NICOS Cup GT Allstar in Twin Ring MOTEGI

GTキングは渡さない!!
ZEXELスカイラインが暫定ポールを奪取!

スープラ&NSXはトップクォリファイで逆転を狙う
GT300はラスト1分でナインテンポルシェが大逆転

NICOS Cup GT Allstar
15 Nov. '97
Qualify Report

 11月15日、NICOS CUP GTオールスター戦'97の予選が栃木県・ツインリンクもてぎで開催された。ツインリンクもてぎの2つあるコースのうち、使用したのはオーバルコースの"スーパースピードウェイ"。今年8月にオープンしたツインリンクもてぎのスーパースピードウェイにとっては、このGTオールスター戦が初の公式戦となる。今回のコースには第1ターン、第3ターンにシケインが設けられている。これは、本来オーバル用に造られていないGTマシンとタイヤの安全確保のためでもあり、またロードコースにあるブレーキング競争という楽しみをオーバルに持ち込むという意味があるということだ。


GT500

好調スカイラインは雨のためか?!

 午前には2回、各1時間の練習走行が行われた。昨晩降った雨のために、1回目の走行開始時には路面はウエット状態。しかし、雨は上がっており、各車、インターミディエイト(浅溝雨用)タイヤでコースイン。初めてのコースで、しかも雨ということでみな無理をせず、確実な走行だった。それでもGT500クラスのタイムは1分を切る50秒台。なかでも積極的に周回したNo.2 ZEXELスカイラインは51秒289のトップタイムを記録。2番手はNo.18 avex童夢無限の54秒150を大きく引き離した。3番手には、No.30 NICOS PORSCHE、4番手にNo.556 KURE R33、5番手にNo.3ユニシアジェックススカイラインとスカイラン勢の健闘が目立った第1セッションだった。

 引き続き行われた練習走行第2セッションでも、No.2 ZEXELスカイラインが好調な走りを見せる。雨の心配はほとんどなくなり、走行ラインはほとんどドライとなった終盤には上位勢は50秒を切るタイムを出す。No.2 ZEXELスカイラインは最終的に47秒573までタイムアップし、先のセッションに続きトップに立つ。2番手にはコンマ321差の47秒894でNo.556 KURE R33が付け、3番手にはNo.37カストロール・トムス・スープラ、続いてNo.38カストロール・セルモ・スープラ、No.36カストロール・トムス・スープラと3台のスープラが並んだ。6番手にNo.18 avex童夢無限NSXが入った。GT300では両セッションともNo.81ダイシンシルビアがトップに立ち、第2セッションでの52秒322が午前のトップタイムとなった。なお、No.26タイサンスターカードRSRは第2セッション途中でエンジンにトラブルが発生し、午後の予選での走行も不能となってしまった。


ZEXELスカイラインがパーフェクト制覇

 午後に入ると日差しも強くなり、暑さを感じるほどになる。2時ちょうどから予選が始まる。路面もこの時点で完全にドライとなった。予選は正味1時間で、最初の20分をGT500が、続く20分をGT300がそれぞれ走り、最後の20分は両クラスの混走で行われた。

 まずGT500クラスがコースに出る。ドライコンディションでは、あっさりとタイムは40秒台に入る。8分経過時点で練習走行でも好調だったNo.2 ZEXELスカイラインが47秒955でタイムチャートのトップに立つ。これにNo.18 avex童夢無限NSXが47秒945で続くが、この直後No.18はピットイン。ミッション・オイルが漏れており、修復のために以後の走行は不可能となった。これに代わってNo.100 RAYBRIG NSXが47秒908を出すが、この時にシケインのパイロンに接触があったということでペナルティーが科せられこのタイムは無効になってしまい、47秒948のタイムにとどまった。そして20分の走行終了直前にNo.37カストロール・トムス・スカイラインが47秒794を出して2番手へと飛び込む。No.2は最終的に47秒617までタイムを上げ、全セッションでトップを取りパーフェクトととなった。そして、5番手にはNo.556 KURE R33が入り、スカイライン勢の好調さがうかがわれた。





GT300

GT300クラスはトップ逆転の連続!

 GT300クラスの20分間では、No.19 RS☆Rシルビアが開始早々に第1ターンのシケインでコンクリート・ウォールにヒット。マシンの右フロントをかなり破損し、レッドフラッグで一時中断。この後もスピンするクルマがあり、各車なかなかタイムアタックができない。その中でNo.81ダイシンシルビアが他車のスリップストリームを使ってタイムアップ。52秒964でトップに立つ。これにNo,27 TEAM FCJフェラーリが53秒182、No.60ワイズダンロップBPキャバリエの53秒214で続く。

 そして、最後の混走セッション。タイムアップは難しいかと思われた中、最初のGT500走行時間に電気系のトラブルでコース上に止まってしまったNo.5 5ZIGEN SUPRAが、修復してサイドコースイン。47秒992までタイムを上げて5番手に上がる。そして、残り10分ほどになったところで、No.38カストロール・セルモ・スープラが47秒714で6番手から一気に2番手に飛び込む。また、GT300でも混走セッション開始直後にNo.27が52秒816を記録してNo.81を逆転する。だが、終了わずか1分前にNo.910ナインテンポルシェが52秒460を叩き出し、一気にトップに上がる。そして、そのまま終了となった。


 これによって、16日午前に行われるトップクォリファイには、GT500ではNo.2、No.38、No.37、No.18、No.100、No.5、No.556の7台。GT300からはNo.910、No.27、No.81の3台が出場する。









エリック・コマス Eric Comas
Time - 47.617(暫定ポールポジション)
No.2 ZEXELスカイライン


「オーバルは大好きだよ。でもシケインがちょっとね(笑)。抜き場? 抜き場はまったくない。今日は暫定ポールを決めたが、非常に拮抗した戦いだった。1回目の公開練習の時はウエットの中で2位より3秒速かったけど2回目はコンマ5秒、予選ではコンマ2秒差もなかった。各マシンの差は本当に僅かだった。僕のクルマは悪くなかった。速く、そして非常にコンスタントに走れるんだ。47秒台を4回か5回マークした。競争力には満足しているよ。この調子で行って明日のトップクオリファイでもポールポジションを奪ってレースでも勝ちたい。シリーズ戦では開幕戦で優勝したので最後のレースも優勝で飾りたいよ」




GT300 TOPDRIVER

玉本秀幸 Hideyuki Tamamoto
Time - 52.460(GT300クラス暫定ポール)
No.910 ナインテンポルシェ


「袖山さんが『行け』と後半に言ってくれたんで、出たらスリップも使いやすくて良いタイムが出た。午前は速いタイムでは走れず、タイムが出て良かったですよ」





NICOS Cup GT Allstar Qualify Certifications

Twin Ring MOTEGI Super Speedway
| 11.15 Sat. | Wether: Fine | Course: Dry |

Po No C-Pos Machine Driver Time
1 2 500-1 ZEXELスカイライン 鈴木亜久里 E.コマス 47.617
2 38 500-2 カストロール・セルモ・スープラ 竹内浩典 金石勝智 47.714
3 37 500-3 カストロール・トムス・スープラ 鈴木利男 舘 信吾 47.794
4 18 500-4 avex童夢無限NSX 黒澤 弥 山本勝巳 47.945
5 100 500-5 RAYBRIG NSX 高橋国光 飯田 章 47.948
6 5 500-6 5ZIGEN SUPRA 田嶋栄一 ヒロ松下 47.992
7 556 500-7 KURE R33 影山正彦 近藤真彦 48.166
8 36 500-8 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳 片山右京 48.195
9 3 500-9 ユニシアジェックススカイライン 長谷見昌弘 田中哲也 48.987
10 34 500-10 STP タイサンアドバンバイパー 土屋圭市 松田秀士 49.047
11 39 500-11 デンソーサードスープラGT 影山正美 谷川達也 49.071
12 30 500-12 NICOS PORSCHE 山田洋二 茂木和男 49.365
13 12 500-13 カルソニックスカイライン 星野一義 土屋武士 49.854
14 910 300-1 ナインテンポルシェ 袖山誠一 玉本秀幸 52.460
15 27 300-2 TEAM FCJ フェラーリ 太田哲也 A.オロフソン 52.816
16 81 300-3 ダイシンシルビア 大八木信行 木下隆之 52.904
17 60 300-4 ワイズダンロップBPキャバリエ 佐藤久実 田中 実 53.214
18 7 300-5 RE雨宮SuperG RX7 山路慎一 松本晴彦 53.929
19 71 300-6 シグマテック911 星野 薫 城内政樹 54.391
20 25 300-7 つちやMR2 小幡 栄 長嶋正興 54.491
21 91 300-8 バーディークラブ・MR-2 松永雅博 三原じゅん子 54.776
22 17 300-9 東京科芸専:REロードスター 野上敏彦 細野智行 56.740
23 19 300-10 RS☆Rシルビア 織戸 学 福山英朗 57.032
24 88 500-14 JLOC ディアブロGTR 和田孝夫 和田 久 58.359
25 26 300- タイサンスターカードRSR 鈴木恵一 新田守男 出走せず
参加台数:26/出走台数:25

予選通過基準タイム (110%)GT500 - 53.000/GT300 - 59.000