2009 AUTOBACS SUPER GT第4戦「SUPER GT INTERNATINAL SERIES MALAYSIA」の練習走行が、6月20日午前、セパン・インターナショナル・サーキット(マレーシア)で行なわれた。GT500クラスではNo.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)がトップタイムをマーク。GT300クラスではNo.46 エスロードMOLA Z(柳田真孝)がトップだった。

公式練習 天候:曇>雨>晴 | コース:ドライ>ウェット | 気温/路面温度  開始時:27℃/30℃


 練習走行は10時から。開始から5分ほど過ぎて、上空を覆っていた雲からぽつりぽつりと雨粒が落ち出す。各車レインタイヤを装着しての走行となるが、やがて前が見えないほどの大雨となり、コースに出ていた車両もピットに戻って待機に入る。
 土砂降りになる直前、No.32 EPSON NSX(ロイック・デュバル)が2分04秒677というタイムをマークし、これがこのセッションでのトップとなった。
 激しかった雨は、11時少し前から徐々に小止みとなり、終了10分ほど前には雲の切れ間から日も差し始める。ここでNo.38 ZENT CERUMO SC430、No.36 PETRONAS TOM'S SC430などもタイムアップ。だが、No.32のタイムには届かなかった。
 けっきょく、このセッションではレインセッティングの確認とタイヤのウォームアップが中心となり、どのチームもタイムや順位はほとんど気にしていないようすだった。
 予選が行なわれる午後も、予報では通り雨の可能性があり、予選順位がどうなるのか、予断を許さない情勢になっている。


No.46 エスロードMOLA Z

 GT300クラスでは、終盤にNo.46 エスロードMOLA Z(柳田真孝)が2分24秒907をマーク。これがトップタイムとなった。
 雨が激しかった中ではNo.69 雷アジアMT900Rがトップ。このチームはマレーシアの隣国、シンガポールから主催者推薦によって参戦している。マシンはFIA GT3規定に則ったもので、リストリクター径が他のGT300車両より大きく、直線スピードで勝っている。予選、決勝でどんなパフォーマンスを発揮するのか、注目されるところだ。








ロイック・デュバル/No.32 EPSON NSX(GT500クラストップタイム)
他のクルマがピットに入っているときに、たまたま最初の計測ラップであのタイムが出ただけだから、トップタイムって言っても何も言うべきことじゃないよ。でも、その後の雨の中では最悪だった。路面の水が少なくなって、コンディションが良くなってきてからも、僕らのクルマはアクアプレーニングが止まらなくて。だから、何セットもレインタイヤを試した。その中で1セットはまぁまぁだったんだけど、それでもまだ十分な速さじゃないんだ。特にリヤにグリップ感がないし、自信を持って乗ることができない。コースに留まっているのがやっとっていう感じなんだよ。だから、レースはドライになってもらいたいね。
柳田真孝/No.46 エスロードMOLA Z(GT300クラストップタイム)
僕たちは開幕戦で雨のセットを含めて外していたところがあったので、セットを変えてきたんです。だから、今日雨が降ってくれたことで、タイヤとのマッチングも含めてすごくいい方向に行ったと思います。しかもトップタイムを出せたというのは良かったと思います。まぁ、周りの状況がどうなっているかわからないんですけどね。ただ、僕らの中では確実に向上しているということでは大きな収穫でした。雨が多い時もそこそこグリップがありましたし、インター(ミディエイト:浅溝タイヤ)もどれぐらいの水の量で使えるか確認できました。これから晴れるみたいなので、予選はドライで行けるんじゃないかと思います。ドライを走っていないのはみんな同じ条件なので、そこを自分の腕でカバーできるように頑張ります。ウチのクルマは一発(のタイム)が出るわけではないんですけど、レースを見据えてなるべくいいポジションからスタートしたいので、上位を狙っていきます。