10月12日、2007 AUTOBACS SUPER GT第8戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」の公式練習走行が、オートポリス(大分県)で行われた。気温は20度を超えた好天に恵まれたなか、シリーズ終盤の天王山を控えた各チームは精力的に走行していた。


□練習走行 1回目|天候:晴|コース:ドライ | 気温18度 | 路面温度25度

 練習走行1回目は9時30分から。サーキット周辺は快晴に恵まれ、日なたでは汗ばむほどの温かさになった。ただ、標高が高いこともあって、日陰にはさわやかな風が吹きぬけていた。開始時点での気温は18度、路面温度は25度。

 このサーキットはレース開催数が少ないため、セッション序盤はいわゆる“ラバーが乗っていない”状態。各チームとも淡々と様子見の走行を重ねていく。その中で目立ったのはフェアレディZ勢の好走。No.23 XANAVI NISMO Z(リチャード・ライアン)、No.3 YellowHat YMSモバHO! TOMICA Z(柳田真孝)らが上位に名を連ねる。この2者のタイムはNo.8 ARTA NSX(伊藤大輔)、No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)に更新されるが、その後No.12 カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ)が1分41秒862をマーク。このセッションでのトップとなった。

 開始から45分余り経った頃、No.66 triple aガイヤルドRG-3がコースサイドにストップ。コース上にオイルが漏れてしまったため赤旗中断となる。オイル処理とマシン回収に20分ほどかかり、10時40分に再開。終了予定は11時だったが、中断が長引いたため10分間延長された。再開後に上位陣の変動はなかった。

 GT300クラスではNo.4 EBBRO 350R(田中哲也)の1分51秒191がトップ。ランキングトップのNo.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(加藤寛規)が2番手、ランキング3位のNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)が3番手に続いた。以下、上位5台が1分51秒台。ランキング2位のNo.101 TOY STORY Racing apr MR-S(大嶋和也)は1分52秒台で7番手だった。


□練習走行 2回目|天候:晴|コース:ドライ | 気温23度 | 路面温度33度

 2回目の走行は14時から。開始時点での気温は23度、路面温度は33度まで上昇したが、その後は少し雲が出てきたため、気温20度前後、路面温度は27度前後まで下がった。

 このセッションでは路面コンディションが向上し、セッティングも煮詰まってきたためか、各チーム早めにいいタイムをマーク。1回目のベストタイムを次々に更新していく。ここでのトップタイムはNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)の1分41秒149。以下、No.12カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ)、No.23 XANAVI NISMO Z(リチャード・ライアン)と、1回目にも好タイムをマークしていたフェアレディZ勢が続いた。

 15時15分から15分間はGT300クラス専有。ここでまずタイムを出したのはNo.7 RE雨宮ADVAN RX-7(井入宏之)だったが、終了間際、No.46 宝山DUNLOP Z(佐々木孝太)が1分50秒668をマーク。これが1回目との通算でもクラストップとなった。1分50秒台を出したのはこの1台だけで、No.7、No.19 ウェッズスポーツセリカ(関口雄飛)、No.26 ユンケルパワータイサンポルシェ(谷口信輝)までが1分51秒台。ランキングトップのNo.2 プリヴェKENZOアセット・紫電は両クラス混走の時間帯にコースアウトしたため専有時間帯には走行できなかった。ランキング2位のNo.101 TOY STORY Racing apr MR-Sは1分52秒台で8番手。ランキング3位のNo.43 ARTA Garaiyaは10番手だった。

 15時30分から15分間はGT500クラス専有。各チーム、まずはユーズドタイヤでクルマと路面の状況をチェック、残り5分を切ったあたりでニュータイヤを装着して予選シミュレーションのタイムアタックに出て行く。No.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)が1分40秒台をマークしたのを皮切りに、No.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム)、No.8 ARTA NSX(伊藤大輔)、No.12 カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ)、No.23 XANAVI NISMO Z(リチャード・ライアン)などが次々1分40秒台をマークする。この中ではNo.8 伊藤の1分40秒717がベストだったが、チェッカーが提示された周にNo.17 REAL NSX(金石年弘)が1分40秒371、No.100 RAYBRIG NSX(ドミニク・シュワガー)が1分40秒451をマーク。ともに非公式ながら従来のレコード(1分40秒638)を上回った。4番手タイムのNo.12がフェアレディZ勢の最上位。SC430勢ではNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)の1分40秒786がベストタイムだった。


No.46 宝山 DUNLOP Z

Comments

金石年弘/No.17 REAL NSX(GT500クラストップタイム)
オートポリスはチームにとっても初めてなので、持ってきたクルマの状態ではすごくアンダーステアでした。なので、午後はセットをガラッと変えました。午後の最初に履いたニュータイヤの時はずっと引っ掛かっていてタイムが出ませんでしたけど、最後はもう1セット行ったらタイムが出ちゃったという感じです。1周しかアタックできなかったんですけどね。自分自身もけっこう乗れていたというか、ここのサーキットが好きということもあって、帳尻が合ったのかもしれません。決勝セットも少しやりましたが、バランスは悪くなかったですね。明日はポールを獲りたいと思っています。このサーキットは得意なので、結果を出したい。頑張ります。
佐々木孝太/No.46 宝山 DUNLOP Z(GT300クラストップタイム)
午前中は路面ができてなかったので、1セットのタイヤでいろいろ試したり、横溝が慣れるために時間を使ったりしていました。セッティングも大きく振ってみたのですが、タイムが全然出なかったので、これはヤバいなぁと思ってたんです。午後は違うタイヤを履いて走ったら、思ったよりタイムも出たというわけです。路面温度が下がったせいもあるでしょう。別に予選モードというわけでもなかったのですが、それにしてはいいタイムが出たと思います。基本的にはオートポリスは好きだし、九州の地というのがどうも僕には合うみたいです。宝山も九州だし。だからこそここで成績を残したい。今年は総合的にクルマのポテンシャルは上がってきてるのに苦戦してますから、そろそろ結果を出して、みんなに恩返しとアピールがしたいですね。今回は予選でポールを狙い、決勝では優勝を狙いますよ。