GT500 クラス | 優勝

No.8 ARTA NSX

ラルフ・ファーマン
スタートはすごく良かったです。1コーナーでロッテラー(No.1)と18号車が接触してしまったようですが、僕が見たのはロッテラーのクルマのフロントタイヤから煙が上がったことだけ。彼らにとっては残念だったですね。最初の6、7周はクルマのバランスは完璧で、これでリードを稼げました。ですが、GT300の周回遅れが出てきてからはバランスが悪くなって、まるでパンクしているようなアンダーステアでした。ただ、それは僕だけじゃなく、みんながそうだったんだじゃないかな。そして、僕の最後の10周はまた調子が良くなって安定しました。ピットインは作戦通り。でも(フロントタイヤを替えなかったので)大輔さんは僕以上にアンダーが強くて大変だったんじゃないかな。
 今回、日産も強さを見せました。それに負けないよう僕らもクルマを開発していきたいです。当面の目標は、このアンダーステア傾向を解消させることですね。
 次の富士は最後まで走りきって、ポイントを取り、ウェイトを減らすことが目標。次のセパンは去年勝っているし、得意なので、またポール・トゥ・ウインをしたいですね
伊藤大輔
前回のレースがああいう悔しい形で終わったので、岡山でなんとかしなきゃと臨みました。ここはNSXとも相性が良いコースなので、走り始めから良いタイムが出ていました。でも、18号車は去年勝った実績がありますし、今回もポールを獲ったわけですから、簡単に勝てるレースじゃないなと思ってました。スタートは、18号車にも1号車にも残念だったわけですが、僕たちにとってはラッキーというか、この前の悔しい分がここで返ってきたかなと捉えました。
 (リアタイヤのみ)2本交換で出たので、案の定アンダーが強い形が続いていて、リズムを掴むのに苦しみました。何とか集中して走っていたら少し離れたんですが、(2番手の)細川選手(No.100)も同じようなペースで走っていて、さらに松田選手(No.22)はもっと速いペースで追い上げているという情報が(無線で)入りました。ただ、その100号車と22号車がバトルを始めたと無線で聞いて、ここがプッシュのしどころとがんばって(1分)27秒台を並べて出したことで、最終的には15秒近いマージンを築けたのだと思います。
 ラスト5周に関しては、この前のレースのことが(脳裏に)甦ってしまって…。こんな事考えちゃいけない、自分がちゃんと走ればクルマも保ってくれるんだと、毎周毎周言い聞かせながら走りました。本来なら、あれぐらいのリードがあれば、リラックスして最後までイージードライブなんですが、今回は前回のことが頭から離れなくて、最後の最終コーナーまで、これまで経験したことがないくらいドキドキしていました(苦笑)。
 前回は、NSXが速いのはみんな分かってくれたと思うんですが、それを結果で残せなかったのが残念だったんです。今回は形にできたということで、ホンダの皆さんやファンにも喜ばしいことだと思います。本当に皆さんに感謝しています


GT300 クラス | 優勝

No.101 TOY STORY Racing apr MR-S

大嶋和也
前回の鈴鹿でも勝てそうなレースだったんですが、トラブルが出てしまって3位という結果だったです。今回はチームのみんなも完璧なクルマを作ってくれて、僕らドライバーもきっちり走ることができて、その結果優勝できたということですね。すごく満足しています。シリーズを考えてもここで優勝できたということは、すごく有利なことだと思います。次の富士も僕らにとって得意なサーキットなので、しっかりポイント取って、チャンピオンを狙っていきたいと思います。
 僕のスティントの前半は特に問題はなかったんですが、後半はピットから出てきたGT300と争うことになってしまって、それで結構紫電(No.2)とは差を付けられてしまったんです。その分はピット(ワークの時間)で取り返すことができたと思います。
 富士は結構ウェイトを積まれると思いますが、富士の500kmはクルマ的にもタイヤ的にもいい感触がありますし、作戦的にもいいと思うんで、結構上の方を狙えると思います。ただ、ミスしないよう、ポイントを取れるようにやりたいと思います
石浦宏明
実は当初は僕が予選とレースの最初を担当する予定だったんです。金曜日の午前の段階でも僕でトップタイムが出ていたんで、いける自信は合ったんです。ただ、ドライバーふたりで話し合った結果、経験とかを考えると大嶋選手で行く方が一番いい結果が出ると思い、チームと話し合って決めました。タイヤなども僕らで考えて決めて。結果、クルマのスピードということでは決して一番ではなかったですが、ピットストップも真ん中でできましたし、僕らふたりのアベレージもすごく良かったので、クルマの性能などを十分引き出せたと思います。
 僕のスティントの出だしは、クルマのバランスも良くて、ペースも上げられたんですけれど、GT300の周回遅れやGT500の集団が来たときはタイムが落ちてしまって。紫電(No.2)が(ピットインから)コースに戻った時は前に出れるかなと思っていたんですけど、実際はかなり前に出られてしまって。でも、前回(開幕戦)は僕がアウトラップに苦しんだんですけど、今回は向こうが苦しかったようで、(1周して)ホームストレートに戻ってくるまでには追いつけたので、1コーナーで抜けると自信がありました。
 あとは、大嶋から無線で『タイヤいたわって。ペース上げなくていいよ』と言われたので、接触とかを気をつけながら、無理しない方が安定して走ることができたので、それが良かったと思います。
 富士は住んでいる地元でもあるし、F3でもこの冬に走り込んでいるので、ふたりともコースとの相性もいい。(ウェイトで)重くはなりますが、クルマの性能を引き出したい。予選は苦しいと思いますが、決勝は最後にいい位置にいたいと思います