆転したNo.6 ENEOS SUSTINA RC Fが入り、2戦連続の表彰台を獲得。4位No.24 D'station ADVAN GT-Rに次ぐ5位には、107周目にNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fをオーバーテイクした、伊藤大輔のNo.37 KeePer TOM'S RC Fが入った。この結果、シリーズランキングではNo.37 KeePer TOM'S RC FとNo.6 ENEOS SUSTINA RC Fが26ポイントで2位タイに並ぶこととなっている。
4/13-14 | Round1 OKAYAMA | |
5/03-04 | Round2 FUJI | |
6/01-02 | Round3 SUZUKA | |
8/03-04 | Round4 FUJI | |
8/31-9/01 | Round5 SUZUKA | |
9/21-22 | Round6 SUGO | |
10/19-20 | Round7 AUTOPOLIS | |
11/02-03 | Round8 MOTEGI |