2004 Inside Report Network Edition

2004 第6戦 オートポリス

Free Practice - 決勝日フリー走行

◎No.1 ザナヴィ ニスモZ、フリー走行トップタイム
リチャード・ライアン「あまり多くのラップをすることはできなかったけど、レースに向けてのクルマの仕上がりはいいと思う。トップタイムが出ているんだからね。プッシュしたときにはタイヤがちょっときびしい部分もあると思うけど、普通にレースするぶんには全然問題ないし、ハンドリングもいいよ。決勝では、とにかく確実に走りきってポイントを取ることが重要だと思っている。予選ポジションでは6号車のほうが前にいるけど、周りのクルマのことはあまり意識していない。ボクらが安定した走りをすれば勝てると思う」
◎No.11 JIM RodeoDriveアドバンF360、地元の菅の奮闘でフリー走行クラストップ
菅 一乗「ここはアルバイトもしたし、走り込んできたコース。99年のGTオールスターでは、スバルインプレッサ(No.77)のピットでコースオフィシャルをやってたんです。あれから5年経ってドライバーとしてここにいて、今朝トップタイムを出せて、気分は悪いものではないですよね(笑)。水曜から走ってトラブルもありましたが、悪いウミを出して少しずつ良くなってきていると思います。しっかりがんばります!」 松田秀士「予選は引っかかっちゃったんですよ。(1分)50秒台をねらえる状態だったんだけど、不運で…。クルマのバランスが取れてなくて、タイヤを使っちゃって、そのタイヤで午後のアタックを走らざるをえなかったんです。肝心のアタックのときにも引っかかっちゃった。今回はいろんなトラブルが重なってしまったんですが、水曜、木曜でレースセッティングが出ていたんで、それが今朝実証できてよかった。グリッドは後ろのほうですが、クルマはコース後半部分が速いんで、いいレースができると思います」
◎No.36 WOODONEトムススープラ、フリー走行3番手
土屋武士「メチャメチャフラストレーションがたまっています。ボクがドライバー個人として言えることはなにもないんです。フリー走行は満タンでクルマの確認をしましたが、クルマのポテンシャルとしては勝負できる力はあると思います」
◎No.6 エッソウルトラフロー スープラ、フリー走行4番手
脇阪寿一「セットをいろいろ試してみて、昨日とは違うところで安定したラップを刻めるものをみつけました」 飯田章「5周ぐらい乗ったんだけど、まあまあのフィーリングかな。スタートはたぶんボクが行くと思います」
◎No.10 JIM GainerアドバンF360、フリー走行クラス2番手
田中哲也「昨日の午後からちょっとトラブルが出て、今朝は一応解決しているかなぁという状態です。それでもフィーリング的にはちょっとよくないですねぇ。これからもう少しチェックします。フィーリングはそんなによくないんだけどタイムは出てる。これって昨日と逆ですからね」 余郷敦「田中さんはあまりフィーリングがよくないって言ってますけど、ボクはそうは思わなかったんですよ。おそらくタイヤのコンディションだと思います。予選ではニュー(タイヤ)だし、今はユーズド(タイヤ)だったから、その違いがあるんじゃないでしょうか。天気も気になりますが、ウチは降らないほうがいいですね」
◎ポールのNo.38 auセルモスープラはフリー走行15番手
立川祐路「フリー走行では古いタイヤで距離を走って、タイヤのグリップが落ちてきた後半に合わせたセットアップをやっていました。みんなも古いタイヤではペースが上がってないし、去年のレースでもペースダウンがありましたよね。そこに合わせてクルマを作ってます。(予選でのクラッシュは)盛り上げてみたんです(苦笑)。メカニックのおかげでクルマもきちんと直ってアライメントもバッチリですし、ハンドルも真っ直ぐです。これ以上クラッシュするわけにはいかないんで、スタートは荒さんにいってもらいます」
◎クラスポールのNo.7 雨宮アスパラドリンクRX7はフリー走行クラス6番手
山路慎一「満タンでのバランスは悪くないんですけれど、よそのエンジンパワーあるところはガソリン積んでも速いですね。一番前からスタートできるんで選手権とか次のレースを考えるポジションじゃないんで、やれるだけやって勝っても負けても気持ちのいいレースがしたいですね。自分たちはいつも良いレースをしてるし、ミスもなくトラブル以外はいい結果が出てるんです。レース経験の少ないサーキットや、路面ミューの低いところではまわりがドタバタしていて、ぼくらにチャンスがあると思っています。最低限表彰台は狙いたいですね。PPは出来過ぎなんで、勝てればベストですけどね。できればドライでやりたいけれど、お天道様も気まぐれだしね…。スタートはボクが行きます」
◎No.8 ARTA NSX、フリー走行終了直前にスピン
金石勝智「出ていって、1周走った次の周に、ちょっと攻めたら思いのほかクルマが流れてしまって…。ギャップに乗ってしまって、スピンしちゃいました。激しいクラッシュに見えたみたいですが、大したことはないようです。足回りも大丈夫です」
◎No.81 シーウエストダイシンアドバンZ、スピンで赤旗の原因をつくる
尾本直史「最初のヘアピンを立ち上がった先の100Rでリヤが流れたので、それを立て直そうとブレーキを踏みました。クルマが流れているときはかなりタイヤスモークが上がっていて、後ろから来るクルマはコースが見えないぐらいだったと思います。けっきょくスピンして止まったんですが、そこに3号車がぶつかるかたちになりました」
◎No.25 ECLIPSE ADVANスープラ、フリー走行2番手
織戸 学「クルマの仕上がりは悪くないですね。タイヤの温まりがいいので、それを生かして序盤になるべく前に行きたい。その後のペースはほかとそんなに変わらないでしょうね。タイヤも問題ないと思います。ちょっとフロントの磨耗が早いので、その点は走り方を変えたり、セッティングもちょっと変えていくつもり。でも、トラクションは最後まで残るから、そのへんはメリットかな。クルマは決勝に向けてまとまってきてるんで、なんとかいい結果を出したい。雨も個人的に好きだし、全然問題ない。がんばります」

Race - 決勝レース

■決勝スタート直前情報(13時50分現在)
天候:曇り/路面状況:ドライ/気温:17度/路面温度:16度
入場者:決勝日(31日)4万9500人/予選日(30日)1万4460人

※ No.88 JLOCムルシエRG-1、No.70フィールズ外国屋ADVANポルシェはピットスタート(予選基準タイム不足のため)
*リタイア(JGTCインサイドレポート班調べ)
 No.3:オイルライン破損(15L)

◎No.39デンソーサードスープラGT(GT500クラス2位)
ジェレミー・デュフォア「今日はクルマの状態がよかったし、速いペースで走ることもできたので、その結果として2位を獲れたことに対して、とても満足しています。いいレースになりました」
アンドレ・クート「今日はいいレースができました。チケットを買ってきてくれたお客さんも楽しいレースを見てもらえたと思います。クルマのコンディションもいいので、最終戦にむけてがんばりたいですね」
◎No.25 ECLIPSE ADVANスープラ(GT500クラス3位)
ドミニク・シュワガー「レースはとても楽しめたし、ボクたちは普通なら確実に2位でフィニッシュできたし、それは充分可能だった。でも、僕たちはトヨタのチャンピオンのために協力しなきゃいけないから、最後は39号車に譲ったんだ。やっぱりハッピーなことではないけど、それがレースだからね。その前にエッソ(No.6)も後ろに来ていたけど、譲るというのは最後になってからやることだと思う。エッソに譲ったとしても、その後彼らがリタイヤする可能性だってあるわけだからね。でも、シーズンの最後の2戦になってくると、どのメーカーだってタイトルの可能性を持っている1台のマシンをサポートするだろう? 日産でもホンダでも。別に今に始まったことじゃない。まぁ、できればボクたちがタイトルを争う立場になったら、他のマシンにサポートしてもらいたいと思うけどね。今日は残念ながら、僕たちは優勝できるほどのパフォーマンスがなかった。少しクルマがアンダーステアだという問題があったから。特に、最終区間の3つのコーナーでは。途中までは後ろとギャップもあった。だけど、今日の日産のクルマは本当に速かったよ。僕たちと他のトヨタのクルマと比べてタイヤのいい時期というのも違っていたね。僕らのタイヤは終盤になってからいいパフォーマンスを示してくれたし、表彰台に乗ってポイントを獲ることもできた。それがチームにとっても必要なことだったし、良かったと思う」
◎No.43 ARTA Garaiya(GT300クラス2位)
新田守男「セリカ(No.19)の方がピックアップが速くて、インフィールドで真後ろまで行けるんだけど立ち上がりで抜けない状況が続いてました。とにかく、(タイトルを争う)M-TECを意識していました。クルマの仕上がりも良かったし、真チャンには2番手で渡せたし、シリーズを考えたら最高のこれ以上ない展開。会心のレースでした。なんとしてもタイトルを取りたいので、鈴鹿はイケイケですね。(鈴鹿での)プライベートテストはまあまあでした。M-TECはご当地なんで簡単にはいけないかもしれないけれど、今回勝たせなかったのがウチらの最大の武器ですね」
高木真一「ファイナルラップに、第2ヘアピンで見えないところに52号車の西澤さんが止まっていて、フルブレーキで一旦停止の状態になって、No.77の且雄さんにズバッと行かれた。でも、ジェットコースターの下りの先の右コーナーで周回遅れのポルシェにNo.77が詰まって、そのイン側を奪って抜き返せたんです。最終戦はウエイトもMAXになるだろうけど、チームも最後の力を出しきるしボクらも全力でいきます。それでタイトルが取れなかったら何かが欠けているのだろうと思います。今回は2人ともミスなく安定したタイムで、M-TECを気にしつつ、GT500にも気をつけて完璧なレースができました」
◎No.77クスコスバルADVANインプレッサ(GT300クラス3位)
谷川達也「スタートでNo.16のNSXとNo.30の2台を抜くことができたけど、そこからは前について行くのが精一杯でしたね。No.10のフェラーリは横に並んで1コーナーで抜けました。ピットイン間近でNo.80が飛んで、No.19も目の前でピットインしたんで次の周で入りました。ピットの作戦のおかげでNo.19とNo.80の前に出られたのが大きかったですね。ここのコースはボクも好きだし、チームのみんなが喜んでくれたのが良かったです」
小林且雄「すごく久しぶりの表彰台だね。もてぎでは、メカも一生懸命やってくれたのに表彰台を逃して、ブルーになっていたんだけどね。タイヤが少しタレたぐらいで、マシンは完璧だった。後ろでZ(No.80)はタレたのがわかった。Zに抜かれないようにプッシュして、前のことは考えずにいきました。ここはオールスター戦で勝ってるし、ゲンはいいコースかな。ただ、2ランクアップの状態でこの位置なんでもうちょっと優勝争いに加われるところにいても良いと思うんだけどね。まあ、表彰台に上がれて良かったです」
◎No.6エッソウルトラフロー スープラ(GT500クラス4位)
脇阪寿一「キツかったよ。章ですら(タイヤを)磨耗させてしまうようなクルマの状態だったから。それで章も早目に入ってきたけど、章で無くなるものはオレでも無くなるし。その対策はして乗ったつもりだけど…。25号車は抜けないよ、あれだけストレート速かったら。GT300に引っ掛かったから行こうと思ったけど閉められて。雪隠詰めみたいになって1号車にも行かれて。第2ヘアピンでスピンした時は、25号車のブレーキが遅くて、そこで詰まった時に39号車に後ろからドーンと当てられた。25号車に詰まり過ぎて、ちょっとオレがブレーキロックさせてちょっとはらんだ時に、ドーンと来た。結構な勢いできたね。(No.39は)25号車とも当たってるし、結構メチャクチャやったね。なんかもうイジメられっ子になった気分だった。1号車はクリーンなバトルだったよ。ガンガン来るけど、多分1回も接触してないんじゃないかな。それよりもNo.25とNo.39には後ろからも当てられたし、横からも当てられた。自分は日産が敵だと思って一生懸命頑張ってきたけど、今回のレースはそうじゃなかった。悲しいし、ツライし、普段トヨタのこと考えてやっていることを思ったら、アホらしくなる。一生懸命やってくれたBSにも申し訳ないし、チームがかわいそうやね」
◎No.16 M-TEC NSX(GT300クラス6位)
山野哲也「うーん。今日の結果は微妙な位置ですね。でも、これが今のボクらの実力なんだと思います。クルマがどうのこうのということでもなく、レースをした結果、このあたりの順位が限界だったのかなという感じですね。クルマなりにはちゃんと走っていたし、タイヤも問題なかったし…。でも、消化不良の結果かな。これでタイトルの行方は厳しくなってきましたね。もう勝ったもの勝ちっていう状況だから、やるしかないですね」
八木宏之「後半、No.19(ウェッズスポーツ)とガチンコになって、お互いにとって損をしましたね。別にプッシュをしていたわけじゃないですが、競ることでタイヤを予定以上に使ってしまった。これがレースなんだなぁ、と思いました」

Winner - 優勝者インタビュー

○ GT500 : No.1 ザナヴィニスモZ
本山 哲「スタートからトップを狙ってインに飛び込んだんですが、タイヤがまだ温まっていなくて1コーナーではみ出てしまって、遅れてしまいました。でも、クルマ自体はまったく問題はなく、自信を持って行けました。クルマの速さに助けられましたね。出来ればリチャード(ライアン)に代わる前にトップになりたかったんですが、結果的にはまあよかったでしょう。走っている時から6号車と39号車の状況は聞いていました。一時は離されましたが、向こうのタイヤがグリップダウンしてからは追い付き、もう大丈夫だと思いました。今日は勝ちを狙っていくけど、2、3位なら良しと思っていました。その中で一番大きなポイントを獲れたのは良かったですね。鈴鹿は数ポイント取れればチャンピオンになれるのではと思います」
リチャード・ライアン「代わって出たところで、周りが激しいバトルをしていたのですが、その中に温まっていないタイヤで入っていかなければならなかったのが厳しかったです。周回数が多く残っているので、タイヤをいたわって行こうと思いました。前がGT300に引っかかって詰められたのは良かったです。6号車もGT300と絡んだところで抜くことができたし、25号車はこちらのほうがタイヤの状態がいいと思ってましたので、向こうグリップが落ちるのを待ちました。このコースはタイヤの選択が大事で、本山選手がいいタイヤを選んでくれたのがポイントでした。あとは自分がミスしないことだけを考えていきました。鈴鹿は1、2ポイント取ればいいのだと思いますが、レースは何が起こるか分かりません。だから、全力で行きたいと思います」
○ GT300 : No.7雨宮アスパラドリンクRX7
山路慎一「マレーシアで勝って以来、(特認車の性能調整による)いっぱいオモリを積んでもらって、つらいレースをしてきました。ロータリーファンにいいレースをみせられなくて悔しかった。今回はすべてを出し切ろうと思って一生懸命いったのが良かったです。序盤はZ(No.80)もセリカ(No.19)も速かったんでこのままバトルかなと覚悟していたんですが、(燃料が)重いあいだにクルマをいたわっていたら、GT500に追いつかれて、その処理を利用したりしてチャンスを見つけて後続を離して、有利な展開にもっていけました。後半はタイヤを使い切るつもりで最後は全開でプッシュして、最後は鞭をうった結果ブッチギリで井入君に渡せました」
井入宏之「コースインしたアウトラップからガライヤ(No.43)が見えてたんですが、ミラーは気にせず山路さんやチームの教えを守って逃げ切りました。今年から乗ったセブンで2勝目をあげられてとってもうれしいです」

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