3月28日、富士スピードウェイ(静岡県)で2007 AUTOBACS SUPER GT公式テスト2日目(最終日)が行われた。この日も午前と午後各2時間の走行が実施された。


Session 3 天候:晴 | コース:ドライ | 気温13度 | 路面温度27度

 好天に恵まれた朝、午前9時から2時間の予定で最初のセッションが開始。気温13度、路面温度27度、終了時点では気温17度/路温33度まで上昇した。

 セッション開始50分ではNo.8 ARTA NSXが1分34秒332をマークしていた。これに続くのは、昨日トップタイムを出しているNo.23 XANAVI NISMO Zの34秒453、No.1 宝山TOM'S SC430の34秒514、これに僅差でNo.18 TAKATA童夢NSX、No.39 デンソーサードSC430、No.38 ZENT CERUMO SC430が並ぶ。

 セッション半ばを過ぎた時点でトップはNo.18 NSX。タイムは1分34秒113だったが、さらにこの7分後には34秒032と結果的にこのセッショントップタイムを小暮卓史が叩き出した。この時点で、2番手にNo.8 NSX、以後No.23 Z、そしてNo.22 MOTUL AUTEC Zと、NSXとZでトップ4が埋まっていた。この直後コーナーでストップしたマシンを回収するために約5分の中断。再開後も上位ではタイムを更新するマシンは現れずセッションは終了。SC430のトップは5番手のNo.1だった。


No.33 HANKOOK NSC PORSCHE
 GT300クラスは、昨日も午前にトップタイムを記録したNo.26 ユンケルパワータイサンポルシェが好調な出だしをみせ、山路慎一が1分42秒771をマーク。これが午前のトップタイムとなった。序盤、2番手にはNo.11 TOTAL BENEFIT・JIM CENTER F360が43秒403でつけ、なんと3番手には昨日走り出したばかりというNo.33 HANKOOK NSC PORSCHEが43秒419でつけ周囲を驚かす。終盤に昨日のトップNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408Rが42秒959までタイムアップし2番手に。さらに、No.2 プリヴェKENZOアセット・紫電とNo.43 ARTA Garaiyaがタイムアップ。No.33の新型ポルシェは7番手で午前を終えた。



No.26 ユンケルパワー タイサン ポルシェ

Session 4 天候:晴 | コース:ドライ | 気温17度 | 路面温度35度

 午後2時からのセッションは気温17度、日差しがあるため路面温度は35度まで上昇、だが昨日ほどではないが風が吹き付けると、体感的な寒さが感じられる。終了近く路面温度は25度まで下がった。

 開始45分ほどでNo.8 ARTA NSXの伊藤大輔がマークした1分34秒183がセッショントップのタイムとなる。気候も時間も5月4日に行われる第3戦に近くなったこともあるのか、各チームともロングラン中心のメニューとなったようだ。このため、上位陣では午前のタイムを更新するものはなかった。したがって、この日のトップタイムは午前中にNo.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)が記録したものとなった。2日間の総合では昨日No.23 XANAVI NISMO Z(本山哲)が記録した1分33秒857がトップとなった。


No.38 ZENT CERUMO SC430
 トヨタのホームコースである富士でNSXとZに先んじられたSC430勢。開幕戦を勝利したNo.38 ZENT CERUMO SC430の大澤尚輔監督は「ボチボチ、まあまあの感触だったと思う。メニューはいろいろ試せたし、一概にタイムだけではなんとも言えないからね…。でも、NSXは速いですよ。Zもいろいろやってきてるし、このままだとマズイから何らかの手を打ちますよ」とトヨタ勢も黙っていないことを表明した。

 一方の苦手と言われる富士で好タイムを出したNSX勢の中心人物、No.18 童夢レーシングの中村卓志監督は「去年のここのテストでもNo.18がトップでしたけれど、レースは違った。結果的にこうなってるだけですよ。この2日間は空力とタイヤをメインに、思ったテストメニューをこなせました。岡山、富士と#8と#18どちらか勝たせたいですね」と自信のコメントだった。


No.4 EBBRO 350R
 GT300クラスの午後は、No.4 EBBRO 350R(田中哲也)が1分42秒985を早々に記録。GT300勢も午後のタイムはそれほど伸びず、これがセッショントップのタイムとなった。「朝はやってなかったんで、午後に2セットのニュータイヤを使いました。鈴鹿と比べてこのクルマは富士にあってると思います。ポルシェに比べるとコーナーは速いです。まだまだ仕上げ切れてないですけれどね」と田中哲也。2番手にはNo.19 ウェッズスポーツセリカ(飯田章)が43秒018でつけ、3番手はNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)が43秒100で入った。


Comments

小暮卓史/No.18 TAKATA 童夢 NSX(GT500クラストップタイム)

今日は(1分)33秒台には入らずでしたが、昨日はトップと100分の1の差でしたし、クルマの仕上がりは悪くないです。まだまだ速くなる要素はありますよ。ウエイトはゼロなんで、次の岡山はポール・トゥ・ウィンを狙っていきたいですね。岡山は去年も良いレースができたんで、岡山で良い結果を出したいです。テスト車の99号車では、いろいろとクルマの基本セット、空力と車体の開発をやりました
山路慎一/No.26 ユンケルパワー タイサン ポルシェ(GT300クラストップタイム)
ここ富士では攻めのモードに入ってますね。スピードは確保できてるけれど(第3戦富士で)500kmのレースをいかに戦うかが課題ですね。1ピットのところもあるみたいですけれど、僕らの手にはそういうのはないので力相撲かなと思っています。(新型の)No.33は速いみたいですね。とてつもない新型マシンなんで、話題性はあるでしょうけれど、特認のクルマですから(GT300クラス全体としての)バランスをとってほしいですね