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2009 SUPER GT Round7

プレビュー

2009-09-04

いよいよシーズン終盤に突入!
タイトルを巡り、戦いはさらに激化する...
ウエイトハンデの軽減がレースをさらにおもしろくする

9月12、13日、富士スピードウェイ(静岡県)で2009 AUTOBACS SUPER GT第7戦「FUJI GT 300km RACE」が開催される。2009年シーズンもいよいよ終盤。残るレースはこの第7戦を入れても3戦だけ。チャンピオン獲得に、そして1勝を狙い、各チームの攻防はさらに激しくなるだろう。


状況一変!? SC430、NSXが逆襲の予感


No.1 MOTUL AUTECH GT-R
 この第7戦から大きな変化が起こる。今季のウエイトハンデ制では、2〜6戦目までが獲得ポイント×2kgのウエイトだが、この7戦目からウエイトはポイント×1kgと一気に半分に減らされる。つまり、思うように走れなかったランキング上位勢が再び勢いを取り戻す可能性が大なのだ。約1.5kmのロングストレートのある富士スピードウェイは、超高速コース。それだけに、この状況変化は意外と結果に響き、ここまでの勢力図を大きく変えてしまうかもしれない。一方で、最終戦はノーハンデ戦であり、ここまでハンデの小さいチームにとっては、この第7戦は仕掛け時である。こういったシリーズ戦略も考えて、富士に挑むチームもあるだろう。

未勝利チームの奮闘に期待大


No.36 PETRONAS TOM'S SC430
 さて、この富士をチャンスと捉えるのは誰か? まず筆頭はランキング2位に就けるNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー)だ。前戦鈴鹿は悪くとも表彰台のはずが、ワンミスで獲得したのはわずか3ポイントとなってしまった。チャンピオンを狙う意味でも、この一戦は優勝がほしいところだ。同様にランキングトップのNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ)も前戦は我慢のレースだった。富士で行われた第3戦で勝利した彼らだが、このラウンドはGT-Rにとって有利とは言えない。ポイント確保でくるか、それとも仕掛けてくるのか、ファンにとっても注目の点だろう。
 一方、しゃにむに勝ちに来るのはNo.6 ENEOS SC430(伊藤大輔/ビヨン・ビルドハイム)だろう。ここ3戦、トップを争いながらツキがない。今度こそ、のチャンスになるはず。また、前戦でGT500の初勝利を挙げた新鋭コンビが駆るNo.35 KRAFT SC430(石浦宏明/大嶋和也)もウエイトハンデ係数の切り替えの利を得て、連勝しても不思議ではない。

No.18 ROCKSTAR童夢NSX
 NSX勢でもまだタイトル争いに残っているNo.18 ROCKSTAR童夢NSX(道上龍/小暮卓史)やNo.17 KEIHIN NSX(金石年弘/塚越広大)あたりがおもしろい存在になりそうだ。また、GT-Rでもここまで勝利のないNo.12 IMPULカルソニックGT-R(松田次生/セバスチャン・フィリップ)もひと暴れしてくれるかもしれない。
 そして、今大会にはGT500にNo.21 ASTON MARTIN 赤坂 DBR9(都筑晶裕/土屋武士)が久々に参戦する。これも見逃せないマシンだろう。


混戦状況がさらに深まるGT300クラス


No.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7
 GT300クラスもウエイトハンデの半減により、さらに混迷が深まりそうだ。前戦鈴鹿でも3台が最終ラップまでハードなバトルを展開した。この富士ではさらに多くのマシンが拮抗した戦いを繰り広げるであろう。
 特に期待したいのがNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7(谷口信輝/折目遼)、No.11 JIMGAINER ADVAN F430(田中哲也/平中克幸)、No.81 ダイシンアドバンFerrari(青木孝行/藤井誠暢)だ。彼らは今季まだ未勝利だけに、ここで勝負に出ないとタイトル争いから脱落することもありうる。ここまでいいレースを続けているだけに、優勝という結果を得たいところだ。


No.43 ARTA Garaiya
 ランキング上位にいるNo.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一)、No.2 アップル・K-one・紫電(加藤寛規/吉本大樹)、No.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学/片岡龍也)、No.46 エスロードMOLA Z(星野一樹/柳田真孝)は、我慢のレースでポイント稼ぎに来るのか、それとも…。彼らの戦略にも注目だ。なお、今季2戦2勝を挙げているNo.33 HANKOOK PORSCHE(木下みつひろ/影山正美)は、規定によりウエイトは80kg(ポイント×2kg)となり、今回は厳しい戦いを強いられそうだ。

 そして、デビュー戦となった前戦は決勝進出が叶わなかったNo.62 R&D SPORT LEGACY B4(山野哲也/密山祥吾)は、仕切り直しのこのレースでの活躍が期待される。


No.62 R&D SPORT LEGACY B4

 GT500、GT300、どちらのクラスにおいても、この一戦はタイトル争いのサバイバル戦となる。これまで以上に必死のバトルが各所で展開されるはず。お見逃しのないように!