4月12日午後、2008 AUTOBACS SUPER GT第2戦「OKAYAMA GT 300km RACE」の予選2回目が岡山国際サーキット(岡山県)で行われた。GT500クラスはNo.23 XANAVI NISMO GT-Rのブノワ・トレルイエ、GT300クラスはNo.43 ARTA Garaiyaの新田守男がポールポジションを獲得した。


SUPER LAP / Qualifying Session 2

SUPER LAP/公式予選2回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温21度 | 路面温度32度

 予選2回目は14時30分開始。まず15分間のGT300クラス専有走行、つづいて15分間GT500クラスの専有走行が行われた。この間、薄い雲に覆われた時間帯が長かったものの、ときおり太陽が路面を照らす場面もあり、開始時点での気温は21度、路面温度は32度と、予選1回目に比べてかなり上昇した。このセッションでは各チーム、スーパーラップに向けてのセッティング確認と、決勝に備えた準備を行った。

 15時05分、GT300クラスのスーパーラップ開始。No.66 triple aムルシエラゴRG-1のペナルティにより繰り上げとなったNo.26 ユンケルパワータイサンポルシェ(谷口信輝)から出走していく。
 予選1回目の自身のタイムを、最初に上回ったのはNo.11 JIMCENTER DIXCEL ADVAN F430(田中哲也)。だが、No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(佐々木孝太)はセクター2、セクター3で大きくタイムアップ。1分31秒960と、1分32秒を切るタイムをたたき出してあっさりとこれを逆転してみせる。
 つづくNo.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(加藤寛規)は、予選1回目にニュータイヤ2セットを使い切っており、ここでのタイムアップは困難。また、No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC 408R(黒澤治樹)、No.81ダイシンADVAN Z(青木孝行)は、No.77佐々木のタイムがプレッシャーとなったか、ともにタイムアップはならず。ポジションを落としてしまう。
 これに対してNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)は、セクター3でわずかに挙動を乱す場面はあったもののほぼ完璧にラップをまとめ、1分31秒796と、1回目の自身のタイムを0.2秒近くも縮め、No.77を上回ってみせる。
 最後にアタックに挑むのはNo.46 MOLAレオパレスZ(星野一樹)。予選1回目に暫定ポールを獲得した後、「さらに煮詰められる部分がある」と自信をのぞかせていたものの、その煮詰めがうまくいかなかったのか、あるいは路面温度の影響か、1回目のタイムを下回りNo.77に続く3番手となってしまった。だが、スーパーラップ終了後にNo.77が最低地上高違反によりスーパーラップのタイム抹消となってしまった。
 この結果、GT300クラスのポールポジションはNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)が獲得。2番手はNo.46 MOLAレオパレスZ(星野一樹)となり、ミシュランタイヤ勢2台が最前列から決勝をスタートすることになった。


No.43 ARTA Garaiya

 GT500クラスのスーパーラップは15時40分から。SC430勢で唯一スーパーラップに残ったNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)からスタートしていく。
 このクラスでは、予選1回目にもタイヤのウォームアップの遅さを訴える声が多かったが、ここでもその影響が出たのか、なかなか1回目のタイムを上回るクルマが現れない。ことにNo.17 REAL NSX(金石年弘)、No.22 MOTUL AUTECH GT-R(ミハエル・クルム)、No.3 YellowHat YMS TOMICA GT-R(ロニー・クインタレッリ)は大きくタイムを落とし、ポジションを下げてしまう。
 逆に、わずかにタイムを縮めたNo.18 TAKATA童夢NSX(小暮卓史)と、タイムアップこそならなかったものの落ち幅の小さかったNo.100 RAYBRIG NSX(細川慎弥)は、ポジションを上げる。
 これに対してNo.23 XANAVI NISMO GT-R(ブノワ・トレルイエ)は、すべてのセクターで最速タイムをマーク。予選1回目の自身のタイムはもちろん、暫定トップだったNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生)のタイムをも上回る1分23秒517をたたき出してみせる。これにはNo.12松田も、予選1回目2番手のNo.1 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)もお手上げ。優勝によるウェイトハンデに加え、特別性能調整分も合わせて前戦より100kgも重いNo.23 XANAVI NISMO GT-R(ブノワ・トレルイエ)がポールを奪取するという、驚くべき結果となった。
 2番手はNo.1 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)。3番手にNo.12カルソニックIMPUL GT-Rがつけた。
 SC430勢は、結局No.36 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)の10番手が最上位。コースが狭く抜きづらいこのコースでは、逆転勝利を目指すのはかなり困難な状況で決勝スタートを迎えなければならない。