2004 Round3
JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA
2004.6.18, 19 / SEPANG CIRCUIT

2004Round3Practice

2004 第3戦 練習走行
2004-06-17
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猛暑、路面温度50度の熱闘!

WOODONEトムススープラが夕暮れ直前にスーパーラップ!

セパンはやっぱり雨宮アスパラドリンクRX7が来たっ!!

2004年AUTOBACS全日本GT選手権第3戦マレーシア大会の前日、6月17日、セパン・インターナショナル・サーキットで練習走行が行われた。走行は13時ちょうどから1時間30分、17時から1時間45分の予定で行われた。

SESSION 1 (6月17日/晴、気温38度、路面温度50度、ドライ)

 練習走行1回目の走行は予定通り13時ちょうどから1時間30分の予定でスタートした。このセッションはすべての時間帯でGT500、GT300両クラスの混走。上空にはときおり雲が流れるが、すべてを焼きつくすような強烈な陽射しを弱めるまでにはいたらない。開始時点での気温は38度、路面温度は50度と、まさに赤道直下の猛暑となった。

 今回、決勝レースのスタートは陽射しが弱まる17時の予定。予選も、2回目のセッションは同じく17時に予定されている。このため、この暑さのなかでのタイムは各チームあまり重視していないようだ。このセッションはタイヤの選択やマシンのセッティングに費やすところが主流。そのなかで好調さが目立ったのがスープラ勢だった。開始15分後にはNo.37 DYNACTYトムススープラが2分02秒571のベストタイムを記録。これに第2戦SUGOで優勝したNo.38 auセルモスープラが2分02秒529で続く。+80kgのウエイトハンデを背負っているNo.38だが、その後2分02秒525とNo.37を上回る。
 30分を過ぎた時点でNo.37が2分02秒503を記録して、再度トップに。だが、35分時点でNo.6 エッソウルトラフロースープラが2分01秒307と最初に2分01秒台に突入し、タイミングモニターの最上位に名を刻む。No.36 WOODONEトムススープラも2分02秒433までペースアップしたが、No.6には届かず2番手。以下5番手までスープラ勢が並び、6番手No.1ザナヴィ ニスモZがスープラ以外での最上位。この後、タイムの変動はなくなり、このまま終了かと思われたセッション終了5分前、No.1が2分01秒614を叩き出して、2番手に飛びこんだ。さらにNo.3 G'ZOX・SSR・ハセミZも2分02秒010と4番手のタイムを出す。
 この結果、セパンでの最初のセッションでベストタイムをマークしたのはNo.6 エッソウルトラフロー スープラ。以下、4番手までスープラとフェアレディZが交互に並び、NSX勢ではNo.32 EPSON NSXの12番手、2分04秒636がベストとなった。
 なお、マレーシアに本拠を置くAMPREX Motorportsが、ここでランボルギーニ・ムルシエラゴR-GTをデビューさせた。このセッションでは17番手に相当する2分09秒173がベストタイムだった。


 GT300クラスは、セッション中盤ではNo.16 M-TEC NSXの2分11秒025がベスト。続いてNo.81 シーウエストアドバンZが2分11秒462、No.7 雨宮アスパラドリンクRX7が2分12秒565で続く。その後、セッション終盤にNo.30 RECKLESS MR-Sが11秒526を出し3番手、No.9 ADVAN K-STADIUM MTが2分11秒751で4番手となった。




SESSION 2 (6月17日/晴、気温36度、路面温度42度、ドライ)

 2回目の練習走行は予定どおり17時に始まった。気温36度、路面温度42度と1回目よりはやや下がったが、依然としてタイヤにもドライバーにも苛酷な暑さ。各チームとも、タイヤメーカーの担当者とデータを付き合わせながらタイヤ選択に頭を悩ます。
 ここで序盤から積極的にタイムを出しにいったのがNo.35 イエローハットYMSスープラ。2分00秒752と、1回目の自身のタイムより2秒半も速いタイムを出す。No.100 RAYBRIG NSXが2分01秒782でこれに続く。
 逆にタイムをねらわず、淡々と周回を重ねていったのがNo.1 ザナヴィニスモZ。ベストタイムは2分01秒910にとどまったが、37周と、このセッションでどのチームより多く周回した。決勝に向けてのデータ収集がおもな目的だったようだ。

 走行開始から1時間15分経ったところでGT300専有の時間帯に入る。この時点でクラスベストのタイムを出していたのがNo.7 雨宮アスパラドリンクRX7。2分08秒667というタイムは従来のコースレコードより1秒以上も速い。序盤に2分09秒307というタイムを出していたNo.16 M-TEC NSXがこれに続く。3番手はNo.72 アドバンBOROポルシェ。今回、スポット参戦している福山英朗が2分10秒344をマークした。

 15分間のGT300専有走行が終わり、最後の15分間はGT500クラス専有の走行。各チーム、予選を想定してタイムアタックに入る。ここでNo.36 WOODONEトムススープラの土屋武士が1分59秒802と、唯一2分を切るタイムをマークしてリーダーボードのトップに立つ。残り5分を切って最後のアタック合戦。No.22 モチュールキーバリューZ、No.3 G'ZOX・SSR・ハセミZなどが2分00秒台で2、3番手に上がる。さらにチェッカーフラッグが出された周にNo.35、No.6エッソウルトラフロー スープラがNo.3のタイムを上回り、上位はNo.36、No.22、No.35、No.6、No.3の準となった。NSX勢ではNo.18 TAKATA童夢NSXが最後に2分00秒892をマークし7番手となったのが最上位だった。
 なお、No.88 JLOCムルシエRG-1はこのセッション5周したのみ。No.2 プリヴェチューリッヒ・クムホNSXも1回目に発生した水温が上がるトラブルを解消できず1周するに留まった。



No.36 WOODONEスープラ(GT500 トップタイム)

土屋武士「1回目の走行ではタイヤ、特にリヤの磨耗が厳しかったので、上手くタイヤをセーブできるセットアップを探して、午後は走りました。そのセットアップは、タイヤの磨耗だけはいいんですが、乗っているフィーリングは良くないですね。アンダーも出るし、オーバーも出るし。だから、タイヤの磨耗も乗り心地も、両方いいクルマに仕上げたい。他がどういう状況かは分かりませんが、タイヤをセーブできるセットだけは見つかりました。今日の走行で全磨耗するまでタイヤの様子を見ることはできています。1セットのタイヤでレース距離の半分以上は走れましたから。そういう意味ではまぁ順調です。あとはレースが終わるまで集中していくだけですね」

No.7 雨宮アスパラドリンクRX7(GT300 トップタイム)

山路慎一「デフの冷却システムにトラブルが出て、交換作業に40分ほどとられてしまったんですが、クルマは確実に進歩してます。今回は50kgのウエイトが積まれてるんで、思ったほどストレートスピードが出てないんですけどね。勝負はコーナリングスピードだけだと思います。久しぶりにセパンに来て改めて思ったのは、路面のμ(ミュー:摩擦抵抗)が低いってこと。だからドライバーの技量が重要になってくるでしょうね。練習走行で速いのはいいんですが、そういうことよりも決勝でキチンと走れるようにして結果を出すまではプレッシャーがかかってます。だからこのセッションで速くても全然うれしくないですよ。とにかく今回は勝たせてくださいって周りのチームに言っておいてください(笑)」


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2004 第3戦/セパンサーキット 練習走行総合結果

2004.6.17 | 天候:晴 | コース:ドライ | セパンサーキット 5.542km
Position Number Class Position Machine Driver Session 1 Session 2 Tire WH
1 36 500-1 WOODONE トムススープラ 土屋武士/M.アピチェラ 2'02.433 1'59.802 BS
2 22 500-2 モチュールキーバリューZ 影山正美/M.クルム 2'04.229 2'00.257 BS 30
3 35 500-3 イエローハットYMSスープラ 服部尚貴/脇阪薫一 2'03.380 2'00.354 DL 10
4 6 500-4 エッソウルトラフロースープラ 脇阪寿一/飯田 章 2'01.309 2'00.399 BS 20
5 3 500-5 G'ZOX・SSR・ハセミ Z 金石年弘/E.コマス 2'02.010 2'00.636 BS
6 38 500-6 auセルモスープラ 立川祐路/荒 聖治 2'01.911 2'00.817 BS 80
7 18 500-7 TAKATA童夢NSX 道上 龍/S.フィリップ 2'04.852 2'00.892 BS +1
8 39 500-8 デンソー サードスープラ GT J.デュフォア/A.クート 2'02.712 2'01.046 BS 10
9 12 500-9 カルソニック IMPUL Z B.トレルイエ/井出有治 2'03.536 2'01.204 BS 10
10 1 500-10 ザナヴィニスモ Z 本山 哲/R.ライアン 2'01.614 2'01.910 BS 40
11 100 500-11 RAYBRIG NSX 中野信治/加藤寛規 2'05.747 2'01.731 BS +2
12 37 500-12 DYNACITY トムス スープラ J.コートニー/片岡龍也 2'02.503 2'01.807 BS 20
13 25 500-13 ECLIPSE ADVAN スープラ 織戸 学/D.シュワガー 2'04.335 2'01.832 YH 50
14 32 500-14 EPSON NSX 松田次生/A.ロッテラー 2'04.636 2'02.174 BS 10(+1)
15 8 500-15 ARTA NSX 金石勝智/伊藤大輔 2'05.361 2'02.318 BS +1
16 15 500-16 AMPREXムルシエラゴ R-GT 橋本元次/N.サイモン 2'09.173 2'04.826 MI
17 21 500-17 フェラーリ550GTSマラネロ 光貞秀俊/植松忠雄 2'08.792 2'06.522 DL
18 7 300-1 雨宮アスパラドリンクRX7 山路慎一/井入宏之 2'12.656 2'08.667 YH 15
19 16 300-2 M-TEC NSX 山野哲也/八木宏之 2'11.025 2'09.307 DL 30
20 72 300-3 アドバンBOROポルシェ 平川 晃/福山英朗 2'12.913 2'10.344 YH
21 80 300-4 エンドレスダイシンアドバンZ 木下みつひろ/星野一樹 2'12.934 2'10.494 YH +1
22 63 300-5 LEYJUNダンロップ320R OSAMU/吉本大樹 2'12.967 2'10.626 DL 30
23 88 500-18 JLOC ムルシエRG-1 山西康司/WADA-Q 2'10.856 2'31.461 DL
24 81 300-6 シーウエストダイシンアドバンZ 柳田真孝/尾本直史 2'11.462 2'10.934 YH +2
25 5 300-7 プロジェクトμB-1マッハ号GT320R 玉中哲二/三船 剛 2'13.198 2'11.081 YH
26 52 300-8 プロジェクトμ太陽石油セリカ 竹内浩典/西澤誠剛 2'13.243 2'11.105 DL +1
27 10 300-9 JIM Gainer アドバンF360 田中哲也/余郷 敦 2'14.419 2'11.243 YH 15
28 11 300-10 JIM RodeoDrive アドバンF360 松田秀士/菅 一乗 2'14.891 2'11.301 YH 30
29 30 300-11 RECKLESS MR-S 佐々木孝太/後藤 聡 2'11.526 2'11.413 BF 10(+1)
30 9 300-12 ADVAN K-STADIUM MT 清水 剛/細川慎弥 2'11.751 2'12.202 YH
31 43 300-13 ARTA Garaiya 新田守男/高木真一 2'12.336 2'11.793 BF 20
32 20 300-14 FK/Massimo ADVAN ポルシェ 井上高志/宮川やすお 2'15.352 2'12.003 YH
33 26 300-15 エンドレスタイサンADVAN GT3R 山岸 大/浅井亮博 2'15.223 2'12.788 YH
34 19 300-16 ウェッズスポーツセリカ 青木孝行/谷口信輝 2'15.357 2'12.930 YH 55
35 31 300-17 A'PEX i-mobisess MR-S 田中 実/松田晃司 2'13.891 2'12.993 BF
36 77 300-18 クスコスバルADVAN インプレッサ 小林且雄/谷川達也 2'14.402 2'13.044 YH +2
37 17 300-19 エスペリア Kosei セリカ 長島正興/松永まさひろ 2'15.362 2'13.469 YH 20
38 910 300-20 高見沢整骨院アドバンポルシェ 高見沢一吉/砂子塾長 2'15.772 2'13.914 YH
39 51 300-21 NSC・AUTO-STAFF・ADVANシルビア 加藤正将/筒井克彦 2'17.191 2'15.251 YH
40 111 300-22 ARKTECH ENDLESS ADVAN GT4 飯島寛也/大井貴之 2'19.110 2'16.033 YH
41 2 300-23 プリヴェチューリッヒ・クムホ NSX 高橋一穂/渡辺 明 2'16.322 3'16.833 KH +2
42 70 300-24 フィールズ外国屋ADVANポルシェ 石橋義三/ヒロミ 2'18.363 2'17.822 YH

タイヤ=BS:ブリヂストン/YH:ヨコハマ/DL:ダンロップ/MI:ミシュラン/BF:BFグッドリッチ/KH:クムホ

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)/ +1:性能引き上げ措置(1ランク)/ +2:性能引き上げ措置(2ランク)



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