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2005 AUTOBACS SUPER GT Round4
SUGO GT 300km RACE
7.23 24 / Sportsland SUGO

PRACTICE

2005-07-22

2005 第4戦 練習走行

NSXが1-2! カルソニックZが3番手! どうしたスープラ?!

新エンジンのNSXが好調!TAKATA童夢NSXがトップタイム

GT300はdirexiv ADVAN 320Rが好タイムで1番!

 7月22日、宮城県・スポーツランドSUGOでAUTOBACS SUPER GT第4戦SUGO GT 300km RACEを翌日に控え、練習走行が行われた。午前に1時間30分、午後に1時間45分の2回の走行が行われた。

SESSION 1 雨、気温20度/路面温度21度、ウェット

 練習走行1回目は9時20分から開始された。宮城県地方はまだ梅雨明けしておらず、この日も朝から雨模様。コントロールタワーでは『Light On』の指示が出される。細かい雨が降り続くなか、全車レインタイヤでの走行となった。開始時点での気温は20度と、7月下旬とは思えない涼しさ。路面温度は21度だった。

12 Z  今回の注目はGT500クラスのNSX勢。前回、第3戦セパンではNo.8 ARTA NSXのみがターボからNA(自然吸気)に換装していたが、このSUGOでは残り3台もそろってNA化された。しかも走り出しから順調にタイムアップ。一時はタイミングモニターのトップ3を占めてみせる。マシンのデリバリーが最後になったNo.100 RAYBRIG NSXこそやや出遅れる格好になったものの、その他の3台はその後も順調に走行。30周以上の周回を重ね、データを蓄積していった。最終的には50kgのウエイトハンデを積んだNo.8 ARTA NSXが1分25秒483で2番手。No.18 TAKATA童夢NSXが3番手のタイムをマークしている。
 対するライバルのなかではNo.12 カルソニック インパルZが目立った。走行開始から20分あまりが過ぎたところで1分25秒台後半をマーク。NSX勢のあいだに割って入ると、その後さらにタイムアップ。最終的には1分25秒483というタイムで、このセッションでのトップを占めた。No.3 G'ZOX・HASEMI・Zも終盤に1分25秒台を出し、4番手。NISMOの2台(No.1 ザナヴィ ニスモZ、No.22 モチュールピットワークZ)が1分27秒台に留まったのとは対照的な動きをみせた。
 過去、ここSUGOでの成績がよいスープラ勢は、このセッションではスロースタート。No.35 イエローハットYMSスープラがマークした1分26秒294がベストで、順位としては6番手にとどまった。
 ただし、このタイムと順番はあくまで雨のなかでのもの。セッション中にはコースアウト車両を回収するために3回の赤旗中断もあり、はたしてどこまで予選や決勝に結びつくのかは未知数といえる。

 GT300クラスではNo.0 EBBRO M-TEC NSXの1分31秒437がベスト。No.11 JIM GAINER FERRARI DUNLOPが1分31秒813でつづき、3番手のNo.31 吉兆宝山MR-S以下は1分33秒台。ポイントリーダーのNo.43 ARTA Garaiyaは1分33秒147でクラス6番手となっている。
 また、今回がGT300クラスへのデビュー戦となるNo.87 JLOCムルシエRG-1と、ベース車両のマイナーチェンジに合わせてフロント部分を変更してきたNo.77 クスコスバルADVANインプレッサは、ともに1分34秒台をマークしている。

27 Vemac

SESSION 2 曇り、気温23度/路面温度24度、ウェット

 練習走行2回目は13時50分に開始。直前まで降り続いていた小雨は上がったが、路面はまだ濡れた状態。全車レインタイヤでコースに出ていった。開始時点での気温は23度、路面温度は24度。1回目よりは上がったが、依然としてタイヤが温まりにくい状況に変わりはない。
 GT500クラスでは、1回目に上位タイムをマークしていたNo.8 ARTA NSX、No.12 カルソニック インパルZ、No.18 TAKATA童夢NSXなどがここでも順調。ともに1分24秒台でタイミングモニターの上位に並ぶ。1回目には他より周回が少なかったNo.100 RAYBRIG NSXも、ここではその遅れを取り戻し、開始から1時間ほど経ったところで、全車のなかで最初に1分22秒台をマークする。その後、No.32 EPSON NSXがこれを上回り、新エンジンになったNSX勢が全車上位に並ぶかたちになる。その後、No.34 BANDAIスープラがコースアウトしたため赤旗が提示され、走行は中断した。

0 NSX  15時05分、フラッグタワーに『GT300』ボードが提示されるなか走行再開。ここから15分間は同クラス専有の走行となる。ここまで多数の車両が周回を重ねたため走行ライン上は乾き始めており、スリックタイヤでのタイムアタックが可能な状態に。No.46 Dream Cube's ADVAN Z、No.19 ウェッズスポーツセリカ、No.7 雨宮アスパラドリンクRX7などが1分25秒台を次々マークしていく。
 最初に1分24秒台に入れてきたのはNo.11 JIM GAINER FERRARI DUNLOP。つづいてNo.43 ARTA Garaiya、No.30 RECKLESS MR-S、No.27 direxiv ADVAN 320Rなども1分24秒台をマークする。これを上回ったのがNo.0 EBBRO M-TEC NSX。1分23秒975と、非公式ながら従来のコースレコードを更新してみせる。この日のクラストップはこれで決まりかと思われたが、最後にこれを上回ったのがNo.27。密山祥吾が1分23秒403というタイムをたたき出してみせた。その直後、No.46がコースアウトしスポンジバリアにクラッシュ。ダメージは大きくはなかったが、車両回収のため赤旗が提示され、そのまま専有セッションは終了となった。

 回収作業終了後、15時35分からGT500専有走行がスタート。このクラスもスリックタイヤでの走行となり、いきなり1分19秒台から18秒台というタイムが上位に並ぶ。ここから抜け出したのはNo.12 カルソニック インパルZで、最初に1分17秒500、次の周には1分17秒346というタイムをマーク。従来のレコード、1分17秒805を上回ってみせる。その後は予選並みのタイムアタック合戦となり、No.100 RAYBRIG NSXが1分16秒978と最初に1分16秒台に入れると、次の瞬間、No.12が1分16秒860でこれを更新。No.100は次の周に1分16秒833までタイムアップしてトップを奪い返すが、その次の周で他車と接触しそうになり、コースアウト。これ以上のタイム更新はならなかった。その後、No.18 TAKATA童夢NSXが1分16秒618という、このセッションでのトップタイムをマークしたところでチェッカー。この結果、No.18 TAKATA童夢NSX、No.100 RAYBRIG NSX、No.12 カルソニック インパルZの3台が1分16秒台。これにNo.8 ARTA NSX、No.32 EPSON NSXがつづき、新エンジンを搭載したNSX勢が上位5台中4台を占めるかたちになった。スープラ勢の最上位はNo.37 DYNACITY TOM'S SUPRAの6番手だった。

DRIVERS' COMMENT

No.18 TAKATA 童夢 NSX(GT500トップタイム)

道上 龍「(練習走行トップは)ここ何年なかったこと。セッションの最後には、完全ではないとはいえドライで走ることができたので、流れは来てるかな、という感じがあります。クルマは先週シェイクダウンしたんですが、その時点からフィーリングはよかったですよ。セパンで8号車(ARTA NSX)があれだけ走ってますから、絶対いいに決まってるじゃないですか。SUGOはNSXにとって得意なコース。今日も、あいだに12号車(カルソニック インパルZ)がいるだけで、5位以内に4台が入るという状態ですから。そういう意味でもやっぱりNSXの敵はNSXになってくるな、という思いがありますね。本来、NSXはここ(上位)にいなければいけないクルマなんです。予選は、ポテンシャルを発揮するためにもドライでやりたいですね」

No.27 direxiv ADVAN 320R(GT300トップタイム)

密山祥吾「5月末のタイヤテストに参加して、今回はそのとき試してよかったセッティングでクルマを持ってきました。そこからは大きなセット変更もなく、最後はドライタイヤをポンとつけて走った状況でした。ただ最後の15分間は1周ごとにすごく路面が変わっていったので、もしガライヤ(No.43 ARTA Garaiya)とかM-TEC(No.0 EBBRO M-TEC NSX)がもう1周(タイムを出しに)いってたら、順位は変わっていたのかもしれないです。だから、予選も簡単にポールが獲れるというような状態では全然ありません。予選に向けては、とりあえずセット変更は考えていないので、1回目の予選で感じたことで微調整をして、それを生かしてスーパーラップに挑むつもり。いつも練習ばっかりよくて、予選になると微妙な位置に下がっちゃうんで、明日こそは社長(チームオーナーの芳賀監督)をちょっと喜ばせたいですね」

2005 AUTOBACS SUPER GT Round4

スポーツランドSUGO 練習走行総合結果

Session 1 : 2005-07-22 午前 | 天候:雨 | コース:ウェット
Session 2 : 2005-07-22 午後 | 天候:曇 | コース:ウェット&ドライ
スポーツランドSUGO:3.704256km

Po No Class_Po Machine Driver Session1 Session2 Tire WH
1 18 500-1 TAKATA 童夢 NSX 道上  龍
小暮 卓史
1'25.776 1'16.618 BS
2 100 500-2 RAYBRIG NSX セバスチャン・フィリップ
ジェレミー・デュフォア
1'26.521 1'16.833 BS 10
3 12 500-3 カルソニック インパル Z ブノワ・トレルイエ
井出 有治
1'25.483 1'16.860 BS
4 8 500-4 ARTA NSX 伊藤 大輔
ラルフ・ファーマン
1'25.628 1'17.116 BS 50
5 32 500-5 EPSON NSX 松田 次生
アンドレ・ロッテラー
1'26.033 1'17.275 DL 10
6 37 500-6 DYNACITY TOM'S SUPRA 片岡 龍也
山本 左近
1'27.346 1'17.304 BS
7 3 500-7 G'ZOX・HASEMI・Z 金石 年弘
エリック・コマス
1'25.833 1'17.446 BS
8 36 500-8 DYNACITY TOM'S SUPRA 土屋 武士
ジェームズ・コートニー
1'27.084 1'17.511 BS 30
9 22 500-9 モチュール ピットワーク Z ミハエル・クルム
柳田 真孝
1'27.188 1'17.575 BS 40
10 34 500-10 BANDAIスープラ 荒  聖治
横溝 直輝
1'26.820 1'17.685 DL +1
11 6 500-11 エッソウルトラフロースープラ 脇阪 寿一
飯田  章
1'26.799 1'17.887 BS 30
12 38 500-12 ZENT セルモ スープラ 立川 祐路
高木 虎之介
1'26.700 1'18.223 BS 50
13 35 500-13 イエローハットYMSスープラ 服部 尚貴
脇阪 薫一
1'26.294 1'18.283 DL 10
14 25 500-14 ECLIPSE ADVAN スープラ 織戸  学
ドミニク・シュワガー
1'27.544 1'18.396 YH 30
15 39 500-15 デンソー サード スープラGT アンドレ・クート
ロニー・クインタレッリ
1'27.808 1'18.402 BS
16 1 500-16 ザナヴィ ニスモ Z 本山  哲
リチャード・ライアン
1'27.412 1'18.428 BS 90
17 21 500-17 ノマド フェラーリ 550GTS 黒澤 琢弥
光貞 秀俊
1'30.335 1'19.522 DL
18 88 500-18 JLOC ムルシェ RG-1 マルコ・アピチェラ
山西 康司
1'30.675 1'21.096 YH
19 27 300-1 direxiv ADVAN 320R 宮川 やすお
密山 祥吾
出走せず 1'23.403 YH 10
20 0 300-2 EBBRO M-TEC NSX 黒澤 治樹
細川 慎弥
1'31.437 1'23.975 DL 55
21 30 300-3 RECKLESS MR-S 佐々木 孝太
山野 哲也
1'33.908 1'24.201 MI 40
22 11 300-4 JIM GAINER FERRARI DUNLOP 田中 哲也
パオロ・モンティン
1'31.813 1'24.250 DL 10
23 31 300-5 吉兆宝山MR-S 田中  実
中嶋 一貴
1'33.023 1'24.371 MI 25
24 43 300-6 ARTA Garaiya 新田 守男
高木 真一
1'33.157 1'24.484 MI 80
25 13 300-7 エンドレス アドバン Z 木下 みつひろ
影山 正美
1'33.591 1'24.952 YH 35
26 7 300-8 雨宮アスパラドリンクRX7 山路 慎一
井入 宏之
1'33.723 1'25.099 YH 10
27 46 300-9 Dream Cube's ADVAN Z 星野 一樹
青木 孝行
1'33.582 1'25.208 YH 15
28 52 300-10 プロμ太陽石油 KUMHO セリカ 竹内 浩典
平中 克幸
1'34.206 1'25.356 KH
29 10 300-11 MACH-GO FERRARI DUNLOP 三船  剛
松田 秀士
1'33.039 1'25.792 DL +1
30 19 300-12 ウェッズスポーツセリカ 加藤 寛規
谷口 信輝
1'33.090 1'25.929 YH
31 47 300-13 CCI・リカルデント・ADVAN Z 清水  剛
藤井 誠暢
1'33.945 1'25.980 YH +2
32 9 300-14 Gulf ADVAN FORTUNE MT 山下 潤一郎
山田 英二
1'34.069 1'26.498 YH
33 72 300-15 T.T.O ADVAN ポルシェ 平川  晃
浅井 亮博
1'38.541 1'27.130 YH
34 87 300-16 JLOC ムルシェ RG-1 WADA-Q
古谷 直広
1'34.062 1'27.397 YH
35 2 300-17 Privée Zurich アップル RD320R 高橋 一穂
渡辺  明
1'34.348 1'27.435 YH +1
36 777 300-18 梁山泊・TEAM高見沢ADVANGT3 高見沢 一吉
砂子 塾長
1'36.280 1'27.988 YH
37 110 300-19 ARKTECH TOTALBENEFIT BOXSTERGT 菅  一乗
大井 貴之
1'34.311 1'28.362 YH
38 111 300-20 ARKTECH with TeamLeyJun 968GT4 飯島 寛也
Guts 城内
1'36.059 1'29.442 YH
39 62 300-21 WILLCOM ADVAN VEMAC350R 柴原 眞介
植松 忠雄
1'36.977 1'30.287 YH
40 70 300-22 外国屋アドバンポルシェ 石橋 義三
武井 寛史
1'36.922 1'32.030 YH
41 77 300-23 クスコ スバル ADVAN インプレッサ 小林 且雄
谷川 達也
1'34.395 1'34.307 YH +2
42 5 300-24 プロμMACH5B-1320R TEAM KYUSYU 玉中 哲二
筒井 克彦
出走せず 1'36.009 YH +2
43 913 300-25 フィールズ ADVAN CORVETTE C6 福山 英朗
周防 彰悟
1'39.434 1'38.673 YH
44 112 300 ARKTECH RodeoDrive WAKO'S GT3 余郷  敦
澤  圭太
出走せず 出走せず YH
タイヤ = BS:ブリヂストン/YH:ヨコハマ/DL:ダンロップ/MI:ミシュラン/KH:クムホ
WH = ウェイトハンディキャップ(kg)/+1:性能引き上げ措置(1ランク)/+2:性能引き上げ措置(2ランク)