Round 1
All Japan FUJI GT Race in FUJI Speedway




Race Day Report
Sunday, 4 May '97



75 NISSAN 300ZX-GTS

 朝のフリー走行中、300Rでクラッシュ。

立川祐路「300Rで水たまりにのって、コントロール不能になってまっすぐ突っ込んでしまった。身体は大丈夫ですが、クルマはかなり壊れてしまったので、決勝は難しいかもしれません。予選からまずまずよかっただけに残念です」(結局、決勝レースは断念)



27 TEAM FCJフェラーリ

 金曜日から、燃圧が低下してエンジンが息つきを起こすというトラブルに見舞われ、予選でも充分なアタックができなかったが、朝のフリー走行ではウエットコンディションのなか51秒台を記録。クラス7番手に入った。

太田哲也「昨夜のうちに対策をして、朝はとりあえず11周走ってトラブルは出なかった。決勝でも11周までは責任持ちます(笑)。体制的には正直言って厳しいものがあるが、フェラーリ・ファンのためにもがんばります」



7 RE雨宮SuperG RX7

山路慎一「決勝は早いうちに前に出たい。MR2は決勝では辛そうなんで、ポルシェやシルビアについていきたいですね。(ストレートの速さは)前面投影面積はたぶん一番小さいんじゃないかな? エアロパーツは市販車用のデザインなんですよ。もっと、レース仕様に振ったものをつければ速くなるかもしれませんが、それはRE雨宮の考え方からは外れますからね。あくまでストリートユースが基本なんです」



19 RS☆Rシルビア

板東監督「タイヤは第1戦ではあり合わせ、ポルシェのリア用だった。今回はサードスープラのフロント用をリアにつけてるんだよ」

福山英朗「あんまり雨はよくないね。トップタイム出ないし。天気がよくなったほうがいい。今のセッション、最初はボクがチェックのために走って、後半織戸君に渡した」



10 シャトレーゼ・ポルシェGT2

朝のフリー走行でラルフ・ファーマンがトップタイムを記録。

飯田 薫「雨は歓迎なんです。鈴鹿でもウエットでは速かったですしね。ただ、決勝がドライだと、ドライのセットがまだ煮詰めきれていないんです。タイヤを昨年の仕様より太くしたぶん、コーナーはいけるはずなんですが、そのあたりがもうひとつ煮詰めきれていません」



71 シグマテック911

朝のフリー走行でクラストップタイムを記録。

星野 薫「決勝も雨だといいんだけどね。ポルシェはABSとかがよくできているからね。でも、反対にドライがイマイチなんですよ。今回は初レースなんで、予選はとりあえず安全パイのセットでいってます。決勝はボチボチいきますよ」



◎各チームのタイヤチョイス

ブリヂストン勢は全車ソフト系をチョイス。ブリヂストンとしては決勝中に4輪交換することを奨めている。ダンロップ勢はミディアム系がメインで、GT500クラスはほぼ全車ミディアム、GT300ではポルシェが固めをチョイスしている。ヨコハマ勢は、GT500クラスではスープラがミディアム、スカイラインと300ZXはハードをメインにしている。GT300クラスはRS☆Rシルビアとバーディークラブ・MR-2はソフト系、その他のチームはミディアム系がメインとなっている。GT300クラスでミディアム系をチョイスしたところは無交換でも走りきることは可能だが、おそらく交換するだろうとのこと。以上、チームによっては左右別のコンパウンドをチョイスするなどの作戦をとるところもあるようだ。




condition

天気:雨/曇り 気温:18度 湿度:84% 路面温度:18度 入場者数:5/4 51,000人(5/3 13,500人)
(決勝スタート直前 13時45分現在)



○霧による視界不良のため45分遅れ、14時25分ローリングスタート開始となる

○ピットスタート
21 ガソリンの補給のため
28 オイル漏れを対策
17 タイヤを交換

○フォーメーションは2周になる(周回数は67周から66周に変更)



penalty



910 ナインテンポルシェ

 再スタート時のフライングで、ピットストップ10秒。



13 エンドレスアドバンGT-R

 一時は3位まで順位を上げるがオイル漏れでオレンジ旗を受け、ピットでリタイアとなる。

木下みつひろ「たぶんデフだと思う。煙が室内まで入って来ちゃってもうダメ。いいトコまでいったのに...。すげぇ悔しいよ」



6 ダンロップBP-MR2

 ピットロードの速度違反でペナルティ・ストップ10秒。



51 コブラポルシェ

 黄旗無視で、ペナルティ・ストップ10秒。



30 綜合警備PORSCHE

坂田監督「ドライブシャフト。全然関係なくピットに入ったが、タイヤを替えるために外してみたら、壊れていた。タイヤが太くなったので熱を持ってけっこうキツイんだよね」



25 つちやMR2

土屋武士「10周くらい前からストレートが伸びなくて、エンジンがおかしいかと思ったけどドライブシャフトがねじ切れました。NAは辛いですね。ターボの搭載を考えているんですけど、次はまだ間に合わないと思います」



12 カルソニックスカイライン

 ピットロードの速度違反でペナルティストップ10秒。



18 avex 童夢 無限 NSX

佐々木マネジャー「章がスピンをして、それを避けようと後ろのクルマが右往左往するなかで他車と接触して、右リヤサスを壊してしまった」




RACE RESULT



3 ユニシアジェックススカイライン(総合2位)

長谷見昌弘「この結果はまあまあですね。ちょっと失敗しちゃったんです。グリッドでタイヤをスリックに換えたんですけど、そのときにリヤウイングを寝かせてダウンフォースを減らしたんです。そうしたらオーバーステアになっちゃって・・・。あれがなければKUREには抜かれなかったんだけどね。でも、スープラには勝てませんよ。ストレートが速いんだもん」

田中哲也「長谷見さんから代わって、ピットのみんなも素早い作業をしてくれたのに、出るときにエンストしちゃって、ビビリました(笑)。あと、ペースカーが長く入ったんでもうこれで終わりかと思ってたんです。でも、再スタートになって、デンソースープラとの間にGT300が5、6台いたのかな。とにかくこれを早く抜かなきゃ置いていかれると思って必死になりました。最後はがんばったんですが、まあ向こうが速かったってことです」



36 カストロール・トムス・スープラ(総合3位)

ペドロ・デ・ラ・ロサ「くやしい。タイヤ選択をミスした。最初、レインで出たので、1回余計にピットインしなければならなかったのが痛かった。残念だけど、あれで3位ならまあまあなので、次はがんばる」

ミハエル・クルム「レインタイヤが失敗だった。1回余計にピットインしなければならなかった。そのわりには追い上げて3位だから、満足している。あれで表彰台はムリだと思ったからね。もちろん勝ちたかったけどね」



19 RS☆Rシルビア(GT300クラス2位)

織戸 学「エキゾーストが割れてたみたいでパワーが出なかった。コーナーではこっちの方が速かった。完走できてポイント取れたから、シリーズをねらってる。チェッカーがこんなに嬉しいものだと思わなかった。ラスト1周は緊張しました」

福山英朗「まるっきりドライなら絶対勝てたレース。(鈴木)恵一さんの良いオヤジのテクニックが出たしね。ペースカーが入ったらああなっちゃったし、空力は向こうの方が結果的には上だったみたい。タンクが軽くなってからのバランスが課題かな。エキパイか排気漏れかブースト漏れかってトラブルもあったし」



7 RE雨宮SuperG RX7(GT300クラス3位)

山路慎一「スタート直前のラスト2分でスリックに交換したから、まだウチがレインだと思って序盤他が抜かせてくれた(笑)。スリックでトップに立てた。フロントのダクトを塞いだみたいで、ブレーキを強く踏むとうまく冷えてない感じがした。バイブレーションがちょっと出て駆動系が心配だった。雨でいじったブレーキバランスがわけわからなくなって…。路面が乾いてくるとポルシェはトルクがあるみたいで、入り口を抑えてトラクションをかけてコーナーを立ち上がるポルシェの方が有利みたいですね。水温とか細かいトラブルが出て(ラスト7周で)抜かれちゃって3番手でしたけど、クルマは基本的にはちゃんと走ってる。まだまだ煮詰めが必要ですけど、このクルマで長丁場は初めてだったんで、次は速さより強さを課題にします」



27 TEAM FCJフェラーリ(GT300クラス4位)

太田哲也「昨日までの燃圧トラブルは完全に直ってたんだけど、クルマはあいかわらず遅かった。でも、前半コンディションが悪くて他がビビっているうちに、ブレーキングでがんばって抜いたんだ。ボクらはスリックで出たんだけど、カットスリックで出ていったクルマがしだいに遅れたから順位が上がってきた。最後、オロフソンががんばって前のポルシェを2台抜いてくれたから4位になれた。状況を考えればこの順位はほんとうにうれしいよ」