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2004-04-02 |
2004年AUTOBACS全日本GT選手権開幕戦が、もう目前に迫った4月2日、TIサーキット英田でJGTC練習走行が行われた。走行は午前に両クラス混走で1時間30分、午後は混走が1時間30分+各クラス占有15分で行われた。
練習走行1回目は午前9時にスタート。前夜、満開の桜を濡らした雨は朝には上がり、雲の切れ間から春の陽射しが降り注ぐ。しかし、開始時点では路面は黒光りしている状態で、各車スリックタイヤを激しくホイールスピンさせながらピットアウトしていった。開始時点での気温は16度、路面温度は19度。序盤は各チーム、路面の状況を確かめながらの走行で、タイムはGT500クラスのマシンで1分35秒台がベストに留まった。その後も路面の乾きは遅く、タイムはなかなか上がってこない。そのなかで目立ったのはNo.39 デンソーサードスープラGT、No.25 ECLIPSE ADVANスープラ、No.37 DYNACITYトムス スープラで、ピットに戻る回数も少ないまま精力的に周回を重ねていく。残り30分ほどになったところでようやく1分30秒を切るクルマが出始め、そこから各車がいっせいにタイムアップ。No.39が1分24秒875を出すと、No.3 G'ZOX・SSR・ハセミZが1分24秒930でこれに続く。以下、No.1 ザナヴィ ニスモZ、No.36 WOODONEトムススープラ、No.22 モチュールピットワークZと、スープラとフェアレディZが交互に並ぶ。残り5分を切って最後のタイムアタック。No.3が1分24秒808を出し、このセッションでのトップを奪った。NSX勢は全体にタイムが上がらず、No.18 TAKATA童夢NSXが1分26秒299で10番手となったのが最上位だった。また、今回がJGTCデビューとなるNo.21 フェラーリ550GTSマラネロは1分32秒312に留まった。なお、No.35 イエローハット スープラはマシンの準備が間に合わず走行しなかった。
GT300クラスではNo.11 JIM RodeoDriveアドバンF360、No.77 クスコスバルADVANインプレッサ、No.7 雨宮アスパラドリンクRX7などが序盤から数多く周回を重ねる。路面が乾いた終盤、No.16 M-TEC NSX、No.81 シーウエストダイシンアドバンZ、No.30 RECKLESS MR-Sなどが大きくタイムアップ。No.16の1分31秒618がベストとなった。No.16は前年のGT500をGT300仕様に変更したマシン。ドライバーも経験豊富な山野哲也とインテグラ・ワンメイクレースのチャンピオン八木宏之と実力派がそろっている。昨年最多勝のセリカ勢はNo.19 ウェッズスポーツセリカが8番手、No.52 プロジェクトμ太陽石油セリカが9番手に留まった。
練習走行2回目は13時45分に開始。昼過ぎからやや風が強まり、午前中には空の半ばを覆っていた雲もほぼ姿を消した。インターバルに他カテゴリーの走行が入ったこともあり、コース上は完全なドライとなった。開始時点での気温は21度。路面温度は24度だったが、その後強い陽射しに照らされ28度まで上昇した。1回目には様子を見つつの走行だった各チームもこの回には序盤から積極的に走行。上位にはスープラ勢とフェアレディZ勢が1分25秒台で並ぶ。開始から20分ほどでNo.22 モチュールピットワークZが1分23秒839をマークしタイミングモニターのトップに立つ。これは従来のレコード、1分24秒670を大幅に上回るタイム。TIサーキット英田はシーズンオフにコース路面を全面的に舗装しなおした影響もあるのか、タイムが出しやすい状況となっているようだ。
14時18分ころ、コースサイドにストップするマシンが出たため赤旗中断。10分間の排除作業ののち再開される。その後はNo.38 auセルモスープラ、No.12 カルソニックIMPUL Z、No.39 デンソーサードスープラGTなども1分24秒台前半に入れ、レコードを上回る。それも一段落するとセッティングの確認などに費やすチームが多くなったのか、タイムアップはみられなくなる。
15時ちょうどから15分間はGT300専有の時間帯。まずはNo.30 RECKLESS MR-Sが1分30秒731を出すとNo.19 ウェッズスポーツセリカ、No.63 LEYJUNダンロップ320R、No.16 M-TEC NSXなどが次々これを上回る。最終的にはNo.16が出した1分29秒800がこのセッションのベストとなった。これは従来のレコードを2秒半以上も上回っている。
15時15分から最後の15分間はGT500専有。5分も経たないうちにNo.6 エッソウルトラフロー スープラが1分23秒381と、このセッションでのベストとなるタイムを出すが、これに続くチームはみられない。残り5分を切って各車最後のタイムアタック。No.38 auセルモスープラが1分22秒831と、ついに1分22秒台に入れてくる。No.22 モチュールピットワークZとNo.1 ザナヴィニスモZがこれに続くが1分23秒台まで。けっきょく、No.38のタイムがこのセッションのベストだった。NSX勢では、No.18 TAKATA童夢NSXが最後に1分24秒台のタイムを出し、9番手に入った。1回目に走行できなかったNo.35 イエローハットスープラは急遽、2002年型のマシンを持ち込み、12番手のタイムをマークした。
No.38 au セルモスープラ(GT500 総合1位)
立川祐路「一昨日、川崎大師にお祓いに行って来ましたから、バッチリです(笑)。明日、明後日と路面も変わっていくでしょうから、どれだけ合わせていけるか。予選はそんなにムリしてウエイト積まなくてもいいだろうし(笑)、あとはレースですね。ここんところ開幕戦で落としているんで…。荒選手は頼もしいですね。朝の雨でもいきなりトップタイムを出したり、その後のドライでもパッと乗って速いんです。今回はたぶんボクがアタックしますが、どっちもアタックできるのが今年の強みですね。もちろん、ポールは獲れれば獲りたいし、目標は優勝です」
No.16 M-TEC NSX(GT300 総合1位)
山野哲也「午後のほうが条件は断然良かったですね。午前中は雨上がりという感じで砂も出てたからね。2回目は100%ドライで路面もよかった。タイムを出した周もたまたまクリアラップだった。フレッシュタイヤだったし、条件的には最高のコンディションだったから、タイムが出ちゃったんだろうね。気になるとすれば、2番手以降がコンマ1秒刻みでいっぱいいるから、そういう意味では油断はしてません。クルマはぼちぼちいい感じで仕上がってきていますが、リクエストを聞いてくれるチームなんで、もっと曲がる方向にセットアップを続けていきたいと思います。もっと曲がれば、もっと速く走れると思っているので」
2004 第1戦/TIサーキット英田 練習走行総合結果
2004.4.2 | 天候:晴 | コース:ドライ | TIサーキット英田 3.703km1 | 38 | 500-1 | auセルモスープラ | 立川祐路/荒聖治 | 1'26.127 | 1'22.831 | BS |
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2 | 22 | 500-2 | モチュール ピットワーク Z | 影山正美/M.クルム | 1'25.319 | 1'23.070 | BS |
3 | 1 | 500-3 | ザナヴィ ニスモ Z | 本山哲/R.ライアン | 1'25.236 | 1'23.162 | BS |
4 | 6 | 500-4 | エッソウルトラフロー スープラ | 脇阪寿一/飯田章 | 1'25.345 | 1'23.381 | BS |
5 | 39 | 500-5 | デンソー サード スープラGT | J.デュフォア/A.クート | 1'24.875 | 1'23.444 | BS |
6 | 36 | 500-6 | WOODONE トムススープラ | 土屋武士/M.アピチェラ | 1'25.300 | 1'23.855 | BS |
7 | 12 | 500-7 | カルソニック IMPUL Z | B.トレルイエ/井出有治 | 1'25.419 | 1'23.950 | BS |
8 | 3 | 500-8 | G'ZOX・SSR・ハセミ Z | 金石年弘/E.コマス | 1'24.808 | 1'24.357 | BS |
9 | 18 | 500-9 | TAKATA童夢NSX | 道上龍/S.フィリップ | 1'26.299 | 1'24.952 | BS |
10 | 25 | 500-10 | ECLIPSE ADVAN スープラ | 織戸学/D.シュワガー | 1'26.434 | 1'25.022 | YH |
11 | 32 | 500-11 | EPSON NSX | 松田次生/A.ロッテラー | 1'26.471 | 1'25.024 | BS |
12 | 35 | 500-12 | イエローハット スープラ | 服部尚貴/脇阪薫一 | - | 1'25.576 | DL |
13 | 100 | 500-13 | RAYBRIG NSX | 中野信治/加藤寛規 | 1'47.337 | 1'25.747 | BS |
14 | 37 | 500-14 | DYNACITY トムス スープラ | J.コートニー/片岡龍也 | 1'25.755 | 1'25.934 | BS |
15 | 8 | 500-15 | ARTA NSX | 金石勝智/伊藤大輔 | 1'27.336 | 1'26.225 | BS |
16 | 21 | 500-16 | フェラーリ 550GTS マラネロ | 光貞秀俊/植松忠雄 | 1'32.312 | 1'28.161 | DL |
17 | 16 | 300-1 | M-TEC NSX | 山野哲也/八木宏之 | 1'31.618 | 1'29.800 | DL |
18 | 19 | 300-2 | ウェッズスポーツセリカ | 青木孝行/谷口信輝 | 1'33.394 | 1'30.578 | YH |
19 | 63 | 300-3 | LEYJUNダンロップ320R | OSAMU/吉本大樹 | 1'33.957 | 1'30.649 | DL |
20 | 30 | 300-4 | RECKLESS MR-S | 佐々木孝太/後藤聡 | 1'32.268 | 1'30.731 | BF |
21 | 10 | 300-5 | JIM Gainer アドバンF360 | 田中哲也/余郷敦 | 1'46.003 | 1'30.990 | YH |
22 | 11 | 300-6 | JIM RodeoDrive アドバンF360 | 松田秀士/菅一乗 | 1'32.574 | 1'31.051 | YH |
23 | 80 | 300-7 | エンドレスダイシンアドバンZ | 木下みつひろ/星野一樹 | 1'32.578 | 1'31.194 | YH |
24 | 31 | 300-8 | A'PEX i-mobisess MR-S | 田中実/松田晃司 | 1'33.615 | 1'31.266 | BF |
25 | 7 | 300-9 | 雨宮アスパラドリンクRX7 | 山路慎一/井入宏之 | 1'32.452 | 1'31.397 | YH |
26 | 81 | 300-10 | シーウエストダイシンアドバンZ | 柳田真孝/尾本直史 | 1'32.230 | 1'31.512 | YH |
27 | 43 | 300-11 | ARTA Garaiya | 新田守男/高木真一 | 1'32.424 | 1'31.551 | BF |
28 | 52 | 300-12 | プロジェクトμ太陽石油セリカ | 竹内浩典/西澤誠剛 | 1'33.612 | 1'31.800 | DL |
29 | 17 | 300-13 | エスペリア Kosei セリカ | 長島正興/松永まさひろ | 1'34.460 | 1'32.350 | YH |
30 | 77 | 300-14 | クスコスバルADVAN インプレッサ | 小林且雄/谷川達也 | 1'33.838 | 1'32.741 | YH |
31 | 5 | 300-15 | プロジェクトμ B-1 マッハ号GT320R | 玉中哲二/三船剛 | 1'34.568 | 1'32.799 | YH |
32 | 72 | 300-16 | アドバンBOROポルシェ | 平川晃/Guts城内 | 1'34.593 | 1'33.102 | YH |
33 | 2 | 300-17 | プリヴェチューリッヒ・クムホ NSX | 高橋一穂/渡辺明 | 1'35.113 | 1'33.301 | KH |
34 | 20 | 300-18 | FK/Massimo ADVAN ポルシェ | 和田博/宮川やすお | 1'34.619 | 1'33.433 | YH |
35 | 910 | 300-19 | 高見沢整骨院アドバンポルシェ | 高見沢一吉/砂子塾長 | 1'35.352 | 1'34.326 | YH |
36 | 9 | 300-20 | ADVAN K-STADIUM MT | 清水剛/細川慎弥 | 1'37.183 | 1'34.705 | YH |
37 | 51 | 300-21 | NSC・AUTO-STAFF・ADVANシルビア | 加藤正将/筒井克彦 | 1'35.890 | 1'35.599 | YH |
38 | 70 | 300-22 | フィールズ外国屋ADVANポルシェ | 石橋義三/ヒロミ | 1'38.149 | 1'37.241 | YH |
39 | 111 | 300-23 | ARKTECH ENDLESS ADVAN GT-4 | 飯島寛也/大井貴之 | 1'57.152 | 37'07.067 | YH |
タイヤ=BS:ブリヂストン/YH:ヨコハマ/DL:ダンロップ/MI:ミシュラン/BF:BFグッドリッチ/KH:クムホ |