3月15日午後、2008 AUTOBACS SUPER GT第1戦「SUZUKA GT 300km」の予選2回目が鈴鹿サーキット(三重県)で行われた。GT500はNo.22 MOTUL AUTECH GT-Rのミハエル・クルム、GT300はNo.2 プリヴェKENZOアセット・紫電の加藤寛規がポールポジションを獲得した。
□SUPER LAP/公式予選2回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温17度 | 路面温度30度
予選2回目は14時ちょうどに開始。1回目と同じく風はやや強いものの、きれいに晴れ渡った空のもとでの走行となった。開始時点での気温は17度、路面温度は30度と、この季節としてはやや高めの域にまで上がった。
最初の15分間はGT300クラス、つづく15分間はGT500クラスの専有走行。
GT300クラスでは、予選1回目に通過基準タイムをクリアできなかったNo.16 CHUGAI UEMATSU 350R(筒井克彦)、No.118 4CARAT SON GT3(宮本隆士)がここでクリア。決勝出走が可能になった。一方、未車検により1回目に走れなかったNo.87 アクティオガイヤルドRG-3とNo.88 DGRQガイヤルドRG-3は車検を受けて出走したもののタイムは出せず、決勝出走の可否は明朝のフリー走行で基準タイムをクリアしたうえで、審査委員会の裁定を待つことになった。また、1回目にクラッシュしてしまったNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC 408Rはマシンのダメージのため、決勝出走を取りやめることになった。
GT500クラスは、スーパーラップ出走チームはその足慣らしを、他のチームは決勝に向けてのセッティングの煮詰めを行った。
スーパーラップはGT300クラスからスタート。2番目に出走したNo.19 ウェッズスポーツセリカ(織戸学)、4番目のNo.46 MOLAレオパレスZ(星野一樹)は予選1回目の自身のタイムを更新。だが、5番目に出走したNo.66 DGRQムルシェRG-1(山西康司)はセクター3がすばらしく速かったもののシケインでスピンを喫しノータイムに。その影響を微妙に受けたのか、つづくNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)とNo.81 ダイシンADVAN Z(青木孝行)は1回目のタイムを上回れず、この時点でのトップはNo.46となる。
残ったトップ3は、いずれも予選1回目のタイムを上回ってくるが、なかでもNo.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(加藤寛規)のアタックはみごとだった。ストレートスピードはライバルを下回ったものの、コーナーが連続するセクター1が圧倒的に速く、2分05秒169というタイムをたたき出し、クラスポールを獲得してみせる。結局、トップ3は予選1回目と同じくNo.2、No.7 ORC雨宮SGC-7(井入宏之)、 No.26 ユンケルパワータイサンポルシェ(谷口信輝)の順となった。
若干のインターバルをおいてGT500クラスのスーパーラップがスタート。だが、2番目に走ったNo.1 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)がデグナーカーブにオーバースピードで進入し、コースアウト。スポンジバリアにクラッシュしてしまう。ファーマンにダメージはなくすぐに自力で降りてきたが、スーパーラップはいったん中断となった。
車両回収後、No.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)から再開。だが、ここまでの各車は路面温度が下がってきた(GT500スーパーラップ開始時で26度)ことが影響したのか、予選1回目のタイムを上回ることができない。初めてこれを突破したのはNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)で1分52秒821。さらにNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)が1分52秒270までタイムアップし暫定トップに立つ。
残るは3台のGT-R。まずはNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生)が1分51秒562をたたき出すと、No.22 MOTUL AUTECH GT-R(ミハエル・クルム)は全セクターでこれを上回り、1分51秒163をマーク。これを見たNo.23 XANAVI NISMO GT-R(ブノワ・トレルイエ)は、ときにコーナーをはみ出しながら猛然とアタック。だが、No.22 クルムにはわずかにおよばない1分51秒430に留まり2番手に。
この結果、ポールポジションはNo.22 MOTUL AUTECH GT-R、2番手No.23 XANAVI NISMO GT-R、3番手No.12カルソニックIMPUL GT-Rの順でGT-R勢が予選1・2・3。GT-Rにとって復活デビュー戦を最高の形で迎えることになった。
SC430勢の最上位はNo.36 PETRONAS TOM'S SC430で4番手。NSX勢ではNo.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)の6番手が最上位だった。
クルムのポール獲得は05年第1戦 岡山国際サーキット(No.22 モチュールピットワークZ)以来。GT-RのポールはNo.23 ザナヴィニスモGT-R(本山哲/03年第1戦 TIサーキット英田)以来となる。