2009 AUTOBACS SUPER GT第4戦「SUPER GT INTERNATINAL SERIES MALAYSIA」の決勝レースが、6月21日、セパン・インターナショナル・サーキット(マレーシア)で行われた。GT500クラスはNo.3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R(ロニー・クインタレッリ/安田裕信組)が優勝。GT300クラスはNo.2 I.M JIHAN CO.LTD・APPLE・Shiden(加藤寛規/吉本大樹組)が優勝を果たした。


GT500 Class

決 勝 天候:曇り | コース:ドライ | 気温30度 | 路面温度37度



No.17 KEIHIN NSX
 レースは、ポールポジションのNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rが、スターティンググリッドに着いたところでミッショントラブルが発見され、ピットに押し戻されるという波乱の幕開けに。No.1は、驚くほどの速さでトラブルを修復し、ピットからスタートを切ることはできたが、優勝は遠のいてしまった。  これで、予選2番手だったNo.3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R(ロニー・クインタレッリ)が実質トップからのスタート。スタート直後にジャンプアップを狙った後続を無難に抑え込み、そのままトップで1周目を終える。
 No.3クインタレッリはその後も2番手につけるNo.18 ROCKSTAR童夢NSX(小暮卓史)との差を2秒ほどに保ち、30周を終えて安田裕信にバトンタッチ。ピット作業も約29秒とすばやく、実質トップをキープしたままレースに復帰する。


No.8 ARTA NSX
 一方、2番手だったNo.18は道上龍に交代した後、No.12 IMPULカルソニックGT-R(セバスチャン・フィリップ)に後方から接触されスピン。順位を大きく落としたうえにマシンにもダメージを負い、上位から脱落してしまう。
 これで2番手に上がったのはNo.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン>伊沢拓也)だったが、No.8伊沢はペースが上がらず、後方から激しく追い上げてきたNo.17 KEIHIN NSX(金石年弘>塚越広大)の先行を許す。
 この2番手争いを尻目にNo.3 安田は快走。20秒近いマージンを築くとクルージングに入り、悠々と独走優勝を飾った。


 ハセミ・モータースポーツのGT500クラス優勝は昨年の第7戦もてぎ以来。クインタレッリは通算2勝目。安田はGT500クラス初優勝。日産GT-Rは今季3勝目。ミシュランタイヤのGT500クラス優勝は01年第3戦SUGOのマツキヨZENTトムススープラ(山路慎一/ワイン・ガードナー)以来となる。
 2位に入ったNo.17 KEIHIN NSX(金石年弘/塚越広大)は今季初の表彰台。後半を担当した塚越の生きのいい走りっぷりが光った。塚越にとってはこれがSUPER GT初の表彰台、チームにとっては07年最終戦鈴鹿の3位以来。
 3位はNo.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン/伊沢拓也)。予選5番手から、ファーマンが乗った前半は4番手をキープ。タイヤ2本交換作戦と採るなどで、一時は2番手まで順位を上げたが、48周目の最終コーナーでNo.17塚越に攻め落とされ、やや悔しい表彰台となった。

 ランキングトップのNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/荒聖治)は5位。デ・オリベイラが少な目の燃料でスタートし、序盤には一時3番手まで順位を上げるが、上位陣で最も早い20周終了でピットインした後は、やはりウェイトハンデの重さが効いたのか、順位を下げた。だが、6ポイントを加算したことで依然としてランキングトップの座は守っている。
 ポールを奪いながらピットスタートを余儀なくされたNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ)は8位でフィニッシュ。貴重な3ポイントを得た。