2004年AUTOBACS全日本GT選手権権第3戦「JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA」（セパンサーキット）は、6月19日決勝日を迎えた。決勝スタートが夕方5時のため、30分間のフリー走行も通常よりかなり遅い11時45分から。前日は雨が降るなど不順な天候だったが、この日はいつものように南国らしい陽射しがサーキットに降り注ぐ。気温は30度、路面温度は38度に達した。

　開始と同時にほとんどのチームがコースに飛び出していく。これは決勝レースの気温が上がった場合のマシンセッティングを行うためだ。
　走行開始から10分後、No.39 デンソーサードスープラGTが2周目に2分02秒832を記録。続いて、No.3 G'ZOX・SSR・ハセミZが3秒392で2番手に。さらにNo.25 ECLIPSE ADVANスープラが2分03秒700、No.36 WOODONEトムススープラが2分04秒444がこれに続き、No.3ハセミZをはさんでスープラ勢の好調さが目立つ。
　セッション中盤、No.6 エッソウルトラフロースープラが2分03秒533で3番手に上昇。直後にNo.35 イエローハットYMSスープラも2分03秒621で4番手に。これで、2番手のNo.3 Zをはさんでトップ6中5台がスープラとなる。7番手、2分04秒360のNo.18 TAKATA童夢NSXがNSX勢最上位。8番手にはポールポジションのNo.12 カルソニックIMPUL Zが2分04秒465でつける。
　路面温度が上がってきたのか思いのほか上位陣のタイムが伸び悩むなか、ラスト10分の時点で、No.8 ARTA NSXが4秒287で8番手に浮上。NSX最上位となる。No.8は今回、ニューエンジンを投入したという。
　ラスト5分を切ったところで、No.6 エッソウルトラフロースープラが2分03秒242、さらに終了直前に2分03秒111までタイムを詰めて2番手に上がる。No.12 カルソニックIMPUL Zも2分03秒270を記録して3番手。だが、唯一2分02秒台に突入しているNo.38 デンソーサードスープラGTには誰も届かないまま、セッションが終了した。
　また、チャンピオンゼッケンを背負うNo.1 ザナヴィニスモZはGT300ポールのNo.80 エンドレスアドバンダイシンZと接触し、計測周わずか1周でマシンをコースサイドに止めてしまった。
　さらに、地元でのデビューレースとなるNo.15 AMPREX ムルシエラゴGTは4周目を走行中にスローダウンし、コースサイドにストップ。また、もう1台のムルシエラゴ、No.88 JLOCムルシエRG-1もセッション残り5分の時点で左リアサスペンションにトラブルが発生して緊急ピットインを余儀なくされた。ともにトラブルを抱えて決勝を迎えることになりそうだ。

　GT300クラスでは、納得いく予選ができなかったNo.7 雨宮アスパラドリンクRX7が、セッション序盤に2分11秒875でトップに立つ。だが、20分経過時点でNo.16 M-TEC NSXが2分10秒939を出してGT300最上位を奪取する。その後、2番手にはNo.81 シーウエストアドバンダイシンZが浮上。3番手には中盤までNo.72 アドバンBOROポルシェが付けていたが、セッション終了直前にNo.5 プロジェクトμ B-1マッハ号GT320R、No.63 LEYJUNダンロップRD320Rのヴィーマック2台が3、4番手に飛び込んだ。ポールポジションのNo.80 エンドレスアドバンダイシンZは接触もあって8番手にとどまった。