2004 Round4
HOKKAIDO GRAN GT CHAMPIONSHIP
2004.7.17, 18 / TOKACHI SPEEDWAY

2004Round4Preview

2004 第4戦 プレビュー
2004-07-13

北海道にJGTC初上陸!

未知のコース十勝は混戦必至の折り返し点!!

歴史的一戦にその名を刻むのは誰だ?

2004年、AUTOBACS全日本GT選手権(JGTC)に新たなサーキットが加わることになった。7月17、18日に開催される第4戦は北海道・十勝インターナショナルスピードウェイが舞台となる。現在、日本唯一の24時間レースである十勝24時間レースが行われることで、十勝をご存じの方も多いだろう。この夏は初開催のJGTCを皮切りに、十勝24時間、そして日本初開催のWRC「ラリー・ジャパン」とビッグなモータースポーツイベントが連続する。北海道のモータースポーツに新たな時代を刻むこの一戦。歴史的レースに名を残すのは果たして、どのチームだろうか?

JGTC最短周回、もっともフラットな十勝

 JGTC初開催の十勝スピードウェイ。今回JGTCで使用されるのはフルコースではなく、クラブマンコースと呼ばれるショートコース。この場合の周回距離は3.4kmで、JGTC公式戦開催サーキットでは最短となる。シュートコースではヘアピンコーナーのような回り込んだコーナーがなくなるため、短いストレートを中速コーナーでつないだ単純なレイアウトに。さらに高低差も最大勾配が2%と非常にフラット。これらから考えると、ラップタイムはGT500で1分10秒程度と、当然これまでのJGTCではない短時間での周回となる。レース距離は約300kmのため、周回数は89周を数えることになる。
No.22 Z  このコースレイアウト、周回距離からレースでは早いうちから周回遅れが登場し、極めて目まぐるしく、場合によっては荒れたレース展開になると予想される。
 コース特性を考えると、有利なのはフェアレディZやミドシップのNSXか。ウエイトハンデの少ないモチュールピットワークZ(影山/クルム組)、カルソニックIMPUL Z(井出/トレルイエ組)、そして性能調整でリストリクター軽減を受けているEPSON NSX(松田/ロッテラー組)あたりが要注意マシンになりそうだ。
 また、前述したとおりドライバーには緊張を強いる時間が連続するレースが予想されるだけに、ドライバーにはドライビングテクニックだけでなく、タフで冷静な精神力が求められる一戦となりそうだ。現在ポイントランキングトップのデンソーサードスープラGT(デュフォア/クート組)や2番手のザナヴィニスモZ(本山/ライアン組)にとっては、ウエイトハンデの多い中でこの混戦が予想されるレースを迎える。したがって、勝利よりもいかに確実にポイントを挙げるか、そこが絶対的な課題でありライバルを引き離すチャンスになるだろう。


No.39 Supra

シリーズ折り返しの天王山

 このレースは今季全7戦の第4戦。つまり折り返しの一戦となる。過去のJGTCの流れを考えても、この折り返しの時点でランキングトップ5以内につけていないと、ほぼチャンピオンの可能性はなくなってしまう。したがって、ここまでの3戦でポイントが稼げていないチームは、ここで勝負を賭けていかないとシリーズ後半戦の目標を失いかねない。
No.18 NSX  一昨年のチャンピオンであり、昨年も最終戦までランキングトップを走っていたエッソウルトラフロースープラ(脇阪/飯田組)などは、今季前半戦に取りこぼしが多いため、ここで表彰台を逃すことは絶対できない。また、現時点でランキング6位以下の各車も必勝態勢が必要だろう。
 そして、今季エンジンをターボ化したものの思うような成績を残せていないNSX勢も、シリーズ後半に向け、より改良したエンジンをこの十勝に持ち込むといわれている。今後のNSXの状況を見極める意味でも、TAKATA童夢NSX(道上/フィリップ組)のパフォーマンスにも注目したい。同様に第3戦セパンでデビューしたAMPREXムルシエラゴR-GTやフェラーリ550GTSマラネロなどの熟成具合も気になるところだ。


毎戦勝利マシンが変わる強者均衡のGT300

No.16 NSX  開幕戦ではJIM GainerアドバンF360(フェラーリ、田中/余郷組)が勝利し、第2戦ではウェッズスポーツセリカ(青木/谷口組)、第3戦では雨宮アスパラドリンクRX7(山路/井入組)と毎戦勝者、勝利車種が違うGT300。そして優勝こそ逃しているが、ランキングトップにはM-TEC NSX(山野/八木組)がつけるというように、今季は強者が均衡した戦いを続けている。それだけにこの混戦から抜け出すためにも、この一戦が重要になる。
No.63 Vemac  また、ポイントこそ少ないが、ARTA Garaiya(新田/高木組)やプロジェクトμB-1マッハ号GT320R(玉中/三船組)、LEYJUNダンロップ320R(OSAMU/吉本組)などはトップ争いに絡むレースを続けており、この十勝で勝利してもなんら不思議のないパフォーマンスだ。このほかにも昨年のディフェンディングチャンピオンでもある木下みつひろ(/星野組、エンドレスアドバンダイシンZ)や柳田真孝(/尾本組、シーウエストアドバンダイシンZ)といったフェアレディZ勢もここで挽回をしないと、後がなくなってしまう。
 この十勝においてのGT300はマシン的な有利不利は関係ないかもしれない。短い周回距離を考えれば、GT500との遭遇は他のレース以上になり、それだけワンミスが致命的になる。混戦への対応も含めレースマネージメントをチームとドライバーがいかに的確にこなすかに勝利の比重が掛かってこよう。


 第4戦十勝は非常に難しいレースとなることは間違えない。それだけにこの一戦で自らの課題をきっちりこなしたものにチャンピオンへの道が見えてくるだろう。



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