スープラが仙台を連覇 コマス念願の初優勝! 竹内の走り光る 6月30日、宮城県・仙台ハイランドレースウェイで全日本GT選手権第3戦「ハイランドGT選手権レース」の決勝レースが行われた。 午前中は時折強い雨が降るあいにくの天気だったが、決勝レースの始まる1時間ほど前から急速に天候が回復。スタート前のウォーム・アップ走行時には、路面もかなり乾き、一部を除いてドライ状態となった。まだ、上空には黒い雲が残り、一抹の不安を持ったチームもあった。 ![]() ウェット部分が残って始まったレースだが、10ラップを過ぎるころには日差しも強くなり、完全ドライで気温30度、路面温度も35度超とコンディションが激変。スピンやマシン不調を起こすマシンが続出。サバイバルレースの様相を呈してきた。 まず脱落したのは、周回遅れと接触をしたNo.36、続いて単独スピンを喫したNo.61。だが依然として、No.60、No.37、No.39は1秒差で息詰まる闘いを展開。中でも、今回初めてスープラでGTCに登場したNo.37竹内浩典は外国勢、ベテラン勢に一歩も引かず、順位をキープ。時には前を行くNo.60服部を激しく攻めたてる走りを見せる。そして、竹内はノー・ミスで24周目にエースのコマスにスープラを渡した。トップを行くNo.8クリステンセンは、規定ギリギリの40周まで走らせてピットイン。だが、ホイールのナットが外れずに大きくタイムロスし、優勝争いから脱落した。優勝の本命といわれたNo.60マクラーレンはピットインが同じチームのNo.61と重なってピット内は大混乱。2連勝中のチーム・ラークマクラーレンらしからぬミスが続き、無駄なタイムロスを重ねてしまう。 ![]() ![]() ![]() 72-WAKO'S BMW M3-GT300クラス優勝! ![]() ![]() とにかく、ハイスピード&サバイバルな激しいレースで、スタート直後からゴールの瞬間まで目の離せない1時間57分だった。 (入場者数:48,400人) |
![]() ★ 総合優勝 ★ Erik Comas H.Takeuchi No.37 CASTROL CERUMO SUPURA ![]() 勝利を確信したのはチェッカーフラッグを受けた時です。今まで何度もリードしているレースを落として来たので、ゴールするまでは確信できませんでしたね。昨年はゴール直前でリタイアし ましたけれど、今回勝てましたから、(日本語で)ハイ、コノサーキット、ワタシハトテモスキデス」 ![]() 前に関谷さんのクルマとかマクラーレンがいましたけれど、なにしろついていこうと。それでエリックにわたせば、あとは全部エリックがやってくれるだろうから、なにしろ今回は前に離されないのが僕の仕事だと思っていました。今回はエリックに40周も任せてしまったんですけれど、まぁあとはスープラ使いに任せるしかないやという感じでしたね。とりあえず今回は、まず1戦乗ってみろということだったもので、今後はチームとまた相談することになります。でも今回は本当に素晴らしい経験をさせてもらったと思っています」 ![]() ★ GT300クラス優勝 ★ T.Kinoshita N.Makiguchi No.72 WAKO'S BMW M3 ■木下隆之: 「前半トップで走っているのはわかってました。今回テストすることができなくてブッツケ本番で臨んだんですが、金曜日のウェットは凄くタイムがよくて、2番手に大きなアドバンテージをもってトップだったんです。だからこのまま雨が降ってくれればなと考えたんですが、逆にドライで勝てたので、今はお天気で良かったかなと思っています。前回6速が壊れてしまいまして、今回古い5速を無理やり組んだんですが、ピーキーなNAエンジンには非常に辛いんです。しかもハイランドでギアが合わない所が多くて、苦しい戦いになるだろうなとは思ってましたけど...。チャンピオンを今年是非取りたいので、この辺りで勝っておかないと、ポルシェは非常に速くて信頼性ありますし、シルビアやMR2も速くなってくるでしょうからね。そういう意味では良かったです。富士では6速のミッションが...、(隣の牧口選手の方を見て)入りますよね(牧口選手『ハイ』と答える)、それからちょっと太いタイヤも入れてもらえますよね(牧口選手『ハイ』と答える)、それにパワステもつけてもらえますよね(牧口選手『パワステは自分のパワーステでお願いします』と答える)、という風にまだやらなくちゃいけないことが一杯あるものですから、少しずつやっていきたいと考えています。優勝1回だけでチャンピオンというのも寂しいので、2回3回勝って、パーフェクトなチャンピオンといきたいですね」 ■牧口規雄: 「木下選手が前半頑張ってくれてかなりマージンがあったので、自分としては楽なレースができると思ったのですが、それに甘えて、ちょっと途中でミスってしまいました。だけど、なんとか優勝できて嬉しく思っています。910ポルシェが前に行った時は、まずいなぁと思いましたが、910ポルシェがピットインしたのでホッとしました。その後は後ろとの差が20秒くらいありましたから、逆に気が抜けた感じがしてしまって...。それでもなんとかエンジンを壊さないように注意しながら最後まで走り切りました。実はここのコースが一番苦手なコースなんですよ。普段なら私が最初に行って木下さんに渡すんですが、ここは苦手なもので先に行ってもらいました。好きなコースは富士だもので、今度の富士では頑張ってまた勝ちたいと思います」 |