11月8日午後、2008 AUTOBACS SUPER GT第9戦「FUJI GT 300km RACE」の予選2回目が富士スピードウェイ(静岡県)で行われた。GT500クラスはNo.17 REAL NSXの金石年弘、GT300クラスはNo.77クスコDUNLOPスバルインプレッサのカルロ・バンダムがポールポジションを奪った。


SUPER LAP / Qualifying Session 2

SUPER LAP/公式予選2回目 天候:小雨 | コース:ウェット | 気温12度 | 路面温度14度

 予選2回目は13時45分から。雨は小降りになったものの降り止むことはなく、路面は完全なウェット。開始時点での気温は12度、路面温度は14度だった。

 最初に15分間GT300クラス専有、つづく15分間GT500クラス専有の全車走行が行われた。GT500クラスではNo.35 宝山KRAFT SC430(ピーター・ダンブレック)の1分43秒269がここでのトップタイム。GT300クラスは、No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(カルロ・バンダム)が1分52秒463でトップを奪った。
 なお、予選1回目に通過基準タイムをクリアできなかったNo.808 初音ミクStudie GLAD BMW Z4、No.666 楽天BOMEX 320Rはここでもクリアできなかった。また、No.170 外車の外国屋&LMPポルシェも高見沢一吉が基準タイムをクリアできなかった。一方、やはり1回目に基準タイムをクリアしていないNo.9 ニッソーサービスC6は、このセッションに出走しなかった。これらは、いずれも、このままでは決勝出走がかなわない。

 スーパーラップはGT300クラスから。最初に出走したNo.27 石松・FUNKY'S・HANKOOK GT3(井上貴志)の1分54秒151が最初のターゲットタイムとなる。No.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学)は1分53秒250と、一気に約0.9秒これを上回る。No.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(柴原眞介)も1分53秒台に入れるが2番手まで。
 その後、No.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(加藤寛規)、No.46 MOLAレオパレスZ(安田裕信)、No.43 ARTA Garaiya(高木真一)の順で、ランキング上位勢が出走。この中ではNo.43の1分53秒557が最も速く、No.62を上回ってNo.19の次につける。一方、No.2、No.46は1分54秒を切れなかった。
 残る3台のうち、No.26 ユンケルパワータイサンポルシェ(谷口信輝)は思ったよりタイムが上がらずNo.62の下。これに対し、No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ(カルロ・バンダム)は、直線スピードだけはポルシェに及ばなかったものの、他はすべてのセクターで圧倒的なタイムをたたき出し、1分51秒925と、この時点で2番手を約1.3秒引き離してみせる。最後に出走したNo.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美)も、さすがにこのタイムには届かず、1分52秒129で2番手まで。
 この結果、No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサがポールポジションを獲得。同チームのポールは第4戦セパン、第6戦Pokka1000kmにつづき今季3回目となる。
 ランキング上位勢ではNo.43 ARTA Garaiyaが4番手。No.2 プリヴェKENZOアセット・紫電は7番手、No.46 MOLAレオパレスZは9番手に留まっており、No.43が有利な状況で決勝をスタートできることになった。


No.77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ

 コース確認のインターバルをおいてGT500クラスのスーパーラップがスタート。予選1回目、ぎりぎり10番手に滑り込んだNo.17 REAL NSX(金石年弘)から出走する。No.17 金石はウォームアップ・ラップでコースアウトを喫するがすぐに復帰。そのままタイムアタックに入り、1分42秒661をマークする。これは予選1回目のトップより約2.5秒も速いタイム。どうやら、路面コンディションは好転してきたようだ。
 だが、その後にアタックする各車は、No.17 金石のタイムをなかなか上回れない。2番目に出走したNo.1 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン)は1分42秒台に入れるが2番手まで。他は1分43秒〜44秒台に留まる。
 予選1回目に2番手だったNo.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)は、1コーナーでコースアウトし大きくタイムロス。1分45秒台でスーパーラップ最下位に終わってしまう。
 予選1回目トップのNo.24 WOODONE ADVAN Clarion GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)も、やはり1コーナーでコースアウト。No.32 デュバルよりロスは少なく、さらにセクター2、セクター3では最速タイムをマークするが、No.17 金石には及ばず1分42秒883で2番手まで。この結果、No.17 REAL NSXの金石年弘が自身としてもチームとしても初のポールを獲得した。

 ランキングトップのNo.23 XANAVI NISMO GT-Rは9番手。同2位のNo.18 TAKATA童夢NSXは7番手、同3位のNO.36 PETRONAS TOM'S SC430は8番手と、No.23より前からスタートするが、No.18は2位、No.36は優勝が必須条件となるだけに、やや苦しい状況に追い込まれたといえそうだ。


No.24 WOODONE ADVAN Clarion GT-R

No.1 ARTA NSX


No.33 HANKOOK PORSCHE

No.19 ウェッズスポーツIS350