GT500 クラス | 優勝

No.23 XANAVI NISMO GT-R

本山 哲
非常にうれしいです。ボクは(SUPER GT仕様の)GT-Rの開発の中心として最初から責任を持って携わっていただけに、プレッシャーもありました。GT-Rは世界中から注目されていて、デビューウィンを果たさなければいけないという状況もありました。そんな中で、エンジニア、メカニックなどチームの全員が、自分の力を出せば勝てるという環境を与えてくれたことが心強かったし、感謝しています。予選は2位でしたが、『自分たちは勝てる』と信じてレースに挑みました。
 レース序盤、ブノワのスティントで前に出られれば良かったんですが、(No.22は)ライバルではあるけどGT-R同士ですし、クルム選手も速さはイーブンですし、難しかった。だから(交代した後の)アウトラップが勝負のポイントになると思っていました。エンジニアがいいタイミングで(ピットに)入れて、メカニックが素早く出してくれました。ボクは彼より1周前にピットに入ってタイヤが温まっていたので先行できたわけです。その後は、周回遅れやイエローフラッグ(の影響)で後ろとの差が詰まることもありましたが、少しプッシュすると離れる状況だったので、まったく心配なく走ってました。
 デビューウィンは重要なテーマでしたが、それ以上に大事なのがチャンピオンシップですし、必ずチャンピオンになりたい。ブノワとともにがんばっていきたいです
ブノワ・トレルイエ
もちろんハッピー。GT-Rの初めてのレースだし、ボクがニスモに移って初めてのレースでもあるし、最高な1日でした。
 予選でポールポジションが獲れなかったのは運転手(自分)の問題(笑)。スーパーラップの前に少しセッティングを変えたら、オーバーステアになって2コーナーでオーバーしちゃって、テグナーの2つ目でも同じような傾向が出て、ロスしてしまいました。だから、コースアウト覚悟でこれ以上プッシュすることは避け、2位を狙って走りました。それに、クルム選手は完璧なラップをしたので、ミスがなくても抜けなかったかもしれません。
 SUPER GTは難しいレースだけど、過去にはホンダもトヨタも(1シーズン)3勝を挙げていますから、ボクらの目標も少しでも多く勝つことです。ただ今年の規定だと、このあとウエイトを積まれるようですから、勝つのは難しいことも事実です。これからトヨタもホンダもまだよくなってくるでしょうしね。それだけに今日は少しでも多くのポイントを取ることが第一の目標だったんです。


GT300 クラス | 優勝

No.7 ORC雨宮SGC-7

井入 宏之
うれしいんですが、正直ちょっとホッとしているところです。ボクは去年から第一ドライバーをやらせてもらっているのですが、去年は表彰台にも上がることもできなかったんです。自分の力不足もあったので、なんとかしないと、という気持ちがありました。2年目の開幕で、幸先よく勝てたので、ホッとしたわけです。
 僕はこれまでGT300で3勝していますが、全部自分が乗ってゴールしているんです。なので(前半で)自分の役目を終えて後を折目に託して見守る、さらにトップに立つというのは、心臓に悪いというか、自分で乗っているほうが気が楽だと思いました(笑)。
 この後はウエイトを積んで難しくなると思いますが、やり方次第では勝てると思います。クルマもいいですし、横浜ゴムさんもいいタイヤを作ってくれているので、それらをうまく使えば(今後の勝利を)あきらめる必要はないと思っています。あとは折目のがんばり次第ですね(笑)
折目 遼
ボクにとってはGTでの初勝利ですから、うれしいの一言です。(2月末の)公式テストのときからクルマが調子よくて、あとはレースウィークがどうなるかなという感じでした。今日はクルマのポテンシャルもよかったし、あとは横浜ゴムさんがいいタイヤを開発してくれました。レース終盤までタレることなく走り切れたことは、(勝利の要因として)すごく大きなことでした。
 昨晩、監督、エンジニアなどみんなでしたミーティングでは、紫電(No.2)とどう戦うかということ(が課題)でした。その後、自分でもよく考えました。紫電の高橋選手もベテランで容易には抜けないのはわかっていましたから、GT500をうまく使えたらと思ってました。それが的中したというか、シケインで高橋選手のインに飛び込めました。ラスト10周はこんなに長いのかと感じました。1回の接触ですべてをふいにしてしまうので、とにかくミスのないように、ほんとうに慎重にいきました。
 この後は、自分たちのベストを尽くしていけば、必ずいい結果が付いてくると思うので、がんばりたいです