2004 Round2
SUGO GT CHAMPIONSHIP
2004.5.22, 23 / SPORTSLAND SUGO

2004Round2Preview

2004 第2戦 プレビュー
2004-05-19

不安の残る本命Z…

スープラ得意のSUGOで逆襲か!?

予測不能のGT300戦国時代! 杜のサーキットの覇者は誰?

開幕戦から1ヶ月半も空いてしまっただけに、待ちくたびれた方もいるだろう。AUTOBACS全日本GT選手権(JGTC)の第2戦は5月22、23日、宮城県・スポーツランドSUGOで開催される。今季は昨年より1戦少ない全7戦だけに、この第2戦での1勝は重い。シリーズ前半戦の山場といえる、ハードなレースになるはずだ。

フェアレディZに暗雲が?! NSXとライバル達の差は?

No.22 FAIRLADY Z  今季からスカイラインGT-Rに代わってデビューしたGT500フェアレディZは開幕戦でザナヴィニスモZが勝利を挙げ、早くも今季最強マシンと囁かれた。だが、このZ軍団ににわかに暗雲が立ちこめた。第2戦を控えた4月18、19日にスポーツランドSUGOで行われたJGTC合同テストで、なんと4台のZのうち、1台だけしか走れないという緊急事態に陥った。これは開幕戦であるパーツに修正すべきトラブルが発生し、その対策パーツがこのテストには1台分しか間に合わなかったためだ。NISMOではこのトラブルの内容については口を閉ざすが、直前テストにマシンを走らせることができないということはかなり深刻なものだったのだろう。NISMOの出川監督は「第2戦には全車分の対策パーツが間に合うので問題はない」というが、まったく走れなかったG'ZOX・SSR・ハセミZとカルソニックIMPUL Zではタイヤ選択やマシンのセッティングなどの点で、かなりのハンデになりそう。しかも、このSUGOではJGTC10年間であのGT-Rが1度も勝っていない。まさにニッサンにとって鬼門のサーキット。今年からはZ時代となったが、早くもこのジンクスが気になってきそうだ。

No.6 SUPRA  一方、開幕戦の勝利をZにさらわれたスープラは、このSUGOで巻き返しを狙う。中でも開幕戦2位のエッソウルトラフロースープラやワンミスで勝利を逃したデンソーサードスープラGTは必勝態勢だろう。そして、このSUGOを得意とするのがTOM'S勢や先の合同テストで総合ベストタイムを叩き出したauセルモスープラも注目。Zがトラブルで出遅れているだけに、第2戦SUGOはスープラに優位がありそうな雰囲気だ。

No.18 NSX  今季ターボ化されたNSXは、ターボエンジンの開発の遅れから開幕戦は散々な結果に終わった。だが、開幕戦と第2戦の間が1ヶ月半と大きくあいたことはNSX陣営に大きなプラスになったはず。開幕からわずか2週間後の合同テストでは、テスト車両がスープラやZの背後にまで迫るパフォーマンスを見せた。第2戦でNSX全車が同等のパフォーマンスを見せるとまではいかないだろうが、童夢やM-TEC、そしてホンダの支援によって昨年同様に巻き返しを見せてくれるはず。その進化の進み具合がこの第2戦の注目点だ。


ムルシエラゴR-GTがデビュー

No.88 MURCIELAGO  そして、この第2戦の注目は新たに登場するニューマシン、ランボルギーニ・ムルシエラゴR-GTだ。JGTCが1994年にスタートして以来、ランボルギーニで参戦を続けるJLOCが送り込む最新鋭のGTマシンだ。ムルシエラゴR-GTはヨーロッパで行われているFIA-GT選手権の第2戦でポールポジションを獲得し、決勝でも3位に入っている。JLOCのNo.88 JLOCムルシエRG-1はまさにこの入賞マシンと同型ということ。開発はル・マン優勝車のアウディR8を開発したアウディスポーツがおこなっている。この第2戦はマシン到着からわずか2週間足らずということで、本当の実力発揮とまではいかないかもしれない。だが、No.21 フェラーリ550GTSマラネロとともに国産GT勢を脅かす可能性を秘めたマシンであろう。


ハイレベルな混戦となりそうなGT300

No.16 NSX  開幕前は、昨年シーズン後半戦を4連勝したセリカが優位となるという予想が多かったGT300。だが、蓋を開けてみるとポールはM-TEC NSX、優勝はJIM GainerアドバンF360(フェラーリ360モデナ)だった。レースではレインからドライへというコンディションの変化もあったにせよ、昨年のチャンピオンカーであるフェアレディZ、VQ35DEにエンジンを替えたガライヤ、縦置きエンジン化されたMR-SにVemac RD320Rも加えて、まさに乱戦混戦模様だった。

No.19 CELICA  フェラーリ360の2台は第2戦に向け軽量化を行ってくる予定であり、ウェッズスポーツセリカもSUGO合同テストでセットが見えたと明るい兆しを見せている。これにSUGOを得意とするRECKLESS MR-S、そしてM-TEC NSXが要注意マシンとなりそうだ。また、開幕戦を不本意な結果で終えたZは、逆にハンデウエイトがないだけにここで良いパフォーマンスをみせそうだ。

 そして、このレースから雨宮アスパラドリンクRX7がニューシャシーを投入してくる予定だ。単に新しいシャシーというだけでなく、軽量化や低重心化、空力向上などかなり工夫されている模様で、エンジンにも向上があるということなので、今後の活躍が期待できそうだ。さらに、JGTCで欠かせないチームとなっているTEAM TAISANがこの第2戦からポルシェで復活。ドライバーは昨年のマーチレースを圧倒的な活躍でチャンピオンとなった井尻薫とポルシェ遣いの山岸大のコンビとなる。


スポーツランドSUGOへのアクセス

 スポーツランドSUGOは仙台市の東南、宮城県村田町にある。クルマなら東北自動車道の村田インターチェンジで降りて、出口を左折し次のT字路を右に。あとは看板に従えば15分ほどで到着。仙台市内からは県道31号線を村田方面に向かえば、看板が出てくる。約50分ほどだ。公共交通機関ならJR仙台駅へ出て、駅西口からスポーツランドSUGO行きのバス(宮城交通)で約60分。
 詳しくは、スポーツランドSUGO・ホームページへ。



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