11月3日午前、2007 AUTOBACS SUPER GT第9戦「FUJI GT 300km RACE」の予選1回目が富士スピードウェイ(静岡県)で行われた。この走行で、GT500はNo.17 REAL NSXの金石年弘、GT300はNo.31 DOUBLE HEAD apr MR-Sの峰尾恭輔がトップタイムを記録した。


公式予選1回目 天候:曇 | コース:ドライ | 気温:12度 | 路面温度:14度

 予選1回目は10時10分から。上空は雲に覆われ、秋の山里の冷涼な空気が流れる。開始時点の気温は12度、路面温度は14度と、前日より低めになった。

 最初の20分間はGT300クラスの専有走行。序盤から10台以上がコースインし、タイムアタックに入る。まず1分42秒台をマークしたのはNo.55 DHG ADVAN FORD GT(池田大祐)だが、直後にNo.33 HANKOOK NSC PORSCHE(木下みつひろ)がこれを上回る。開始から10分過ぎると全チームが本格的なアタックに入り、No.88アクティオムルシェRG-1(山西康司)が1分42秒414でトップに立つ。その後、各チーム続々と1分42秒台をマークするが、ここから抜け出したのはNo.31 DOUBLE HEAD apr MR-S(峰尾恭輔)だった。アタック1周目で1分41秒816を出してトップを奪うと、次の周には1分41秒435までタイムアップしてみせる。その後、No.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(加藤寛規)とNo.101 TOY STORY Racing apr MR-S(大嶋和也)も1分41秒台に入れるがNo.31には届かなかった。

 つづく20分間はGT500クラス専有。いつも早めにコースインするNo.39 デンソーサードSC430(アンドレ・クート)、No.25 ECLIPSE ADVAN SC430(土屋武士)、No.35 BANDAI 00 DUNLOP SC430(服部尚貴)に加えて、今回はNo.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム)も早々にコースイン。まずは1分34秒台をマークしてトップに立つ。
 他のチームがコースに入ったのは残り時間10分を切ってからで、No.12 カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ)が最初に1分33秒台に入れてくる。つづいてNo.1 宝山TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)、No.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)、No.22 クルムなども1分33秒台をマークするがNo.12には届かない。残り3〜4分となってNo.12を逆転したのは“富士マイスター"ことNo.38 ZENT CERUMO SC430の立川祐路で、そのタイムは1分33秒369。これでこのセッションでのトップは決まりかと思われたのだが、残り1分ほどでNo.17 REAL NSX(金石年弘)が1分33秒351をたたき出し、逆転でトップを奪った。No.17は前戦から4リッターの新エンジンを投入。前戦は決勝前に無念のリタイアに終わったが、クルマそのものの速さは十分なようだ。

 最後の20分間は両クラスの混走。ここではアタックしないほうのドライバーの予選通過基準タイムクリアが主になる。両クラスとも全ドライバーがこれをクリアした。一方、専有走行の時間帯に10番手以内に入れなかったチームは、2セット目の新品タイヤを投入してスーパーラップ進出を図る。それを成功させたのがNo.26 ユンケルパワータイサンポルシェ(谷口信輝)。前日の練習走行でトップタイムをマークしながら、専有時間帯にはアタックのタイミングを逃し11番手に留まっていたが、ここで5番手にジャンプアップしてきた。これでNo.46 宝山DUNLOP Z(佐々木孝太)がはじき出されてしまう。12番手だったNo.13エンドレスアドバン洗剤革命Z(藤井誠暢)、13番手のNo.5 クムホプロμマッハ号320R(竹内浩典)は自己ベストを更新するが、10番手には届かず。スーパーラップ進出はならなかった。

 この結果、GT500クラスではNo.17 REAL NSX、No.38 ZENT CERUMO SC430、No.32 EPSON NSX、No.12 カルソニックインパルZ、No.24 WOODONE ADVAN Clarion Z(荒聖治)、No.22 MOTUL AUTECH Z、No.6 Forum Eng.SC430(片岡龍也)、No.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)、No.25 ECLIPSE ADVAN SC430、No.1 宝山TOM'S SC430の10台がスーパーラップ進出。
 GT300クラスはNo.31 DOUBLE HEAD apr MR-S、No.2 プリヴェKENZOアセット・紫電、No.101 TOY STORY Racing apr MR-S、No.43 ARTA Garaiya(高木真一)、No.19 ウェッズスポーツセリカ(関口雄飛)、No.88 アクティオムルシェRG-1、No.7 RE雨宮ADVAN RX-7(井入宏之)、No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(柴原眞介)、No.33 HANKOOK NSC PORSCHEの10台がスーパーラップ進出を果たした。ランキングトップの No.2は、同2位のNo.101をはじめ、No.31、No.43のapr軍団に包囲される格好となっている。

 セッション終了後には雲の切れ間から太陽がのぞき、気温14度、路面温度16度まで上昇。午後のスーパーラップは好天で迎えられそうだ。

[追記] セッション終了後、No.31が最低重量違反のために予選1回目の全タイム抹消のペナルティ。スーパーラップへの出走はならず、代わってNo.13 エンドレスアドバン洗剤革命Zが出走することになった。


No.2 プリヴェKENZOアセット・紫電

Comments

GT500 クラス | 予選1回目トップ
金石年弘/No.17 REAL NSX
クルマのバランスは昨日よりずっと良くなったんですが、その分全コーナーで若干オーバーステアになっているので、午後のスーパーラップではその辺を合わせ込みたいと思っています。昨日よりタイムも上がっていますし、路面コンディションの影響もあって、ちょっとオーバーが出始めているのかなという感じですね。朝は温度が低かったので、タイヤの温まりは昨日よりは悪かったです。スーパーラップでは、その前の15分でタイヤの皮むきをするなど、準備をしておかないといけないかもしれませんね。実際、スーパーラップ中も一生懸命タイヤを温めないとダメでしょう。NSXは特にフロントタイヤの温まりが悪いので、その辺をちゃんと考えてアタックしたいと思います