5月3日、2007 AUTOBACS SUPER GT第3戦「FUJI GT 500km RACE」の公式予選が富士スピードウェイ(静岡県)で行われた。GT500はNo.18 TAKATA童夢NSXの小暮卓史がコースレコード・タイムで、GT300はNo.88 アクティオ ムルシェRG-1のマルコ・アピチェラがポールポジションを獲得した。


公式予選2回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温21度 | 路面温度30度

 予選2回目は15時10分に開始。最初の15分間はGT300、つづく15分間はGT500クラスの、それぞれ全車が走行するセッションから始まった。サーキットの上には1回目と同じく青空が広がり、開始時点での気温は21度と、1回目が行われた午前中よりやや上がった。路面温度は30度だった。

 予選1回目に出走できなかったNo.111 KUMHO GREEN-TEC BOXSTER-GTはここで走行。第2ドライバーは滑川健から壺林貴也に交代したが、第1ドライバーの菊地靖ともども予選通過基準タイムをクリアし、決勝出走が可能になった。一方、1回目で基準タイムをクリアできなかったNo.67 triple aガイヤルドRG-3は予選不通過となり、決勝日朝のフリー走行のタイムを基準に決勝出走の可否が決定されることになった。

 ひきつづき、GT300クラスからスーパーラップ開始。最初に出走したNo.31 apr MR-S(峰尾恭輔)は自身の1回目のタイムを大きく上回り、その後のポール争いが激しくなることを予感させる。つづくNo.7 RE雨宮RX-7(井入宏之)はエンジン系のセンサーにトラブルを発生してアタックができなかったが、3番目に走ったNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(柴原眞介)は1分42秒185と、予選1回目のトップタイムより0.3秒以上速いタイムをマーク。これがとりあえずのターゲットタイムとなる。その直後に走ったNo.101 TOY STORY Racing apr MR-S(大嶋和也)と、6番目出走のNo.33 HANKOOK NSC PORSCHE(木下みつひろ)は1分42秒309というまったく同タイムでNo.62の後ろに並び、1回目に上位だったNo.33が前、No.101が後ろということに。その後のNo.26 ユンケルパワータイサンポルシェ、No.43 ARTA GaraiyaはNo.62以下3台のタイムを上回れず、このままいけば柴原眞介の通算ポール獲得記録が更新なるかと思われた。しかし、最後に走ったNo.88アクティオムルシェRG-1(マルコ・アピチェラ)は、セクター2まではNo.62に若干遅れたものの、セクター3で遅れを取り戻し、1分42秒112というタイムでクラスポールを獲得してみせた。アピチェラのポールポジションは06年の第5戦SUGO以来。


No.88 アクティオムルシェRG-1

 その後、5分間のインターバルをおいてGT500クラスのスーパーラップがスタート。No.12カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ)からコースに出ていくが、このタイムアタックが圧巻だった。今回から新車になり、セットアップが十分でないマシンを、ぎりぎりのところでコントロール。1分33秒949と、自身の1回目のタイムを0.5秒も上回ってみせる。その後の5台はいずれもこれを更新することができず、これでNo.12の3列目以内が確定。7番目に出走したNo.17 REAL NSX(金石年弘)がようやくこれを破り、暫定トップを奪取する。だが、つづくNo.1 宝山TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)はさらにこれを更新。一方、予選1回目に2番手だったNo.8 ARTA NSX(伊藤大輔)は65kgのウエイトハンデがさすがに応えたか、No.1のタイムを上回れなかった。
 最後のアタッカーはNo.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)。予選1回目には2番手以下を0.4秒以上引き離してみせた小暮がどんな走りを披露するのか。注目が集まる中、たたき出したタイムは1分33秒066。05年に立川祐路(ZENTセルモスープラ)がマークしたレコードタイムを0.04秒上回り、新たなレコードを樹立した。No.18のポールは、前戦・岡山で道上龍が獲得したのにつづき2戦連続。NSX勢としては開幕以来3戦連続となる。SC430勢ではNo.1 宝山TOM'S SC430が2番手で最上位。フェアレディZ勢はNo.12 カルソニックインパルZの5番手が最上位だった。